麻薬カルテルに普通の母が復讐!リアルに鍛えた47歳のジェニファー・ガーナーのノーCG殺人術に注目『ライリー・ノース 復讐の女神』

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ライター:傭兵ペンギン
麻薬カルテルに普通の母が復讐!リアルに鍛えた47歳のジェニファー・ガーナーのノーCG殺人術に注目『ライリー・ノース 復讐の女神』
『ライリー・ノース 復讐の女神』©2018 LAKESHORE ENTERTAINMENT PRODUCTIONS LLC AND STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

一大ブームを巻き起こした『96時間』直系のDNAを受け継ぐ最新作!

今回紹介するのは、『96時間』(2008年)を生み出したピエール・モレル監督の映画『ライリー・ノース 復讐の女神』。

『ライリー・ノース 復讐の女神』©2018 LAKESHORE ENTERTAINMENT PRODUCTIONS LLC AND STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

2009年に日本公開されたリーアム・ニーソン主演『96時間』は、“一般人だと思って手を出した中年に犯罪組織が壊滅させられる”というスタイルで、最強中年アクションのブームを巻き起こした作品。後に『イコライザー』(2014年)などのフォロワー的な作品(『イコライザー』は厳密にはドラマのリメイクだけど)も続々生み出され、今なお人気を博している。

第3弾となるシリーズ最新作『ジョン・ウィック:パラベラム』が2019年11月8日(金)から公開される『ジョン・ウィック』(2014年)も、引退した中年暗殺者が愛犬を殺されたことをきっかけに血煙街道を爆走していく映画であり、『96時間』からの流れにある作品と言えるだろう。

『ライリー・ノース 復讐の女神』は、そんな『96時間』を手掛けたピエール・モレル監督が再び同じジャンルに挑戦した作品というわけ。

『ライリー・ノース 復讐の女神』©2018 LAKESHORE ENTERTAINMENT PRODUCTIONS LLC AND STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

ケヴィン・ベーコン、チャールズ・ブロンソン…同じ源流の名作たち

ストーリーは、ギャングに夫と娘を殺された働く母親ライリー・ノースが殺人術を身に着けて街へと舞い戻り、悪党どもに復讐していくという単純明快なスタイル。カーセックスかと思いきや車内で悪党をいきなりぶち殺すところから始まるホットスタートで「あ、そういう映画っすね」と一発でわからせてくれる安心設計な映画である。

『ライリー・ノース 復讐の女神』©2018 LAKESHORE ENTERTAINMENT PRODUCTIONS LLC AND STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

『96時間』的でもあるが、主人公は別に元軍人だったり元殺し屋だったりするわけでもなく、燃え盛る復讐心で自らを鍛えた一般人(この辺が掘り下げられないのがやや残念)なあたり、1974年のチャールズ・ブロンソン主演の映画『狼よさらば』を思い出す。同作は妻を殺された中年設計士が銃を手に悪を討つという物語で、ある意味『96時間』の源流とも言える映画だ。

余談だが、『狼よさらば』(1974年)の原作「Death Wish」の続編「Death Sentence」は、『狼の死刑宣告』(2007年)という邦題でケヴィン・ベーコン主演、ジェームズ・ワン監督で2007年に映画化されている。アクション要素は控えめだが、こちらも家族を殺された中年のリベンジ映画で非常に良くできているので、復讐モノ好きは要チェック。

暴力による復讐は何も産まないが、とにかく気分はスカッとする!

繰り返し映画化されてきたスタイルのシンプルな復讐譚であり、使い古されたテーマの作品とも言えるが、やはり復讐モノは外さないフォーマットで、だからこそ何度も使われているわけ。復讐は何も産まないが、スカッとするのだ。

また、道中で出会ったクズな父親に軽くお仕置きしたり、真っ黒なバンを秘密基地にしていたり、映画やドラマにもなったアメリカン・コミックのキャラクター“パニッシャー”にも似ていて、個人的には面白い。

しかし、なんといっても注目は11年ぶりにアクション作品に復帰するジェニファー・ガーナー。スパイ・アクションドラマ『エイリアス 2重スパイの女』(2001年~2006年)や、スーパーヒーロー映画『デアデビル』(2003年)『エレクトラ』(2005年)で人気を博したアクション女優だったが、最近はアクション作品からは遠ざかっていたので嬉しい復帰だ。

今作のために改めて過酷なトレーニングを重ね様々なアクションシーンに挑んだというジェニファー。彼女は今年で47歳だが、トレーニングの甲斐あって見た目はしっかり強そうで説得力十分。久しぶりのアクション向けのトレーニングと、普通の女性が一念発起して体を鍛え復讐マシーンとなるストーリーがオーバーラップしているとも言えるだろう。

そのアクションは大掛かりで派手ではないものの、タクティカルで痛そうなやつが中心。いろんな銃が登場し、罠をしかけたり壁を使ったりする環境攻撃も展開される。この辺は『ジョン・ウィック』からの逆輸入という趣もある。

ベテラン勢が大活躍! 勢いを増す女性アクション映画シーンにジェニファー参戦

ともかく、今作と同じく最近は女性もののアクションが増えているが、この流れは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015年)が大ヒットした影響が大きいだろう。そこから、続編も決まったシャーリーズ・セロンの『アトミック・ブロンド』(2017年)や、ハル・ベリーが犬と大暴れする『ジョン・ウィック:パラベラム』、リンダ・ハミルトンがサラ・コナーとして復帰する映画『ターミネーター ニュー・フェイト』(2019年11月8日公開)などなど、特に経験豊かな女性が活躍するアクション作品がどんどん出てきている。

今作は明らかにその流れの延長線上にある作品であり、さらにジェニファー・ガーナーは仇の死体を遊園地で晒し者にしたり、仇を拷問した上で爆殺したりと、復帰作なのにいきなり容赦ない。優しい母親から復讐マシーンまでしっかり演じ分けており、アクション女優としてのポテンシャルを発揮してくれている。この映画はジェニファー・ガーナーの、そのパワフルな復帰を見に行く映画と言っても過言ではないだろう。

『ライリー・ノース 復讐の女神』©2018 LAKESHORE ENTERTAINMENT PRODUCTIONS LLC AND STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

これからも、ジェニファーにはこのアクション路線をしっかり開拓していって欲しいところ。上記の女優陣にミシェル・ロドリゲスやシガニー・ウィーバーなんかも加えて、いつの日か女性版『エクスペンダブルズ』的な映画をやってほしい!

分:傭兵ペンギン

『ライリー・ノース 復讐の女神』は2019年9月27日(金)より新宿バルト9ほか全国公開

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『ライリー・ノース 復讐の女神』

ライリー・ノースは、夫クリスと10歳になる娘カーリーとともにで平穏で幸せに暮らしていた。ある日、娘カーリーの誕生日を祝うために出かけた一家は麻薬組織の襲撃に遭い、ライリーだけが一命を取り留める。しかし犯人たちは無罪放免となり、ライリーは絶望と共に姿を消した。そして5年後、ライリーは復讐のため、悪党どもに正義の鉄槌を下すために還ってくる―。

制作年: 2018
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