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暴走する実業家、警察の腐敗……単なる逮捕劇を超えた極上サスペンス『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』

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ライター:#BANGER!!! 編集部
暴走する実業家、警察の腐敗……単なる逮捕劇を超えた極上サスペンス『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』
『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』© 2019 SHOWBOX AND HODU&U PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

主にドラマ作品で活躍してきた“ラブコメの女王”ことコン・ヒョジン、『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』(2017年)『毒戦 BELIEVER』(2018年)で幅広い演技力を見せつけた韓国映画界の若手最注目株リュ・ジュンヨル、そして『麻薬王』(2018年)の熱血検事や『EXIT』(2018年)の真っ直ぐなドジ青年がハマり役だったチョ・ジョンソクが初の悪役に挑戦した、疾走感あふれるクライム・サスペンス『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』が2019年12月13日(金)よりシネマート新宿・心斎橋ほか全国順次公開中だ。

『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』© 2019 SHOWBOX AND HODU&U PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

全キャラクターが異なる個性と魅力を放つ極上のサスペンス・アクション!

『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』というタイトルから、「クセは強いけど秀でた能力を持ったアウトロー集団が痛快に事件を解決するんだな!?」みたいに予想した映画ファンは少なくないと思うが、それは半分正解で半分不正解といったところ。当然ながらアメコミ映画「『スーサイド・スクワッド』(2016年)のようなブッ飛んだお話ではないが、交通課の窓際部署<ひき逃げ専門捜査班>の面々が繰り広げる人間ドラマは、そのへんのアメコミ映画よりも数倍ヘビーな内容と言っても過言ではない。

『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』© 2019 SHOWBOX AND HODU&U PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

主人公は、ヒョジン演じるエリート警察官ウン・シヨン。物語は、警察内部の不正を暴こうとしたため上層部からの圧力によってシヨンが交通課の“ひき逃げ専門捜査班(ペンバン)”に左遷されてしまうところから始まる。開始早々世知辛い展開だが、倉庫のように雑然としたオフィスと妊娠中の係長というペンバンの独特の雰囲気のおかげで、一気にコメディ色がUP。これから一体どう話が転がっていくんだ? とツッコむ間もなく、係長いわく“ペンバンのエース”ことソ・ミンジェ巡査(ジュンヨル)が登場する。

『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』© 2019 SHOWBOX AND HODU&U PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

天才的なプロファイル能力を持つが他のことには全く無頓着なミンジェは、韓国版シャーロック・ホームズとでも例えたくなるような設定。しかし、両腕にイカツい刺青がガッツリ入っていて、平凡な青年からカリスマ性を放つワルまで演じてきたジュンヨルの本領発揮といったキャラクターでもある。熱血優等生タイプのシヨンを独自の捜査手法で振り回すミンジェだが、グレにグレた元孤児という過去や養父との関係が明かされるにつれて、良き相棒として絆を深めていく。

『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』© 2019 SHOWBOX AND HODU&U PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

そんなミンジェが霞むほどに強烈なのが、チョ・ジョンソク演じる元F1レーサーで自動車会社<JCモータース>会長のチョン・ジェチョルだ。億万長者で吃音持ちのサイコ野郎という難しいキャラクターながら、まるで『麻薬王』の検事役を悪い方にひっくり返したような憎たらしさを醸し出すジョンソクがスゴい! ジェチョルはマフィアもビックリの極悪人ではあるが壮絶なバックボーンを持つ、一筋縄ではいかない闇を抱えた人物。若かりし頃のジョンソク自身(早くに父を亡くし母を養いながら極貧生活を送っていたという)を想うと、なかなか胸熱なキャラでもある。

『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』© 2019 SHOWBOX AND HODU&U PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

さらに、大物・小物を問わず悪人役の印象が強いイ・ソンミンがミンジェの良き養父を演じていて、いつもの役柄とのギャップもあってアツい親子愛に涙が止まらない。また、人気アイドルグループ・SHINeeのキー(KEY)が育ちの悪そうな赤い坊主頭のレッカー車のドライバーという役柄で映画デビューを飾っていて、韓国映画/ドラマのファンならばそれだけでお腹いっぱいになれるであろう、なんともツボを突いたキャスティングだ。

『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』© 2019 SHOWBOX AND HODU&U PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

まるでノーガードの殴り合い! 予想以上のエモい展開に「涙腺封鎖できませェん!!」

お話の方にミステリー的要素はほとんどなく、ひき逃げ事件の犯人と、巨額の賄賂と引き換えに証拠をもみ消そうとする警察上層部の腐敗とのガチンコバトルがメインの見どころ。しかし、ミンジェとぶっきらぼうな養父との愛、そのご近所さんたちとの血縁を超えた絆を描くことで、単なる悪人の逮捕劇を超えたアグレッシブかつエモーショナルな様相を帯びてくる。

『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』© 2019 SHOWBOX AND HODU&U PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

前半は理詰めの攻防戦、抑えきれない感情に振り回される中盤、そして後半は捨て身の体当たり作戦へ……。ミンジェが冒頭でこれみよがしに見せたプロファイル能力がパッタリ影を潜めるものの、黒歴史で培ったらしきドラテクでサーキットの狼と化したり、胸のすくような連携プレーに助けられたりと、シークエンス毎に山場を用意することで一切ダレることなく緊張感をキープする。

『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』© 2019 SHOWBOX AND HODU&U PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

冒頭でアメコミ映画と比較したが、実際「え、これ続編もあるんじゃね?」みたいなワクワクするポストクレジット・シーンもあって、シヨン×ミンジェ×ジェチョルに新キャラが合流してもうひと悶着あるかも!? な期待が高まるところ。というか絶対に続編を観たいので、皆さん劇場に足を運んで応援しましょう。

『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』は2019年12月13日(金)よりシネマート新宿・心斎橋ほか全国順次ロードショー

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『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』

元F1レーサーのチョン・ジェチョルが会長を務める巨大企業JCモータース。本庁内部調査課のシヨンは、ジェチョルと警察庁長官との収賄事件を捜査していた。しかし、長官の圧力により、シヨンは捜査半ばで交通課のひき逃げ専門捜査班に異動させられてしまう。チームのメンバーは、シヨンと妊婦のウ係長、そして頼り無い巡査のミンジェだけで、捜査マニュアルも無い部署だった。しかし、ミンジェの事件に関する洞察力だけは認めざるを得ないものがあった。そんな中、シヨンは3ヶ月前に起きた未解決ひき逃げ事件の容疑者がジェチョルだと知る。シヨンは許可も取らずに捜査を進めるが、一方でミンジェも単独で事件を追っていた―。

制作年: 2019
監督:
出演: