超人気SFシリーズ『スター・トレック』の最新ドラマシリーズ『スター・トレック:ディスカバリー』のシーズン2のブルーレイBOX/DVD-BOXが、ついに日本でも発売。というわけで、今回はその『スター・トレック:ディスカバリー』を簡単に紹介させていただきます!
映画シリーズではなく、初代ドラマシリーズの前日譚
そもそも『スター・トレック』シリーズは、数百年先の未来が舞台。地球を含め、様々な星が加盟している惑星連邦が所有する宇宙艦隊の面々を主人公に、未開の領域への探索と未知の文明との交流を描く……というのが定番の物語です。
1966年に放送が始まった最初のドラマ『スター・トレック/宇宙大作戦』が大人気を博し、それから50年以上もの間、ドラマはもちろんアニメ、映画、ゲーム、コミックなどなど、様々なメディアを通じてファンに親しまれてきました。
今作『スター・トレック:ディスカバリー』は、その『宇宙大作戦』の10年前を舞台にした前日譚。ちなみに、2009年から始まった映画『スター・トレック』シリーズとは違う時間軸のお話となっています(同映画シリーズはドラマシリーズのパラレルワールドが舞台)。
そんな『ディスカバリー』は『宇宙大作戦』のメインキャラクターでもあるスポックの姉、マイケル・バーナムが主人公。なので、もちろん『宇宙大作戦』を見たファンは楽しめるのですが、そもそも前日譚なので、全く知らなくてもとりあえずOKという作りになっています。
マイケルはかなりおもしろ設定のキャラクターで、宇宙艦隊で働く地球人だけど、とある理由で幼い頃にバルカン人の天文学者サレク(スポックの父)に養子として引き取られ、バルカン流の高度な教育を受けて育ったという人物。バルカン人は極めて高い知性と論理的な判断能力に加え、優れた身体能力にテレパシーなどの能力を持つ種族で、スター・トレックを語るには欠かせない存在です。
そんな種族の社会で育った主人公マイケルは、地球人ながら優れた知性と冷静さ、そして地球人としての熱い感情も持ち合わせています。それが長所になることもあれば短所となることもあり、彼女の2つの故郷に関する葛藤もストーリーの軸の一つとなっています。
怒涛にド肝を抜かれるシーズン1
『ディスカバリー』のシーズン1は、宇宙艦隊の船<U.S.S.シェンジョウ>で副長として働くマイケルが、惑星連邦と長らく冷戦状態だった戦闘種族・クリンゴン人と対峙した際に、戦争勃発を避けるため規則を破ってあえて先制攻撃を仕掛けるも失敗。結果として戦争を勃発させてしまい、反逆罪に問われて終身刑になる……というハードな展開からスタート。
しかし半年の服役後、宇宙艦隊の科学艦<U.S.S.ディスカバリー>の船長ガブリエル・ロルカに徴用されて科学専門官として復帰。自ら引き起こしてしまった戦争に終止符を打つ鍵となる瞬間移動技術「胞子ドライブ」の実験を進めながら、クリンゴン人に立ち向かっていくという物語です。
戦時下の冒険ものという面白いセッティングであり、シーズンを通して度肝を抜かれる展開が続くので、とにかくこれ以上の情報は入れずに見てほしい!
多くの謎が紐解かれるシーズン2
続くシーズン2では、U.S.S.ディスカバリーに新たな船長としてクリストファー・パイクが転任してきます。このクリストファー・パイク、実は『宇宙大作戦』パイロット版(第1話)の主人公で、エンタープライズ号の船長だった人物。
ところが役者が降板したことで、2話目以降は主人公がおなじみのカーク船長に交代。そして、続くエピソードでパイクは訓練の視察中に起こった事故で全身不随になってしまった形で(別の役者が演じ)再登場することになった、という悲劇的なキャラクターです。
『ディスカバリー』シーズン2は、そのパイロット版第1話と事故の間の出来事が描かれます。殺人を犯した後に行方をくらませた、パイクの部下でありマイケルの義弟であるスポックを追って、銀河を駆けめぐりながら壮大な謎に挑んでいく……というストーリーになっています。
というわけで、スポックが殺人犯として追われたり、後に悲劇的な運命を迎えるパイク船長が大活躍したりすると同時に、シーズン1では語られなかったマイケルの生い立ちやスポックとの関係など、様々な謎が明らかになっていく展開には新旧ファン共に熱くワクワクさせられるでしょう。
パイク船長はカッコいいんだけど、でもなんか後の運命を予感させるところもあり、主人公の株を奪っちゃうんじゃないか!? ってくらい魅力的なんですよ。
エイリアンの特殊メイクがスゴい!
魅力といえば、壮大なストーリーや超カッコいい装備のデザイン(『宇宙大作戦』の10年前感を上手く出しつつアップデートされているのがイイ)、映画顔負けのCGなど『ディスカバリー』にはいろんな魅力がありますが、個人的にはいろいろ出てくるサイボーグやエイリアンの特殊メイクが特に魅力的。
中でもメインキャラクターで、マイケルの相棒的な存在であるケルピアン人のサルーのメイクの出来が特に凄まじく、『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017年)など様々な映画で不思議なクリーチャーを演じてきたダグ・ジョーンズが演じていることもあって、見た目も振る舞いも完璧なエイリアンとなっています。
基本は人間型なんだけど、もはや人間が演じているとは信じられない雰囲気で、どうやって演じているのか気になるのですが、今回発売されるブルーレイ/DVDには制作の舞台裏など映像特典も収録されています。シーズン2の映像特典だけで3時間もあり、それだけでかなりの見応え。
今回紹介した『スター・トレック:ディスカバリー』シーズン1は現在発売中、『シーズン2』は2019年12月4日(水)発売予定。これから『ディスカバリー』のスピンオフも始まるらしいので、ぜひ今から見始めてみてはいかがでしょう!
文:傭兵ペンギン
『スター・トレック:ディスカバリー』
宇宙の各地で不可解な事件が発生し、ディスカバリーは新たな任務へ。エンタープライズの船長、クリストファー・パイクが臨時で指揮を執り、新たな冒険が始まる。
制作年: | 2017 |
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出演: |
『スター・トレック:ディスカバリー』
【商品情報】
『スター・トレック:ディスカバリー』シーズン2
<セル>
ブルーレイBOX(12,800円+税)/DVD-BOX(9,800円+税)...12月4日(水)発売
<レンタル>
DVD Vol.1~7...12月4日(水)レンタル開始
『スター・トレック:ディスカバリー』シーズン1
ブルーレイ トク選BOX(6,463円+税)/DVDトク選BOX(4,757円+税)...12月4日(水)発売
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント