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ホテルマンたちの勇気が500人以上の宿泊客をテロリストから救う! 驚愕の実話を描く恐怖と感動のサバイバル・ムービー『ホテル・ムンバイ』

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ライター:#BANGER!!! 編集部
ホテルマンたちの勇気が500人以上の宿泊客をテロリストから救う! 驚愕の実話を描く恐怖と感動のサバイバル・ムービー『ホテル・ムンバイ』
『ホテル・ムンバイ』©2018 HOTEL MUMBAI PTY LTD, SCREEN AUSTRALIA, SOUTH AUSTRALIAN FILM CORPORATION, ADELAIDE FILM FESTIVAL AND SCREENWEST INC

その勇気、五つ星! テロリストに占拠された高級ホテルで起こった衝撃の実話

インド、ムンバイにある高級ホテルとして知られるタージマハル・ホテルの宿泊客は、当然ながら世界で活躍するVIPばかりである。しかし、殺人マシーンと化したテロリストたちは、少しでも動く人影があれば銃をぶっ放す「バイオハザード」状態。いつ殺されてもおかしくない絶望的な状況の中、従業員たちは有名ホテルの誇りを胸に、宿泊客を守るべく立ち上がった……。

『ホテル・ムンバイ』©2018 HOTEL MUMBAI PTY LTD, SCREEN AUSTRALIA, SOUTH AUSTRALIAN FILM CORPORATION, ADELAIDE FILM FESTIVAL AND SCREENWEST INC

2008年、インドのムンバイで起こった同時多発テロを徹底調査し、タージマハル・ホテルで実際に繰り広げられた命がけの攻防をリアルに描いた『ホテル・ムンバイ』が2019年9月27日(金)より公開されている。

『ホテル・ムンバイ』©2018 HOTEL MUMBAI PTY LTD, SCREEN AUSTRALIA, SOUTH AUSTRALIAN FILM CORPORATION, ADELAIDE FILM FESTIVAL AND SCREENWEST INC

ホテルマンや宿泊客たちの何気ない日常が一転、無差別テロの恐怖に支配される!

ムンバイの五つ星高級ホテル、タージマハル・ホテルのスタッフとして働くアルジュンは、子どもに気を取られているうちにカバンから靴を落としたことに気づかず出勤してしまい、料理長オベロイにひどく叱られる。その頃、著名なアメリカ人建築家・デヴィッドと妻ザーラ、生まれたばかりの幼い息子がスイートルームにチェックインし、息子をシッターに預けて夕食をとるためレストランへ向かう。そのレストランでは、ロシア人実業家のワシリーがあやしい電話をかけている。

『ホテル・ムンバイ』©2018 HOTEL MUMBAI PTY LTD, SCREEN AUSTRALIA, SOUTH AUSTRALIAN FILM CORPORATION, ADELAIDE FILM FESTIVAL AND SCREENWEST INC

そんな日常的な光景は、同時多発テロで行き場を失いホテルに助けを求めてきた大勢の外国人たちと、その人波にまぎれて侵入したテロリストによって一瞬のうちに消し飛んでしまう。

『ホテル・ムンバイ』©2018 HOTEL MUMBAI PTY LTD, SCREEN AUSTRALIA, SOUTH AUSTRALIAN FILM CORPORATION, ADELAIDE FILM FESTIVAL AND SCREENWEST INC

……こうしてストーリーを説明すると、なんだかバラエティ番組の再現ドラマのように思われてしまうかもしれない。しかし『ホテル・ムンバイ』は、テロの主な要因となる宗教や貧困、そして逃げまどう外国人たちの無神経な振る舞いを同時に描き、テロ行為を単純な悪としてではなく多層的な問題として訴えかけてくる。

『ホテル・ムンバイ』©2018 HOTEL MUMBAI PTY LTD, SCREEN AUSTRALIA, SOUTH AUSTRALIAN FILM CORPORATION, ADELAIDE FILM FESTIVAL AND SCREENWEST INC

残酷な少年兵たちが秘めた哀しみ、ホテルマンたちのかけがえのない勇気

テロリストに洗脳され、淡々と人を撃ち殺していく少年兵たちは猛烈に恐ろしい。もちろんテロの実行犯に同情の余地はないが、実家に電話をかけて「愛してる、父ちゃん」と泣き出してしまうほど幼く純粋な面も覗かせる少年兵が、人質を見張りながら歌う故郷の歌は観る者の胸に深く突き刺さる。

『ホテル・ムンバイ』©2018 HOTEL MUMBAI PTY LTD, SCREEN AUSTRALIA, SOUTH AUSTRALIAN FILM CORPORATION, ADELAIDE FILM FESTIVAL AND SCREENWEST INC

かたや避難したセレブたちがホテルの従業員に「怖いからターバンを取って」と言ったり(シク教徒は人前でターバンを取ることはできない)、一緒に逃げてきたインド人客に冷たい態度を取ったりする偏見には多少ゲンナリさせられるかもしれない。それでも、実際にテロに巻き込まれたかのような感覚に陥るリアルな映像とスリリングな展開に、鑑賞中は終始「もし自分がこの場に居合わせたら、どうするだろうか?」と自問することになる。

『ホテル・ムンバイ』©2018 HOTEL MUMBAI PTY LTD, SCREEN AUSTRALIA, SOUTH AUSTRALIAN FILM CORPORATION, ADELAIDE FILM FESTIVAL AND SCREENWEST INC

「こうしたから生き残れた」「ああしたから死んだ」などという人間行動の法則もない。その場にいたという理由だけであっさりと殺されてしまう、テロ被害の現実をまざまざと見せつけられ、圧倒されてしまった。宿泊客を守った従業員たちの、まさに命がけの決断と勇気には、どんなに称賛を贈っても足りないほどだ。

『ホテル・ムンバイ』©2018 HOTEL MUMBAI PTY LTD, SCREEN AUSTRALIA, SOUTH AUSTRALIAN FILM CORPORATION, ADELAIDE FILM FESTIVAL AND SCREENWEST INC

長編デビューの気鋭監督と豪華キャスト陣による悲劇のドラマが未来への希望を紡ぐ!

この衝撃作を生み出したのは、本作が初の長編となるオーストラリア人監督、アンソニー・マラス。そして『スラムドッグ$ミリオネア』(2008年)のデヴ・パテルや『君の名前で僕を呼んで』(2017年)のアーミー・ハマーなど豪華キャスト陣が、「いつ銃声が鳴るか全く知らされなかった」という過酷な撮影の甲斐もあってか迫真の演技を披露している。また、ハマー演じるデヴィッドの妻ザーラ役に選ばれた理由がラストで判明する(!)テヘラン生まれの女優ナザニン・ボニアディの演技も見逃せない。

『ホテル・ムンバイ』©2018 HOTEL MUMBAI PTY LTD, SCREEN AUSTRALIA, SOUTH AUSTRALIAN FILM CORPORATION, ADELAIDE FILM FESTIVAL AND SCREENWEST INC

テロ犯罪が身近とは言えない日本だが、『ホテル・ムンバイ』は決して架空のおとぎ話ではない。本作を観て実際のテロ事件の恐ろしさを改めて胸に刻んでおくべきではないだろうか。

『ホテル・ムンバイ』©2018 HOTEL MUMBAI PTY LTD, SCREEN AUSTRALIA, SOUTH AUSTRALIAN FILM CORPORATION, ADELAIDE FILM FESTIVAL AND SCREENWEST INC

 

『ホテル・ムンバイ』は2019年9月27日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

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『ホテル・ムンバイ』

2008年11月26日。インドの五つ星ホテルがテロリストに占拠される。人質は、500人以上の宿泊客と従業員。特殊部隊の到着は数日後。宿泊客を逃がすため、ホテルに残った従業員たち。部屋に取り残された赤ん坊を救うため、銃弾の中を行く父と母。これは「誇り」と「愛」を懸けた、3日間の脱出劇。極限の状況下で、人はこんなにも人を想えるのか……。

制作年: 2018
監督:
出演: