1月も終わりに近づいてきました。新年を迎えた時、「今年こそは!」と新しい目標を掲げた人も多いのではないでしょうか。ダイエット、資格取得、キャリアアップ、新しい趣味への挑戦――希望に満ちた抱負を胸に、新しい年をスタート!
しかし1月末……。今、その目標は順調に進んでいるでしょうか? もしかすると、すでに挫折を感じている人もいるかもしれません。「やっぱり無理かも」「自分には才能がないのかも」「続けられる気がしない」――そんな弱気な気持ちが頭をよぎるタイミングかもしれません。
大丈夫です。挫折は誰にでもあります。むしろ、大きな成功を収めた人ほど、数多くの挫折を経験しています。重要なのは、挫折した後、どう立ち上がるか。どう再び前を向いて歩き出すか。その一歩が、人生を大きく変えることもあります。そこで今回は、「挫折と再起を描いた実話ベースの映画」5作品を紹介したいとおもいます。
もう一度立ち上がる勇気を
『8 Mile』(2002年)
監督:カーティス・ハンソン
出演:エミネム、キム・ベイシンガー、ブリタニー・マーフィ ほか
【あらすじ】
1995年のデトロイト。中産階級の白人居住区と貧困層が多数を占める都心部は、“8マイルロード”という道路で分断されていました。ジミーは、無職の母と幼い妹とともに、都心部のトレイラーハウスで暮らし、昼間はプレス工場で働き、夜はヒップホップ・クラブ“シェルター”で毎週開催されるラップ・バトルでの優勝を目指していました。プロのラッパーとして成功することを夢見るジミーでしたが……。
【おすすめポイント】
世界的ラッパー、エミネムの半生を基にした青春音楽ドラマ。エミネム自身が主演を務め、自らの経験を生々しく映画化しました。白人であることで差別され、貧困に苦しみ、家族の問題を抱えながらも、ラップという表現手段で自分の居場所を見つけていく姿には、多くの人の心を打つ力強いメッセージが込められています。
『幸せのちから』(2006年)
https://youtu.be/INXeN9MlDt4?si=ZJPQIUEOY7svdWDv
監督:ガブリエレ・ムッチーノ
出演:ウィル・スミス、ジェイデン・クリストファー・サイア・スミス、タンディ・ニュートン ほか
【あらすじ】
1981年のサンフランシスコ。クリス・ガードナーは高級医療機器のセールスマンとして働いていましたが、不況の波に飲まれ、仕事は全く上手くいきません。家賃も払えず、愛想を尽かした妻にも去られ、5歳の息子クリストファーと二人きりになります。自宅を追い出され、安モーテルに引っ越した父子。クリスはどうにか一流証券会社の研修生となりますが……。
【おすすめポイント】
ホームレスから億万長者になった実在の人物の自伝を映画化した感動作。ウィル・スミスが主人公を演じ、実の息子ジェイデン・スミスが劇中の息子役を演じたことでも話題になりました。本作が描くのは、どれだけ状況が悪くても決して諦めない父の姿です。「幸せは追い求めるもの、待っていても来ない、自ら掴み取るものだ」というメッセージが胸を打ちます。
『英国王のスピーチ』(2010年)
監督:トム・フーパー
出演:コリン・ファース、ジェフリー・ラッシュ、ヘレナ・ボナム・カーター ほか
【あらすじ】
英国王ジョージ5世の次男、ヨーク公アルバート(後のジョージ6世)は、幼い頃から吃音というコンプレックスを抱えていました。人前で話すことを極端に恐れ、自分を否定し続ける日々。そんな夫を心配する妻エリザベスが最後に頼ったのが、オーストラリア人のスピーチ矯正専門家ライオネル・ローグで……。
【おすすめポイント】
吃音に悩みながらも、妻とセラピストの支えで歴史的演説を成し遂げた英国王ジョージ6世を描いた伝記ドラマ。コリン・ファースがアカデミー主演男優賞を受賞した本作は、「上手に話すことができない」というハンデを抱えた王の苦悩と克服を描いています。吃音を抱えながらも、一言一言を懸命に紡ぎ国民を励ます姿に、「完璧でなくてもいい。弱さを抱えていてもいい。大切なのは、立ち向かう勇気」という想いが浮かび上がります。
『ビニー/信じる男』(2016年)
監督:ベン・ヤンガー
出演:マイルズ・テラー、アーロン・エッカート、ケイティ・セイガル ほか
【あらすじ】
プロボクサーのビニー・パジェンサは、スーパーライト級チャンピオンのロジャー・メイウェザーに完敗し、プロモーターからも引退勧告を受けます。しかし彼は諦めず、名伯楽と呼ばれるケビン・ルーニーをトレーナーに迎え、見事に世界ジュニアミドル級タイトルを獲得します。ところがその直後、事故で首の骨を折る重傷を負ってしまい……。
【おすすめポイント】
交通事故から奇跡のカムバックを果たした伝説のボクサー、ビニー・パジェンサの姿を描いた伝記ドラマ。本作の凄まじさは、ビニーの「狂気」とも言える執念にあります。首の骨を折るという、選手生命どころか命に関わる大怪我。それでも「俺はボクサーだ」という信念を捨てず、医者の制止も聞かず、家族の涙も振り切り、トレーニングを続けます。そして本当にリングに戻り、勝利を収めるのです。
『ディア・ファミリー』(2024年)
監督:月川翔
出演:大泉洋、菅野美穂、福本莉子 ほか
【あらすじ】
小さな町工場を経営する坪井宣政は、生まれつき心臓疾患を抱える幼い娘の余命が後10年と宣告されてしまいます。20歳まで生きられないという理不尽な現実に絶望した宣政は、「誰にも頼れないなら、自分の手で人工心臓を作る」と決意します。しかし医療の世界は全くの門外漢。医療関係者にまるで相手にされず、周囲からは「素人が何を言っているんだ」と嘲笑されてしまい……。
【おすすめポイント】
医療に無縁だった町工場経営者が、娘を救うために人工心臓の製作を決意し、やがて世界中で多くの命を救うカテーテルを開発した実話を映画化。大泉洋が演じる主人公は、専門知識もコネもない、ただの町工場の社長です。しかし「娘を救いたい」という純粋な愛が、彼を不可能への挑戦に駆り立てます。「専門家でなくても、天才でなくても、強い想いがあれば人は何でもできる」という希望を与えてくれます。
さまざまなジャンルや立場での挫折と再起を描いた映画5作品になったのではないでしょうか。どの作品の主人公も決して最初から恵まれていたわけではありません。むしろ、誰よりも不利な状況からスタートしました。しかし彼らは、諦めなかった。倒れても立ち上がり、嘲笑されても前を向き、不可能と言われても挑戦し続けました。そして最後には、誰もが認める成功を手にしたのです。
挫折は終わりではありません。新しい始まりです。失敗は恥ではありません。挑戦した証です。1月末の今、もしあなたが「もう無理かも」と感じているなら、これらの映画を観て、もう一度立ち上がる勇気を受け取ってみるのはいかがでしょうか。