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エンニオ・モリコーネ氏 91歳で逝去……『ニュー・シネマ・パラダイス』『荒野の用心棒』ほか500作超の映画音楽を手掛けた作曲家

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ライター:#BANGER!!! 編集部
エンニオ・モリコーネ氏 91歳で逝去……『ニュー・シネマ・パラダイス』『荒野の用心棒』ほか500作超の映画音楽を手掛けた作曲家
Pacific Press/Sipa USA/Newscom/Zeta Image

多くの映画音楽を手掛けたイタリアの作曲家、エンニオ・モリコーネが2020年7月6日、入院中のローマの病院で亡くなった。モリコーネ氏は数日前に転倒し大腿骨を骨折しており、その影響による合併症が死因だという。91歳だった。

映画ファンならばエンニオ・モリコーネの名を知らない人はいないだろう。相棒セルジオ・レオーネ監督の『荒野の用心棒』(1964年)や『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』(1966年)といったマカロニ・ウェスタンの名作から、SFホラー『遊星からの物体X』(1982年)、日本のミニシアター興収記録を打ち立て、現在も未だその記録は破られていない『ニュー・シネマ・パラダイス』(1989年)、そして氏に初のアカデミー賞受賞をもたらしたクエンティン・タランティーノ監督の『ヘイトフル・エイト』(2015年)まで、実に500作を超える多彩な映画音楽を手掛けてきた偉大な作曲家である。

モリコーネ氏に音楽を依頼した映画監督の名前をざっと挙げると、前述のレオーネやタランティーノのほか、ベルナルド・ベルトルッチ、ピエル・パオロ・パゾリーニ 、テレンス・マリック、ジュゼッペ・トルナトーレ、ブライアン・デ・パルマ、オリヴァー・ストーン、ダリオ・アルジェント、ジョン・カーペンターなどなど、ジャンルを問わず様々なタイプの作品を手掛けてきたことが分かる。

例えば『遊星からの物体X』では、自身も音楽家であるカーペンター監督を意識したかのような重厚なシンセサウンドで、自らのイメージを軽やかに覆してみせた。

モリコーネ氏への追悼の声は各界から寄せられており、エドガー・ライト監督はTwitterで氏の偉業について連投。

ゲームクリエイターの小島秀夫氏も『海の上のピアニスト』(1988年)のサントラ盤を購入したこと、そして自身が手掛けたゲーム「メタルギアソリッドV グラウンド・ゼロズ」では『死刑台のメロディ』(1971年)からジョーン・バエズが歌う「Here’s to You」を使用していることを明かし哀悼の意を表している。

これまで複数のグラミー賞に輝き、第79回アカデミー賞では名誉賞を受賞したモリコーネ氏。ハリウッド作品を手掛けるようになっても積極的に英語を話そうとはせず、基本的には自宅のあるローマから離れることもなかったそうで、まさにマイペースかつハイペースで素晴らしい作品を作り上げてきた仕事一筋の人であった。詳しくは知らずとも必ずや耳にしているであろう氏の楽曲を意識しながら映画を鑑賞することで、より多面的に作品を捉えることができるはずだ。

セルジオ・レオーネ監督×エンニオ・モリコーネ音楽『荒野の用心棒』はCS映画専門チャンネル ムービープラスにて2020年8月放送

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