映画『この夏の星を見る』(25)で中高生の瑞々しい青春を切り取り、「第17回TAMA映画賞」最優秀新進監督賞や「第39回高崎映画祭」新進監督グランプリを受賞した新鋭・山元環監督が次にカメラを向けたのは、私たちが毎日片時も離さず見つめ続ける「スマホ」。コロナ禍の“つながり”を描いた監督が、今度はその“つながり”そのものが牙を剥く現代の呪縛と深遠な恐怖を描き出す完全オリジナルホラー『呪いのスマホ』が、11月13日(金)より公開される。このたび、強烈すぎる高校生たちが暴走する、ドライブ感あふれる本編冒頭5分映像が解禁となった。
この呪いは、私たちをいつも“見ている”
瑞々しく描かれる「リアルな青春の質感」、そして「容赦ない死の恐怖」——それらがノンストップで交差し、誰も体感したことのない新時代ホラーエンタテインメントが完成した。1シーンごとに畳みかける恐怖と、スタイリッシュな映像演出で魅せる102分間。息つく暇もなく駆け抜ける、ジェットコースター級の<絶恐劇場体験>をお届けする——。
キャストには次世代を担うフレッシュな才能が集結した。主人公・榊ユラを演じるのは、話題作への出演が続き、本作で映画単独初主演を飾る早瀬憩。ユラの同級生・日下部理恩役には数々の映画やドラマなど注目作での好演が光る窪塚愛流。同じく同級生・篠宮かおる役にはモデル・タレントとして多角的に活躍し本作で映画初出演を果たす井手上漠。
さらに、同じく同級生・風見千明役には特撮やドラマで存在感を示す坂巻有紗、同じく同級生・高月颯馬役には映画やドラマで着実に実績を重ねる演技派・萩原護、同じく同級生・林流星役にはダンス&ボーカルグループ・BALLISTIK BOYZのメンバーとして活躍する砂田将宏、同じく同級生・花井琴葉役にはSNSで絶大な支持を集め本作が映画初出演となる平松想乃ら勢いある若手俳優陣が集結。フレッシュな演技合戦が、青春と恐怖のコントラストをより高めている。
解禁された映像に映し出されるのは、主人公・榊ユラ(早瀬憩)をはじめとする主要キャラクターたちの、どこかおかしく、ひとクセもふたクセもある日常。フリック音をベースにしたキレのあるサウンドが、次々と切り替わる映像にさらなる加速感を与える、まさに怒涛のオープニングとなっている。
冒頭、不穏な表情を浮かべるユラは、突如スマホで鏡を叩き割る。しかし、本人もなぜそんな行動に出たのか分からない様子。目の前で起きた異常事態に驚く生徒たちだが、心配するよりも先にスマホを向け、その姿を撮影。あっという間にSNSへと拡散されてしまう。さらに、喧嘩っ早い筋トレバカの熱血漢・林流星(砂田将宏)が自慢の筋肉をカメラに見せつけ、独特な雰囲気で学校の中で異彩を放つ篠宮かおる(井手上漠)は校則違反で教師から指導を受ける。映像は次から次へとスワイプされ、痩せ薬を腹部に注射してまで映えと美に執着するインフルエンサー・花井琴葉(平松想乃)や、ヘビースモーカーの女子高生・風見千明(坂巻有紗)など、強烈な個性を持つ彼らの危うい日常が次々とあらわになっていく。
こうしたテンポのよい展開について、監督・脚本を務めた山元環は、SNSで「ドーパミンがドバドバ出る102分間」と表現。ホラーがもたらす恐怖やストレスは、続くうちに快感へと切り替わる瞬間があるといい、「『もっと、もっと』と求めてしまうような感覚」になるのだという。さらに、その感覚をTikTokを延々とスクロールし続ける体験になぞらえ、「刺激が途切れないから、何度も何度もスクロールしてしまう」と説明。ホラー映画のリズム感や、アクションのように次々と迫ってくる感覚にも通じるものがあるとし、「脳に刺激が入り続けることで、お客さんにも最後の最後までハイな状態で楽しんでもらえるんじゃないか」と、観客に届けたい映画体験について語っている。その言葉どおり、映像は一瞬たりとも気を抜けない展開が続く。
本編冒頭シーンの終盤では学校の怪談動画を撮りまくるオカルト好きの怪談オタク・高月颯馬(萩原護)が、“咲かずの桜”の撮影をはじめる。「木の下さん」と呼ばれる霊が宿ると噂され、異様な空気が漂う桜の木の下で、颯馬は突如、不気味な音を耳にする—。
©「呪いのスマホ」製作委員会
本作では、主要人物の強烈なキャラクター性が物語の展開を大きく左右するだけでなく、本人の意思とは関係なく、その素顔が他者のスマホを通じて拡散されていくことも重要なテーマのひとつ。平成のホラー映画では、『リング』のビデオテープや『着信アリ』の携帯電話が恐怖の象徴として描かれてきた。
今回、スマホを呪物として捉えた背景について、山元監督は「昔はビデオをわざわざレンタルショップへ借りに行き、自分で選んだものを家で観ていた。自分から能動的に行動しないと手に入らなかった。携帯電話にしても、赤外線通信で目の前の人と連絡先を交換することはできても、全く知らない人と簡単につながることはできなかった」と振り返る。一方、現代のスマホは「座っているだけで別の世界とつながり、連絡先を知らなくてもあらゆる手段で見知らぬ人とつながれてしまう」と、テクノロジーの進化によって便利になった一方で、目に見えないリスクや恐怖にも直面しているのではないかと考えたという。「自分は何もしていないのに、能動的に情報が入ってきて、スマホの側から近づいてきて、勝手に動画が送られてきて殺される」。『着信アリ』と共通する仕掛けがありながらも、恐怖の根源は異なるといい、現代ならではのスマホのあり方を本作の恐怖の核に据えた。
102分間、ノンストップで<ワンシーン・ワンホラー>を繰り広げる本作。次々と映し出される異常な日常から、突如として忍び寄る怪異へ—。公開を目前に解禁されたドライブ感あふれる冒頭映像からは、先の読めない恐怖に期待が高まる。
©「呪いのスマホ」製作委員会
映画『呪いのスマホ』は11月13日(金)より全国公開