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日本のスタントチームが 『ジョン・ウィック:コンセクエンス』のアクションを作った! 川本耕史&伊澤彩織が語るキアヌ、ドニー、真田との激レア撮影秘話【前編】

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ライター:#ギンティ小林
日本のスタントチームが 『ジョン・ウィック:コンセクエンス』のアクションを作った! 川本耕史&伊澤彩織が語るキアヌ、ドニー、真田との激レア撮影秘話【前編】
川本耕史 伊澤彩織
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「キアヌさんが『ドニーは動きがスゴ過ぎるから本当に怖い。でも、俺は負けない!』と(笑)」

―『ジョン・ウィック:コンセクエンス』では、真田広之さんが大阪・コンチネンタルホテルの支配人シマヅ・コウジを演じています。役名のコウジは川本さんの耕史という名前からいただいたそうですね。

川本:そうなんです。チャドさんと真田さんで、シマヅのキャラクターについて話し合った時に決まったようで。その時点で苗字はシマヅに決まっていたのですが、名前はまだ決まっていなくて、チャドさんが「日本人が聞いて不自然じゃない名前を役名にしたい」と真田さんに相談して。そこで真田さんが「川本耕史くんのコウジはどう?」と言ってくれて、シマヅ・コウジに決まったんです。その翌日の朝だったと思うんですが、真田さんが毎朝やっているアクション練習に来られた時、「シマヅ・コウジという役名になったんだけど、耕史くんからコウジをもらっていい?」と言ってくださって、嬉しかったですね(笑)。

―読者の中には真田さんのファンも多いので気になると思うのですが、アクションの現場で一緒にお仕事をされた真田さんの印象は、いかがでしたか?

川本:本当に真摯で真っ直ぐで……男として本当にかっこいい方です! 物事を見る物腰が柔らかいし、常に冷静に見られている。アクションは本当に素晴らしい方なので最高の経験でしたね。

伊澤:(真田さんのアクションの撮影を)目の前で拝見させてもらって、すごい集中力の持ち主だな、と思いました。ドニー・イェンさんと真田さんが1対1で戦う撮影では、立ち回りが現場で練習していた内容から大幅に変わっていったんです。

『ジョン・ウィック:コンセクエンス』®, TM & © 2023 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

―撮影現場で新たな立ち回りを覚えないといけなかったんですか?

伊澤:はい、一言も文句を言わずに黙々と対応されている真田さんの姿を見て、すごい方だなと思いました。

―なぜ、立ち回りの内容が現場で変わったんですか?

川本:ドニーさんが撮影現場で「こうやった方が面白いんじゃないか?」とアイデアを出すので、どんどん変わっていくんですよ。それで、僕とスタントマンだけでなく真田さんとチャドさんも加わって、「じゃあ、こう動いてみようか」とディスカッションをするんです。僕がスタントマンと実際に動いてみて、それを見たドニーさんが「それはあまり好きじゃないな」とか「それは好きだから、さっきの動きとミックスしてみて」という感じに現場で作っていった感じです。

―大変な撮影だったんですね。「真田広之VSドニー・イェン」を観るだけでも、この映画は入場料を払う価値があると思います! お二人はそれを肉眼で見ていたわけですね。歴史の証人ですよ!

川本伊澤:そうですね(笑)。

―チャド監督は、『ジョン・ウィック:コンセクエンス』を撮る前に勝新太郎さんの『座頭市』シリーズにハマり、「自分の映画にも盲目の剣士を出したい!」と思ってドニーさんに盲目の殺し屋ケインを演じてもらったそうですね。

川本:ケインのキャラクターに関して、チャドさんは「座頭市だ」とおっしゃっていました。実際にドニーさんが使う武器を(仕込み付きの)日本刀にしたかったようです。ただ、ドニーさんの「刃が薄くて両刃の中国のソードみたいな感じにした方が良い」というアイデアで映画のように変わったんです。

『ジョン・ウィック:コンセクエンス』®, TM & © 2023 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

―大阪・コンチネンタルホテルでの戦闘シーンでは、ドニー・イェンVSキアヌ・リーブス戦もありますが、ここでもドニーさんはいろんなアイデアを提案されたんですか?

川本:そうです(笑)。ドニーさん対キアヌさんの戦いも、真田さんとの戦いの時と同じで、もともとプリビズ(Pre Visualization:事前の仮映像)があって、キアヌさんはプリビズ通りの動きを練習していたんですが、撮影でドニーさんがアイデアをいっぱい出してくださいました。だからキアヌさんは大変だったと思います。ドニーさんと対峙する時に「あなたと対峙するのは怖いよ! 動きがもうスゴ過ぎるから本当に怖い。でも、俺は負けない!」と言ってましたから(笑)。

―イイ話ですね。ドニーさんがキアヌ・リーブス戦でアイデアを出したのは、どのあたりのアクションですか?

川本:もう最初から。向かい合っていきなりバババン! と撃ち合うのは、もともと僕が作ったアイデアで、その後ケインが飛び前蹴りをするあたりはドニーさんが足した要素です。その要素を足すことで流れが変わったので、皆で話し合いながら現場で作っていきました。実はドニーさんとキアヌさんのファイトは、もっと長かったんです。

伊澤:だいぶ削られてますよね。

『ジョン・ウィック:コンセクエンス』®, TM & © 2023 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

―撮影はしたけれど、編集で短くなったんですか?

川本:時間がなくて撮影ができなかったんです。やっぱりチャドさんも僕もキアヌさんも……まあ、みんなアクションが好きなので「アクションいっぱい撮りたい」って、 プリビズの段階でいっぱいアイデアを詰め込むんですよ(笑)。大阪・コンチネンタルホテルのプリビズは最初40分あって、ドニーさんのアクションももっとあったんですよ。

―うわ……ソフト化した際には特典映像にプリビズ集をつけて欲しいです!

川本:出せたら良いですね。

―ドニーさん以外にも現場でアイデアが湧き出て、プリビズとは違うアクションになる出演者はいましたか?

川本:いませんでした(笑)。

👇【インタビュー後編はこちら】👇

川本耕史 伊澤彩織

取材・文:ギンティ小林

撮影:町田千秋

ヘアメイク:赤井瑞希 スタイリスト:入山浩章(※伊澤)
YONLOKSANのカットソー、YOAKのシューズ、Folk/Nのリング、Folk/Nのピアス、20/80のチェーンネックレス(すべてUTS PR/03 6427 1030)、ビンテージのシャツ(Sick Tokyo/@sick_shibuyatokyo)、ユーズドのパンツ、ソックス(Front11201/@front_11201)

『ジョン・ウィック:コンセクエンス』は2023年9月22日(金)より全国公開

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『ジョン・ウィック:コンセクエンス』

裏社会の掟を破り、粛清の包囲網から生還した伝説の殺し屋、ジョン・ウィック。地下に身を潜めながら、全てを牛耳る組織:主席連合から自由になるために立ち上がった。組織内での勢力拡大を狙う若き高官、グラモン侯爵は、これまで聖域としてジョンを守ってきたニューヨークのコンチネンタルホテルを爆破、ジョンの旧友でもあった盲目の達人ケインを強引に引き入れ、ジョン・ウィック狩りに乗り出す。そんな中、日本の友人シマヅの協力を求めてジョンが大阪のコンチネンタルホテルに現れた……。

監督:チャド・スタエルスキ
脚本:シェイ・ハッテン マイケル・フィンチ

出演:キアヌ・リーブス
    ドニー・イェン 真田広之
    ビル・スカルスガルド ローレンス・フィッシュバーン
    シャミア・アンダーソン ランス・レディック リナ・サワヤマ
    スコット・アドキンス イアン・マクシェーン

制作年: 2023