「そうだ、犬を調教して銀行強盗させよう!」カルトな怪作『ドーベルマン・ギャング』が激レアTV放送【デジタル未配信】
知られざる怪作『ドーベルマン・ギャング』
人間に最も忠実で賢い動物、ドーベルマン犬を調教して銀行強盗をさせるという奇想天外な計画の顛末を描く犯罪アクション『ドーベルマン・ギャング』(1972年)をご存知だろうか。現在どの配信サービスでもラインナップされていないため、その存在は知っていても未鑑賞という人が多いのではないだろうか。
タイトルこそ“ドーベルマン・ギャング”と謳ってはいるものの、登場するのはドーベルマンのように徹底的に訓練された獰猛かつ冷静沈着なギャング集団――と言いたいところだが、本当に“犬のドーベルマン”が大活躍(?)するクライム劇(&コメディ)である。そんなレアなカルト映画が現在、CS映画専門チャンネル ムービープラスで放送中だ。
『ドーベルマン・ギャング』© MCMLXXII Rosamond Productions, Inc. All Rights Reserved.
なぜドーベルマンなのか? ぶっ飛び設定ながらイッキ見必至な面白さ
本作はズバリ、調教したドーベルマンに集団で銀行強盗をさせるというぶっ飛んだ物語。銀行から奪った大金を“間違った車に積み込む”という大失敗に凹んだ主人公エディは、あるときコソ泥を追い詰めるドーベルマンを目撃したことから“ドーベルマン強盗”を思いつくが……というシンプル極まりない、しかし誰も映画にはしようと思わなかったであろう展開に、冒頭から興味をそそられまくる。
『ドーベルマン・ギャング』© MCMLXXII Rosamond Productions, Inc. All Rights Reserved.
ジャーマン・シェパードらと同じく警察犬や軍用犬として知られるドーベルマンだが、シェパードと比べるとその数は多くないという。知能は高いものの性格的には番犬型であり調教に根気を要する、つまり素人が手を出してはいけない犬種とも言えるだろう。
『ドーベルマン・ギャング』© MCMLXXII Rosamond Productions, Inc. All Rights Reserved.
本作では主人公が6頭のドーベルマンをゲットし(それぞれに有名な犯罪者の名前をつける)、ベトナム帰還兵のトレーナーを雇って調教を開始。その前後で描かれる綿密な計画シーンも大がかりで見応えがあり、あまり重苦しくならない無責任ぶりや軽快な音楽(※売れる前のアラン・シルヴェストリが担当!)が観やすさに貢献している。
『ドーベルマン・ギャング』© MCMLXXII Rosamond Productions, Inc. All Rights Reserved.
また、登場人物の衣装やロケーション、車両なども70年代の風情がぷんぷんで、ダラリと観ているだけでも十分に楽しめてしまうのが◎。調教中のドーベルマンたちはプリプリの尻尾もかわいらしく、オマケでついてきたブルドッグは一味のムードメーカーに。そう、意外や“わんこ映画”としても素晴らしい出来なのだ。
『ドーベルマン・ギャング』© MCMLXXII Rosamond Productions, Inc. All Rights Reserved.
そしていよいよ計画実行になると、もう観ている側はハラハラしっ放し。よくこんな無茶なこと考えたな……と改めて呆れるとともに、わんこ強盗の成功を切実に願ってしまうはず。そして思わずズッコケる意外なラストまで、気がつけばイッキに観てしまうこと請け合いのカルトな名作だ。(※犬が傷つく描写があります。鑑賞の際はご注意ください)
『ドーベルマン・ギャング』© MCMLXXII Rosamond Productions, Inc. All Rights Reserved.
『ドーベルマン・ギャング』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2026年10月放送