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キアヌ&ウィノナが奇跡の再共演! こじらせまくった大人のラブコメ『おとなの恋は、まわり道』

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ライター:#BANGER!!! 編集部
キアヌ&ウィノナが奇跡の再共演! こじらせまくった大人のラブコメ『おとなの恋は、まわり道』
『おとなの恋は、まわり道』

かつて映画界を牽引したキアヌ・リーヴスとウィノナ・ライダーコンビがスクリーンで再共演を果たす――90年代が青春ど真ん中の世代から黄色い悲鳴が聞こえてきそうな話題作が『おとなの恋は、まわり道』だ。

奇跡の復活を遂げた2人が織りなす熟練のアンサンブル

フランシス・フォード・コッポラの『ドラキュラ』(1992)で恋人役を演じて以来、『スキャナー・ダークリー』(2006)、『50歳の恋愛白書』(2009)と共演を重ねてきたキアヌとウィノナ。4度目の共演となる本作は、見た目はイケてるのにひとクセある性格ゆえに恋愛がうまくいかない2人が“最悪のリゾートウェディング”の列席者として偶然出会い、ガツガツぶつかり合いながらも惹かれ合っていく……そんなラブコメディだ。

『マトリックス』シリーズの世界的な成功以降、そのイメージから脱却できずにいたキアヌと、『シザーハンズ』や『17歳のカルテ』に出演し若手女優のホープとして注目を浴びながらも、数々のスキャンダルを巻き起こしキャリアが低迷していたウィノナ。ほぼ同時期に栄光と挫折を味わった2人だが、近年キアヌは殺し屋を演じたアクション映画『ジョン・ウィック』で高評価を得てシリーズも順調、ウィノナもNetflixオリジナルシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界 』に出演し大ヒットを記録するなど、共に再び脚光を浴びている。

『おとなの恋は、まわり道』は、そんな2人が共演するというだけで胸熱案件なのだが、実は互いの役者としての相性の良さも大きな見所。会話劇からなる本作では、人生の酸いも甘いも経験した2人が成熟した演技で見事な掛け合いを披露してくれる。ウディ・アレン作品を彷彿させる、ノンストップのシニカルかつユーモラスな物語に思わず引き込まれるだろう。いろんな意味で円熟味を増した2人の演技合戦を堪能できる87分間だ。

アラフォー~アラフィフに刺さりまくり? 監督渾身の脚本

もちろん演技だけでなく、ヴィクター・レヴィン監督が手がけたオリジナル脚本にも注目したい。本作がテーマに掲げるのは、“恋愛で失敗した大人は再び恋をできるのか?”というもの。過去の恋愛に傷つき一歩を踏み出せずにいるリンジー(ウィノナ)と、愛は信じない主義のフランク(キアヌ)が互いに好意を抱いてもなお、これまでの経験から「付き合ってもどうせうまくいかない」と関係を進められずにいる姿は、恋に慎重になりがちな“こじらせ”男女にはグサッとくるはず。

近年は大人向けのラブコメというと『ブリジット・ジョーンズの日記』や『セックス・アンド・ザ・シティ』シリーズなど、結婚や子どもといったシリアスな問題にフォーカスした作品が多い。そんな中、本作の“大人の恋する気持ち”に重点をおいた演出は、物語にフレッシュな魅力を与えている。何かとウダウダ言ってばかりのリンジーとフランクだけに、葛藤を乗り越え答えを出すラストシーンには思わずホッとすることだろう。

キアヌ&ウィノナのファンはもちろん、晩婚や生涯独身がスタンダードになった今の時代だからこそ、いろんな“まわり道”をしてきた大人たちにオススメしたい作品だ。

『おとなの恋は、まわり道』はCS映画専門チャンネル ムービープラスにて2020年7月放送

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