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横浜の中心部からほど近い場所に、まったく違う表情を持つ街がある。
寿町。
『ハートフルワールド』第8話「横浜・寿町編」がカメラを向けたのは、西成、山谷と並ぶ日本三大ドヤ街のひとつとして知られてきた場所だった。簡易宿泊所が密集し、かつては日雇い労働者の街として発展。現在は高齢者や生活保護受給者も多く暮らしている「最後の砦」と呼ばれる街だ。
番組はいつものように、ディレクターが一人で街へ入っていく。元ヤクザ、元受刑者、路上で生活する人。寿町で出会った人たちに声をかけ、「なぜこの街にいるのか」を聞いて回る。しかし、ある男性との出会いから空気が変わる。
赤い着物姿で街を歩く男性だ。ディレクターが声をかけると、男性は突然、「いいから俺の部屋来いって!」と誘ってくる。知らない土地。初対面の男性。しかも行き先は、寿町にある三畳一間の部屋。そして、この選択から「寿町編」の本当の物語が始まる。
そこで明らかになっていくのは、奇抜な赤い着物姿からは想像できない、それまでの人生だった。なぜ寿町にたどり着いたのか。これまでどんな人生を歩んできたのか。何を失い、今は何を思って暮らしているのか。取材を始めたのは年末。やがて大晦日を迎える。そこでディレクターは、彼と一緒に大晦日を過ごすことになる。そこでディレクターを待っていたのが、男性からの思わぬ“おもてなし”だった。
この回ではMCであるヒコロヒーのコメントが全てを表しているだろう。
「めちゃくちゃ笑いました。おもしろかったです。ろくでもなくて生活のこと何にもできないけど芸術家ってこんなもんよね、と、思いました。必要なのは彼を見て怒ったり叩いたりすることではなく、アホやな〜と言いながら共生していける雰囲気だと思いました」
『ハートフルワールド』©︎CBCテレビ