ホラーファンのみんな! 祭りだ~!! ペニーワイズが大暴れ!『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』

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ライター:杉山すぴ豊
ホラーファンのみんな! 祭りだ~!! ペニーワイズが大暴れ!『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』
『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』©2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

超待望の『IT/イット』続編は2019年におけるホラー映画ファン最大の“祭り”だ!

アメコミ映画ファンにとって『アベンジャーズ/エンドゲーム』が2019年一番のお祭りだったように、ホラー映画好きにとっては『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』が最も心待ちにしていた1本ではないでしょうか? そして『エンドゲーム』が期待どおりの作品だったように、本作も大いに楽しませてくれるホラー・エンタテインメントでした。

『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』©2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

本シリーズは、ホラー小説の大家スティーヴン・キングの同名小説が原作。アメリカの田舎町メイン州のデリーで27年ごとに現れ凶行を繰り返す邪悪な存在、それが“IT(イット)”です。IT(イット)と戦う運命に巻き込まれた7人の男女。彼らは少年時代にIT(イット)に立ち向かい、そして27年後、大人になった彼らはもう一度IT(イット)と対決します。

『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』©2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

原作をお読みになった方はおわかりかと思いますが、小説は<少年時代><大人時代>を並行して描きます。映画は、前作『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017年、以下『IT1』)が<少年時代>の話、本作『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』(以下『IT2』)が<大人時代>の話をベースにしています。

前作を観ていなくても問題なし! さらに派手かつ過激になった変幻自在のペニーワイズ

2017年に公開された『IT1』はホラー映画史上最大級のヒットとなり、そして『IT2』に繋がっていくのですが、“続編”というわけではない。もともと一つの壮大なお話を2部作としたわけです。なので、前編・後編というのが正しい。しかし『IT2』は『IT1』を観ていなくても十分楽しめます。

『IT1』『IT2』共に高い評価を得ているのですが、『IT2』についてはややネガティブな反応もある。いわく「前作の方がよかった」「ちょっと長い(なんと上映時間169分!)」ですが、実はこれらのネガさが、裏をかえせば『IT2』の魅力なんですね。というのも、「前作がよかった」という人は少年たちの冒険ものテイストを気に入っているわけです。『スタンド・バイ・ミー』(1986年)のホラー版であり、大人気のNetflixオリジナルシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』(2016年~)に通じるものがあります。

『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』©2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

確かに、演じている子どもたちはキュートで胸にキュンときます。それに対し『IT2』は、彼らが大人になった時代の話ですから、もう『スタンド・バイ・ミー』っぽくはない。とはいえ、監督たちは『IT1』の人気が“そこ”にあったことを知っているから、『IT2』にも回想シーンという形で少年時代の描写をかなり盛り込んでいます。上映時間が169分に膨らんだのは、たぶんそのためでしょう。従って“『IT1』の良さを極力残しつつ、新しい時代の物語にする”ということにチャレンジしたのです。

そして、やはりエンタテインメントである以上、前作以上に刺激的な見せ場を作る必要があります。この物語に登場する邪悪な存在IT(イット)は子どもを狙い、その子どもたちが怖がるものの姿で現れます。いつも赤い風船を持った不気味なピエロの怪人<ペニーワイズ>は、様々な魔物に変化します。今回は、まさにホラー映画のショウケース。ペニーワイズは変幻自在で、笑っちゃうくらい派手で過激なパフォーマンスを見せてくれます。

ホラーエンタメ映画『IT2』は絶対にIMAXで観たくなる一大怪物スペクタクルだ!

『エンドゲーム』がヒーロー映画のかっこいいシーンのカタログみたいな作品だったように、『IT2』はありとあらゆる恐怖の罠を仕掛けていきます。予告編にもありますが、ペニーワイズが老母に化け、ヒロイン役のジェシカ・チャステインを襲うシーンの不気味さはトラウマ級。クライマックスの暴れっぷりは絶対にIMAXで観たくなる、それくらいの一大怪物スペクタクル!

『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』©2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

もともとスティーヴン・キングは“IT(イット)が子どもの恐れる姿で現れる”という設定を借りて、“色々なモンスターが登場する”お話を狙っていたきらいもあるので、モンスター映画として『IT/イット』を仕立てることは決して間違ってはいないのです。

映画としての完成度は『IT1』かもしれないが、ホラーエンタテインメントとしての面白さは『IT2』です。とはいえ、本作も一人一人のキャラを<少年時代><大人時代>と2人の役者が丁寧かつ魅力的に演じています。このシンクロが素晴らしくドラマに深みを与えているし、彼らの会話も活きが良くて洒落ています。長くて怖い映画ですが、至福の169分でした。

文:杉山すぴ豊

『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』は2019年11月1日(金)公開

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『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』

小さな田舎町で再び起きた連続児童失踪事件。幼少時代、“それ”の恐怖から生き延びたルーザーズ・クラブの仲間たちは、27年前に固く誓った<約束>を果たすために町に戻ることを決意する。だが“それ”は、より変幻自在に姿を変え、彼らを追い詰めて行くのだった……。なぜ、その町では子供が消えるのか? なぜ、事件は27年周期で起きるのか? “それ”の正体と目的とは? 果たして、すべてを終わらせることができるのか!?

制作年: 2019
監督:
出演:
  • BANGER!!!
  • 映画
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