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【TV初放送】やっぱり今年も地球を滅亡させたい!『アルマゲドン2024』はアサイラムの“はれときどき隕石”なカジュアル黙示録

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ライター:#知的風ハット
【TV初放送】やっぱり今年も地球を滅亡させたい!『アルマゲドン2024』はアサイラムの“はれときどき隕石”なカジュアル黙示録
『アルマゲドン2024』
DVD発売中
価格:¥4,800(税抜)
発売:ニューセレクト株式会社
© 2023 Acme Holding Company, LLC
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監督はアルマゲドン映画ばかり撮っている筋金入りのアルマゲ野郎

監督・撮影はノア・ルーク。代表作は本作のほか、『アルマゲドン2021』(2020年)や『アルマゲドン2022』(2022年)など。ここ数年で3本もアルマゲドン映画を撮っている、筋金入りのアルマゲドン野郎だ(もちろん、アルマゲドン映画以外の作品も複数本監督している)。

<隕石>という題材的にもある程度は仕方のない部分はあるものの、ところどころブルース・ウィリス主演『アルマゲドン』(1998年)とダブる一本である。「小惑星に直接降下して人類滅亡を食い止める」一連の展開や、クライマックスで画面越しに遺言が流れるシーンなどからは、否が応でも本家『アルマゲドン』の類似シーンが想起されることだろう。

もちろん、よくよく見ると結構な違いは見受けられる。本家では「小惑星地表で掘削を行い、内部から核爆発を起こす」ところを、こちらは「ブースターで軌道をそらして」いる。また、本家では主要人物が「死ぬ前に直接家族と通信を行っている」が、本作では「事前に用意したビデオメッセージが流れる」といったような具合だ。

『アルマゲドン2024』© 2023 Acme Holding Company, LLC

うっかり精鋭部隊&捨て身のゴリ押し戦法ほか見どころ多数

そして単体で見た場合の本作は、いつも通りの低予算早撮りアサイラム映画である。すなわち、前半は専門用語の羅列でダラダラしており、中盤からはちょいとばかり見所らしい見所も増えるが、総合的にはやはりオススメするまでには至らない、ぐらいのクオリティーということだ。

また終盤、人類が生きるか死ぬかの土壇場において、「あっ、しまった! 第3ロケットをうっかり誤って起動させた!」なんて台詞で全部説明しながら死者を出す精鋭部隊の姿は、(リアルといえばリアルなのかもしれないが)少々オマヌケで笑うしかない。

『アルマゲドン2024』© 2023 Acme Holding Company, LLC

その他、中盤でスペースシャトルを修理するため我が身を顧みず船体に張り付き、<とある捨て身のゴリ押し戦法>で作業を完了する主要人物の活躍は、かなり勢い任せの展開ながらもなかなか悲痛なインパクトは感じられた。ほか、中国やロシアがいけ好かないお邪魔キャラとして配置されているのは、いつものアサイラム映画らしい作風だろうか。

本作はアサイラム社らしい量産型ディザスターものではある。が、せっかくアサイラム映画を観るのなら、この手の作品よりもモンスター・パニック系を選んだ方が、おそらく打率は高いだろう。

文:知的風ハット

『アルマゲドン2024』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2024年4月放送(※TV初放送)

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『アルマゲドン2024』

アメリカ西海岸に無数の隕石雨が飛来。その背後からは、質量がエベレスト山の3倍という巨大隕石が迫っていた。激突までの時間は7日間。レーザー兵器での破壊作戦は失敗。残された方法はスペースシャトルで隕石に着陸し、ロケットを設置してその軌道を変えるという驚きの計画だった。

監督:ノア・ルーク
出演:パトリック・ラビョルトー ジョセフ・マイケル・ハリス アンソニー・ジェンセン

制作年: 2023