異例の爆発ヒット!今もっとも“死”に近い最恐ドキュメンタリー『フリーソロ』 命綱なしで若きスター・クライマーが断崖絶壁に挑む!

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ライター:BANGER!!! 編集部
異例の爆発ヒット!今もっとも“死”に近い最恐ドキュメンタリー『フリーソロ』 命綱なしで若きスター・クライマーが断崖絶壁に挑む!
『フリーソロ』© 2018 National Geographic Partners, LLC. All rights reserved.

ボルダリング愛好家も必見! クライミングの真髄に迫るドキュメンタリーが登場

いま巷では「ボルダリング」ブームが巻き起こっているが、そんな“岩(壁)登り”をテーマにしたドキュメンタリー映画『フリーソロ』が、空前のブームに沸く絶好のタイミングで日本公開される。

『フリーソロ』© 2018 National Geographic Partners, LLC. All rights reserved.

正直、ボルダリング初心者のほとんどがファッショナブルでゲーム性のあるエクササイズくらいの感覚で嗜んでいるのだろうし、正確なルールや「クライミング」との違いを理解している人はそう多くないだろう。しかし『フリーソロ』を観れば、プロクライマーの崇高な精神に感化され、突起を掴む手にも今後いっそう力が入るに違いない(無責任なこと言ってすみません)。

『フリーソロ』© 2018 National Geographic Partners, LLC. All rights reserved.

さて「カチ」や「ポケット」「ガバ」といったクライミング用語に関しては各々ググっていただくとして、タイトルに冠された「フリーソロ」については念のため説明しておこう。その名の通り、ビレイ(ロープによる安全確保)=命綱なしで行う単独クライミング、つまり「フリー・ソロ・クライミング」のこと。映画『フリーソロ』が追うのは、米カリフォルニア州出身のフリークライマー、アレックス・オノルドだ。

フリーソロ界の若きスターと呼ばれるオノルド(34歳:2019年9月現在)が挑む巨大な花崗岩エル・キャピタンは、なんと東京スカイツリー®よりも遥かに高い975メートルの断崖絶壁!

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「幸福な世界には何も起きない。そこにいても何も達成できない」……もう何も言えねェ!

10歳の頃からクライミングを始めたオノルドは、名門大学に進学するもドロップアウトし、以降ボロいバンに寝泊まりしながら各地の岩山を登りまくってきた生粋のクライマーだ。しかし本作には、そう軽々しく表現できないような美しさと情熱、そして狂気が同居している。頭の中はクライミングのことばかりで人間関係や衣食住に無頓着なオノルドは、もはやアスリートというよりも求道者と呼んだほうがしっくりくるような神々しさを放っている。

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オノルド自身もクライマーの精神について、ジョークまじりにサムライやジェダイに例えるのだが、実際その感覚に近いのだろう。しかし監督は、彼のことを“ミスター・スポック”(つまり感情表現に乏しい変わり者)と例えていて、周囲とのギャップに思わず笑ってしまう。しかも、めちゃくちゃ美人で理解のある彼女のサンニに「彼はカワイイけど残酷なほど正直」と言わせてしまうほど、恋愛に関しても甲斐性なしだ。

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本作では、このアレックス・オノルドというクライマーの生き様を見せつけられるわけだが、上記の通り一筋縄ではいかない男である。笑っていいのか真剣なのかイマイチわからないテンションで、表情こそ穏やかながら、ほんのり“キマってる”雰囲気もあって、これが何事かを極めた完璧主義者に感じるザワつきか……と、彼が岩に登る前から緊張を感じてしまう。しかも作中では、恐怖を厭わない彼の頭の中は一体どうなっているのか? とMRIで調べるシーンすらある(そして妙な脳細胞の動きが確認される!)。

『フリーソロ』© 2018 National Geographic Partners, LLC. All rights reserved.

そんなオノルドがボソリと漏らす「幸福な世界には何も起きない。そこにいても何も達成できない」という言葉こそ、彼の本質を物語っていると言えるだろう。たかが“岩登り”と言っても、彼の場合は命がけの戦場に出向くようなものなのだから、送り出す家族や恋人は大変だ。

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観てるだけで脳内麻薬ドバドバ! もっとも死に近い最恐ドキュメンタリー

クライミングをテーマにしたドキュメンタリー作品は少くなく、世界の名峰に挑む登山家やアスリートたちに迫った『クレイジー・フォー・マウンテン』(2017年)にもオノルドは登場し、狂気担当とばかりに断崖絶壁で笑顔を見せる。また、Netflixで配信されている『The Dawn Wall』(2017年)のトミー・コールドウェルや、世界最難のビッグウォールに挑んだ『MERU/メルー』(2015年)のジミー・チンが『フリーソロ』にも関わっていて、特にプロクライマー/カメラマンとしても活躍するチンは、本作で監督・プロデューサー・撮影監督も務めている頼れる男だ。

『フリーソロ』© 2018 National Geographic Partners, LLC. All rights reserved.

クライマーを撮影すること自体かなり難易度が高いわけだが、それは技術的な部分はもちろん、クライマーに与える影響が大きすぎるから。肉体的、精神的に極限まで研ぎ澄ませて死地に赴くクライマーを間近で撮影する難しさは、野生動物を言葉で説き伏せるのと同じようなものだろう。それだけに、監督もカメラマンも全員がプロクライマーというスーパーチームで撮影に挑んでいて、スクリーン映えを狙ったムチャな撮影は一切ない。そんな百戦錬磨の撮影班ですら思わず目を背けてしまうフリーソロによるエル・キャピタンへの挑戦は、それだけヤバいことなのだ。

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本作の「ラスト20分、極限を超えた体感」というキャッチコピーに一切の誇張はないし、ある意味もっとも死に近いドキュメンタリーと言えるだろう。作中でオノルドが知人のクライマーの訃報に触れるシーンも恐怖を煽る。中には「怖くて観てられない!」という人もいるかもしれないが、クライミングのクの字も知らないような人間すら夢中にさせる、なんとも例えがたい魅力にあふれたドキュメンタリーである。

『フリーソロ』© 2018 National Geographic Partners, LLC. All rights reserved.

『フリーソロ』は2019年9月6日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開

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『フリーソロ』

身体を支えるロープや安全装置を一切使わずに山や絶壁を登るフリーソロ・クライミングの若きスーパースター、アレックス・オノルドには、途方もなく壮大な夢があった。それはカリフォルニア州中央部のヨセミテ国立公園にそびえる巨岩エル・キャピタンに挑むこと。この世界屈指の危険な断崖絶壁をフリーソロで登りきった者は、かつてひとりもいない。「いつ死ぬかわからないのは皆同じ。登ることで“生”を実感できる」と言い放つアレックスは、その前人未踏の偉業を成し遂げるための準備に取りかかる。

制作年: 2018
監督:
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