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「人気俳優のハゲっぷりに思わず二度見」恐怖と笑いが混在する上空アクション『フライト・リスク』はメルギブ最新作

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ライター:#BANGER!!! 編集部
「人気俳優のハゲっぷりに思わず二度見」恐怖と笑いが混在する上空アクション『フライト・リスク』はメルギブ最新作
『フライト・リスク』©2024 Flight Risk Holdings, LLC. All Rights Reserved
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実力派キャスト陣の掛け合いに注目

冒頭からジャブ的に軽い下ネタをぶち込み、当然のような顔でブラックジョークも挟み込む本作。風通しの良すぎる頭頂部を搭載されたマーク・ウォールバーグはインパクト大で、これまでコメディ等で見せてきた饒舌キャラをここぞとばかりに開放する。殺し屋としての目的を逸脱したゲスっぷりは重厚さとは無縁だが、厄介な悪役としては満点だ。

『フライト・リスク』©2024 Flight Risk Holdings, LLC. All Rights Reserved

ミシェル・ドッカリーはどこか『マトリックス』のキャリー=アン・モスのような雰囲気をまといつつ、決断の速さとズッコケ的な詰めの甘さで物語をドライブさせる役どころ。エミー賞とゴールデングローブ賞にノミネートされた『ダウントン・アビー』でのイメージはもちろん、古典舞台劇などで培ったであろう高潔なオーラをメタ的に活用してみせている。

『フライト・リスク』©2024 Flight Risk Holdings, LLC. All Rights Reserved

そんな2人のスター俳優と並んでイイ仕事をしているのがトファー・グレイスで、イリーガルな会計士というサスペンスでは定番のキャラクター像に大きな魅力を付与。ケチでヘタレな罪人ではあるもののなぜか嫌いになれないキャラで、大半が一般人であろう観客の感情移入も担う。さらに声だけの登場人物もうまく使っていて、捜査の裏にある陰謀を匂わせて緊張感を高める。

『フライト・リスク』©2024 Flight Risk Holdings, LLC. All Rights Reserved

“洋画劇場世代”にはたまらない? 後味もスッキリな快作アクション

そもそも小型飛行機の中でほぼ完結するお話なので、キャストの力に頼る部分は大きい。約1時間半の上映時間のうち3人+αのやり取りがメインになるし、上空でドカンと派手なアクションを展開するわけにもいない。撮影スタジオ内に用意された飛行機のセット内でハラハラドキドキの緊迫感を生み出したのはキャストの貢献であり、メルギブが相当の信頼を寄せて任せたであろうことも伺える。

『フライト・リスク』©2024 Flight Risk Holdings, LLC. All Rights Reserved

低予算だが限定的なシチュエーションのためCGも背景使用程度で、かつ違和感を感じさせないクオリティ。ご都合的な部分もあるにはあるが、ドタバタの中でも人間の複雑な感情をじわっと描いているので後味は良い。とにかく変に気合を入れて観に行く必要はなく、なんでマーク・ウォールバーグがハゲてんの? くらいの前情報で観たいところ。劇場にふらっと入って観たアクション映画が面白くてすっかり見入ってしまった、系のラッキー&満足感を与えてくれるはずだ。

『フライト・リスク』は3月7日(金)より新宿バルト9ほか全国公開中

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