偉大なる“ゾンビの父”ジョージ・A・ロメロへの想いを『ゾンビ』レジェンド俳優&磯村勇斗が熱弁

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ライター:BANGER!!! 編集部
偉大なる“ゾンビの父”ジョージ・A・ロメロへの想いを『ゾンビ』レジェンド俳優&磯村勇斗が熱弁
『ゾンビ ─日本初公開復元版─』©1978 THE MKR GROUP INC. All Rights Reserved.

ジョージ・A・ロメロ監督『ゾンビ』に、幻の4バージョン目があることを知っているか⁉

『バイオハザード』(2002年~2016年)、『ウォーキング・デッド』(2010年~)、『カメラを止めるな!』(2018)、『ゾンビランド:ダブルタップ』(2019年)などゾンビ映画やドラマは世界中で製作され、人気は勢いを増すばかりだ。“ゾンビ=死者が蘇って生者の肉を喰らう存在”というホラー・モンスターとしての定義を確立したのは、ご存知の通りホラー映画界の巨匠ジョージ・A・ロメロ監督。御大による『ゾンビ』は映画の歴史を変え、走ったり人間を見かけたら飛びかかってくるような素早いゾンビが主流になってきた今もなお、世界中で熱狂的に愛される作品である。

今更あえて説明するまでもないかもしれないが、本作には「ディレクターズカット版」「ダリオ・アルジェント版」「米国劇場公開版」と3つのバージョンが存在するが、実はあとひとつ、DVDなどにも収録されていない幻の「日本劇場初公開版」が存在する。

「日本劇場初公開版」はその名のごとく1979年の日本劇場初公開の際に製作されたもので、ダリオ・アルジェント監修版に日本独自の編集を施し、映画の世界観を日本人でも理解しやすいようゾンビ発生や死者の復活理由についての説明を追加。そして、成人指定を避けるために残酷なシーンの静止画処理・モノクロ処理、一部ドラマ部分のカットやエンドロールのデザインにも手が加えらてた。

『ゾンビ─日本初公開復刻版』©1978 THE MKR GROUP INC. All Rights Reserved.

そんな「日本劇場初公開版」だが、1979年3月9日の日本劇場公開から40周年のメモリアル・イヤーを祝うべく、海外権利元との交渉によりこの度『ゾンビ ─日本初公開復元版─』として復活、2019年11月29日(金)より全国公開が始まる!

この幻のバージョンを全国劇場公開させるため、クラウドファンディングで集まった金額は総額1,000万円! 739名のコアすぎるサポーターによる熱量の集大成だが、ロメロ監督の『ゾンビ』がいかに今でも愛されているかが分かる結果である。

ゲイラン・ロス(左)、ケン・フォリー(右)

レジェンド俳優のケン・フォリー&ゲイラン・ロス登場!

『ゾンビ ─日本初公開復元版─』公開に先立ち、2019年11月28日(木)にプレミア上映会が開催された。ファンの熱烈な歓迎を受けるなか舞台挨拶に登壇したのは、本作でSWAT隊員ピーターを演じたケン・フォリーとテレビ局員フラニー役のゲイラン・ロス。2人の来日は前述したクラウドファンディングによって実現したもので、冒頭の挨拶で日本のファンへの感謝の言葉が伝えられた。

ゲイラン・ロス

質問コーナーで「撮影当時に今の状況を想像できたか?」という質問に対して、ゲイランは「40年前に撮影していたときは私だけでなく、ジョージ・A・ロメロ監督ですらここまでヒットするなんて想像していなかった。40年も経つから公開当時に生まれていなかった人たちもいるし、世代を超えて愛される作品になっています。私は『ゾンビ』を通じて、イギリス、ドイツ、オーストラリア、そして日本など色んな国を訪れてファンの皆さんと会うことができ、素晴らしい冒険をしています。」と、ゾンビに囲まれながらも銃器の扱いを覚えていく、たくましすぎるフランからは想像もつかないにこやかな笑顔で答えてくれた。

ケン・フォリー

そして、敬愛するロメロ監督について聞くとケンは「俳優の中には演技経験のない人もいて、それを知った上で誰に対しても平等に優しく接してくれたんだ。そこに彼の人柄が出ていると思うよ。」と落ち着いた低音ボイスで答え、ゲイランは「私は彼が亡くなるまで親しい友人でした。彼は映画が大好きなだけでなくとても感傷的な人で、お気に入りのジョン・ウェインの西部劇の話をするときに泣いていました。それと、社会の公平性について強い主張を持たれている方で、『ゾンビ』でも彼の思想が色濃く出ていて、消費者主権主義によって私たちがどうなるか、私たち自身が制御不能なゾンビになる危険性を指摘していました。」と、知られざるロメロ監督の一面を教えてくれた。

スコット・H・ライニガー

そして、残念ながら今回来日が果たせなかったもう一人のSWAT隊員、ロジャー役スコット・H・ライニガーからのビデオメッセージも上映!「『ゾンビ』が公開されて40年経ったとは信じられないね。日本のファンの皆さんには心から感謝しているし僕も日本に行って皆に会いたかった。40周年の記念上映に来てくれ本当にありがとう。ロメロ監督との仕事は素晴らしかった。彼は優しくて俳優の自由に演技をさせてくれた。忘れられない経験だった。50周年記念にはぜひ僕を呼んでくれ!」とロメロ監督への感謝の言葉と共に、10年後の公開50周年に向けたメッセージを述べてくれた。

イベント終盤には、自身も本作の大ファンだという俳優・磯村勇斗が花束贈呈ゲストとして登場!「『ゾンビ』、そしてジョージ・A・ロメロ監督のことを愛しているので、その作品に出演しているお二人と同じ舞台に立たせて頂き、感激しています」と笑顔で語った。そして、本作が好きな理由を問われると「『ゾンビ』はただの敵で怖い、グロいというものではなく、“人間”というものを考えさせられる深いテーマが込められている作品」と熱弁。

最後の挨拶では「40年ぶりの復元版が公開されるので、このタイミングを逃したら次いつ観られるのかと思うと、今観るしかないでしょう! という思いがあります。ロジャーさんが10年後に日本に来て頂けるのであれば、ケンさん、ゲイランさんと一緒に3人で来ていただけるのを願っています。『ゾンビ』ファンとしてこれからも応援したいと思います。」と日本復元版の上映に向けて後押しした。

磯村勇斗

当時の上映素材が失われた中、『ゾンビ』を愛するファン・関係者の努力によって『ゾンビ ─日本初公開復元版─』として復活した幻のバージョンは必見!

2019年11月30日 (土)に東京・新宿にて開催されるファン交流イベント「ゾンビ」日本公開40周年特別企画「ゾンフェスVol.1 DAY OF THE DAWN」では、ケン・フォリー&ゲイラン・ロスとのサイン会や撮影会などが実施される。レジェンド俳優の2人にゾンビ愛を直接伝えられる、またとないチャンスだ!

(左から)江戸木純(映画評論家)、ケン・フォリー、ゲイラン・ロス、磯村勇斗、ノーマン・イングランド(『ゾンビ』研究家)、山崎圭司(映画ライター)

『ゾンビ ─日本初公開復元版─』は、2019年11月29日からヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開

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『ゾンビ ─日本初公開復元版─』

ホラー映画の金字塔『ゾンビ』には“幻のバージョン”があった! 40年前、日本中を熱狂させた日本だけの“ゾンビ”が蘇る。

制作年: 1976
監督:
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