怖すぎる“あの人形”の誕生秘話を描く『アナベル 死霊人形の誕生』 今こそシリーズ総復習!

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ライター:杉山すぴ豊
怖すぎる“あの人形”の誕生秘話を描く『アナベル 死霊人形の誕生』 今こそシリーズ総復習!
『アナベル 死霊人形の誕生』© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

恐ろし可愛いホラーアイコン“アナベルちゃん”を知っているか?

人気のホラー映画はアイコニックなキャラクターを生み出すものです。かつてはフランケンシュタインの怪物やドラキュラ、狼男、ミイラ男。70年代から80年代にかけての、いわゆる殺人鬼系映画だと『悪魔のいけにえ』(1974年)のレザーフェイス、『ハロウィン』(1978年)のブギーマン、『13日の金曜日』シリーズ(1980年~)のジェイソン、『エルム街の悪夢』シリーズ(1984年~)のフレディ、『チャイルド・プレイ』シリーズ(1988年~)のチャッキー。そしてゾンビでしょうか?

そうした中、新たなホラー・アイコンとして赤丸急上昇中なのが、アナベルちゃん。人気作となった『死霊館』シリーズ(2013年~)に登場するキャラです。いわゆる“呪いの人形”なのですが、チャッキーのように自ら動いて恐ろしいことをするというわけではなく、この人形を手にすると怪異な事件が起こるわけですね。『アナベル 死霊人形の誕生』(2017年)は、そんなアナベルちゃん人形がいかに生まれたかを描く作品ですが、シリーズとしては4作目、アナベルちゃん主役の映画としては2作目になります。

『アナベル 死霊人形の誕生』
ブルーレイ ¥2,381+税/DVD ¥1,429+税
ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

ちょっとややこしいので、まず『死霊館』シリーズ全体についてお話しましょう。実在の心霊科学者と霊媒師であるウォーレン夫妻が、かつて実際に解決したポルターガイスト事件をテーマにした『死霊館』が大ヒットし、以後シリーズ化されていきます。公開順に言うと、

『死霊館』(2013年)
『アナベル 死霊館の人形』(2014年)
『死霊館 エンフィールド事件』(2016年)
『アナベル 死霊人形の誕生』(2017年)
『死霊館のシスター』(2018年)
『ラ・ヨローナ ~泣く女~』(2019年)
『アナベル 死霊博物館』(2019年)
『死霊館 3作目(仮)』(2020年公開予定)

物語的な時系列は、『シスター』『誕生』『死霊館の人形』『死霊館』『死霊博物館』『ラ・ヨローナ』『エンフィールド事件』、そして最新作である3作目の順となります。

これらのうち、『死霊館』と『エンフィールド事件』『3作目(仮)』が実際にウォーレン夫妻が関与した実話を元に映画化したもの。アナベルちゃん人形は実在し、ウォーレン夫妻が管理しており『死霊館』内の1エピソードとして登場します。しかし、あまりにインパクトが強かったため、このお人形を主役にした映画を作ろうということになり『死霊館の人形』(2014年)が作られました。

実話ベースの人気シリーズから派生したフィクションだけど超怖い新シリーズ

繰り返しになりますが、アナベルちゃん人形は実在しウォーレン夫妻が管理。ただし『アナベル』シリーズ自体は、アナベルちゃん人形を元に想像を膨らませたフィクション。さらに『死霊館』と『アナベル』シリーズの世界観と連動した、スピンオフ的ホラー映画が『シスター』『ラ・ヨローナ』(※共にフィクション)です。

『アナベル 死霊人形の誕生』© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

要は『死霊館』と『エンフィールド事件』のみが実話を元にしており、他の作品はフィクションなわけですが、これらはすべて同じ世界観での出来事となっており、『死霊館』シリーズないしは『死霊館』ユニバース(The Conjuring Universe)と呼ばれているのです。

……と、前置きが長くなりましたが、基本的に『アナベル 死霊人形の誕生』は、アナベルちゃん人形の誕生を描くオリジンなので、それまでの作品を観ていなくても大丈夫。プロットはシンプルで、ワケありの人形師の家に住むことになったシスターと孤児の少女たちが、呪いの人形アナベルちゃんの恐怖におびえる、というものです。

『アナベル 死霊人形の誕生』© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

可憐な少女たちと呪いの人形が……という設定だけでも、楳図かずおさんチックで面白そうでしょう? とても怖いのですが、必要以上に残酷な描写はなく、目をそむけるようなグロテスクなシーンもないので、不快感はない。素直に怖さを楽しめる作品です。

アメコミ映画の現ヒットメイカーたちが手掛ける堅固なシリーズ

なお『死霊人形の誕生』の監督、デヴィッド・F・サンドバーグは、本作の後にDCコミック映画『シャザム!』(2019年)のメガホンをとります。孤児たちの描写やコミカルなヒーロー物でありながら怖いところはしっかり怖いところなどは、『シャザム!』に通じるものがありますね(ちなみに『死霊館』シリーズの生みの親ジェームズ・ワンは同じくDC映画コミック映画『アクアマン』の監督。実は、どちらの作品にもチラッとアナベルちゃん人形が出てきます笑)。

先にも書きましたが、アナベルちゃん自身が動き出して凶行を繰り返すわけではありません。アナベルちゃんは決して“動く殺人人形”ではないのです。悪魔がこの人形を介して怪異を起こすので、ある意味オカルトな電波を配信する“ルーター”みたいなものなのです。

『アナベル 死霊人形の誕生』© 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

アナベルちゃんがこれほどの人気者(物)になった理由は、もちろん映画自体の出来が素晴らしいのですが、デザインのすばらしさだと思います。可愛さとゾッとする要素が見事にブレンドされ、ハロウィンでアナベルちゃんのコスプレをする女の子が多い理由もうなずけます。本作を見て、ぜひぜひ、アナベルちゃんのファンになってください。

文:杉山すぴ豊

『アナベル 死霊人形の誕生』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2019年12月放送

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『アナベル 死霊人形の誕生』

12年前、幼い娘を亡くした人形師と妻が暮らす館へ、閉鎖に追い込まれた孤児院のシスターと6人の少女がやって来る。少女たちは新生活に心躍らせるが、家の中は不気味な雰囲気が漂っていた。やがて人形師が作った人形“アナベル”に狙われた彼女たちは、恐怖の呪縛に捕らわれてゆく。

制作年: 2017
監督:
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