• BANGER!!! トップ
  • >
  • 映画
  • >
  • 若き看護学生の少女たちが見た“原爆の恐怖”とは?あまりにも苛烈な青春を描く『長崎―閃光の影で―』本編映像

若き看護学生の少女たちが見た“原爆の恐怖”とは?あまりにも苛烈な青春を描く『長崎―閃光の影で―』本編映像

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook
ライター:#BANGER!!! 編集部
若き看護学生の少女たちが見た“原爆の恐怖”とは?あまりにも苛烈な青春を描く『長崎―閃光の影で―』本編映像
©2025「長崎―閃光の影で―」製作委員会

1945年、夏。原爆投下直後の長崎を舞台に、被爆者救護にあたった若き看護学生の少女たちの“青春”を描く映画『長崎―閃光の影で―』が、8月1日(金)より全国公開となる。

このたび、看護学生である主人公の戦いの始まりを捉えた本編映像が解禁となった。

©2025「長崎―閃光の影で―」製作委員会

8月9日午前11時2分、長崎に原爆投下

1945年、日本赤十字社の看護学校に通う17歳のスミ(菊池日菜子)は、空襲による休校のため長崎に帰郷。戦時下ながらも家族と平穏のひとときを過ごしていた。そして、8月9日午前11時2分、スミは遠方にある祖母の家へ向かうバスの中で突然の閃光に見舞われる。バスは大きく揺れ乗客たちもパニックに陥る中、スミはバスを降りて走り出す。

©2025「長崎―閃光の影で―」製作委員会

このたび解禁された本編映像は、長崎市街に向けて無我夢中で走るスミの姿を捉えたもの。そこへ、軍医の秋山(渡辺大)や看護師の五島キヨ(呉城久美)たちが乗った大村海軍病院のトラックが現れ、スミは志願してその救護活動に加わることになる。スミを載せたトラックは長崎市街に向けて走り出すが、トンネルにさしかかったところで、こちらに向かってよろけながら歩を進める人に遭遇。

このあと、秋山たちは救護しようとするが、スミはその人の焼けただれ変わり果てた姿に事態の深刻さを突き付けられることになる――

©2025「長崎―閃光の影で―」製作委員会

「生々しい感情を撮りたかったんです」

長崎出身の被爆三世である松本准平監督は、本作の原案である手記「閃光の影で―原爆被爆者救護 赤十字看護婦の手記―」はもちろんのこと、当時についての記録や資料を徹底的に調査し、試行錯誤を経てスミをはじめ異なる背景を持つ3人の少女を軸にした、多角的に被爆体験を描く脚本を書きあげた。長崎市街に着いたスミが原爆による惨状を目の当たりにして恐怖で足がすくみ動けなくなるという描写は、この手記に記された記録を参考に作られたものだ。

©2025「長崎―閃光の影で―」製作委員会

長崎の原爆被害の実像を描く上で一番大事にしたことについて、監督は「被爆者の方たちはもちろん、当時のことに対して極限まで想像力を働かせて、できる限り近づくということは僕にとってのテーマでした。役者さん達にとっては大変だったと思いますが、それをやっていただきました。それを通して出てくる生々しい感情を撮りたかったんです」と振り返る。この本編シーンでスミがひたすら走る場面も、ワンテイクで撮り切った。

本作は、スミが実家でおだやかな時間を過ごすシーンでクランクインし、数日後からは一転して原爆投下後の過酷な場面の撮影が続いた。菊池は「撮影期間中は緊張が続き、夜も30分おきに目が覚める日々が続きました。映画初主演だったので座長としての責任を意識していましたが、スミの心情に入り込むとその余裕はありませんでした」と撮影当時を振り返っている。

『長崎―閃光の影で―』は7月25日(金)より長崎先行公開、 8月1日(金)より全国公開

Share On
  • Twitter
  • LINE
  • Facebook

『長崎―閃光の影で―』

1945年、長崎。看護学生の田中スミ、大野アツ子、岩永ミサヲの3人は、空襲による休校を機に帰郷し、家族や友人との平穏な時間を過ごしていた。しかし、8月9日午前11時2分、長崎市上空で原子爆弾がさく裂し、その日常は一瞬にして崩れ去る。街は廃墟と化し、彼女たちは未熟ながらも看護学生として負傷者の救護に奔走する。救える命よりも多くの命を葬らなければならないという非情な現実の中で、彼女たちは命の尊さ、そして生きる意味を問い続ける――

出演:菊池日菜子
   小野花梨 川床明日香
   水崎綾女 渡辺大 田中偉登 加藤雅也 有森也実 萩原聖人 利重剛 / 池田秀一 山下フジヱ
   南果歩 美輪明宏(語り)

原案:「閃光の影で―原爆被爆者救護 赤十字看護婦の手記―」(日本赤十字社長崎県支部)
監督:松本准平
脚本:松本准平 保木本佳子
主題歌:「クスノキ ―閃光の影で―」(アミューズ/Polydor Records)
作詞・作曲:福山雅治 編曲:福山雅治/井上鑑 歌唱:スミ(菊池日菜子)/アツ子(小野花梨)/ミサヲ(川床明日香)

制作年: 2025