藤元明緒監督最新作『LOSTLAND/ロストランド』が、4月24日(金)より公開される。このたび、本編シーンの一部が解禁となった。
世界中から喝采を浴びた、鮮烈の感動作
世界三大映画祭の一つである「第82回ベネチア国際映画祭」オリゾンティ部門にて、日本人監督初の審査員特別賞をはじめ、各国の映画祭で続々と受賞を重ねる本作。“世界で最も迫害されている民族の一つ”といわれるロヒンギャ難民たち総勢200名が出演する長編映画は世界初。故郷を追われた実際の当事者である彼らの声と眼差しは、演技未経験ながらも、映画の世界に圧倒的なリアリティと強度を与えている。監督・脚本を務めるのは、移民の物語を描いた『僕の帰る場所』(2017)、『海辺の彼女たち』(2020)で、大島渚賞や新藤兼人賞を受賞し、国内外で注目を集める藤元明緒。実話をもとに、息を呑むような容赦のない現実と子どもの温かな幻想が入り混じる世界観の中、難民たちが辿る旅路を映し出す。
解禁となった本編映像は、主演の姉ソミーラと弟シャフィが難民キャンプからマレーシアへ向かう道中のワンシーン。お腹を空かせたシャフィのために、高い場所に成っているバナナを取ろうと真剣なソミーラの横で、シャフィがふざけたり、二人で肩車をして懸命に手を伸ばしたりする姿が映し出される。過酷な旅路の中で見せる、子供らしく躍動感溢れる二人の姿を描いたシーンとなっている。ロヒンギャ語には一般的な文字文化がなく、物語やシーン説明は全て口頭で行われた。本シーンの撮影においては、藤元明緒監督は主演の姉弟に一本の木の棒を渡したのみで、具体的な指示を出さなかったという。そのような演出の中で、シーンを形作ったのは幼い子供ならではの純粋で自然な感性だった。
現地取材中に偶然遭遇した二人の魅力に惹かれ、監督の直感で抜擢した彼らは、演技未経験という事実を忘れさせるほどの圧倒的な表現力を発揮した。過酷な状況下にあっても決して揺るがない姉弟の深い絆と、ありのままの仲睦まじい姿を見事にスクリーンに焼き付けた。
『LOST LAND/ロストランド』©2025 E.x.N K.K.
『LOST LAND/ロストランド』は4月24日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、kino cinéma新宿ほか全国公開