日本画家としての活動を軸に、新海誠監督や片渕須直監督など名だたる監督のアニメーション作品に参加し、CMやミュージックビデオなどジャンルを超えて様々な創作活動を行ってきた四宮義俊が、自身のオリジナル脚本で描く、初の長編アニメーション監督作『花緑青が明ける日に』が、2026年3月6日(金)より公開される。このたび、幻の花火を打ち上げ、新しい未来を掴み取ろうとするふたりを鮮烈な色彩で描いたメインビジュアルが解禁となった。
幻の花火が照らし出す、ふたりの未来
映画タイトルにある“花緑青(はなろくしょう)”とは、燃やすと青くなる緑色の顔料で、かつて花火の材料に使われていたが、美しさと引き換えに毒性を含むことから幻となった。物語の舞台は創業330年の花火工場・帯刀煙火店。再開発による立ち退きの期限が迫る中、幻の花火<シュハリ>とそこで育った若者たちの未来をめぐる2日間の物語を描き出す。
声優初挑戦となる若手実力派俳優の萩原利久と古川琴音がW主演を務め、等身大かつ瑞々しい演技で命を吹き込む。さらに、時代を代表する傑作を彩り続ける入野自由と、数々の話題作で圧倒的な存在感を放つ岡部たかしが脇を固める。本作はフランスの気鋭スタジオMiyu Productionsとの日仏共同製作であり、制作中の注目作として2024年「第77回カンヌ国際映画祭」でのアヌシー・アニメーションショーケースに選出され、世界的な注目を集めている。
帯刀煙火店の次男で、蒸発した父親に代わり幻の花火<シュハリ>を完成させようと実家にこもって独りで花火づくりに情熱を注いでいる敬太郎(CV:萩原利久)、地元を離れて東京の美術系大学で将来の道を模索する幼馴染のカオル(CV:古川琴音)。帯刀煙火店で育ち、花火と深い関わりがあるふたり。町の再開発や進学を機に疎遠になっていたが、“帯刀煙火店の立ち退き期限が明日に迫っている”という報せを携えた敬太郎の兄・千太郎(CV:入野自由)の手によりカオルはなかば強引に地元に戻ってくる。敬太郎とカオル、4年ぶりの再会。残された期限は2日間。運命を変える花火を打ち上げることはできるのか?火の粉が夜を照らし、新しい朝を迎えるとき、敬太郎たちが掴むそれぞれの未来とは?
観客の目に焼き付く“忘れられないラスト10分”の一瞬を切り取ったメインビジュアル。4年ぶりに再会した主人公の敬太郎とカオルが力強く、かつ願うような表情で夜空を見つめる様子をダイナミックに描き出しており、日本画家出身・四宮義俊監督の鮮烈で透明感のある圧倒的な色彩が印象的。「運命を変える花火を上げたい。」というキャッチコピーからは、幻の花火<シュハリ>を完成させるという物語に加え、花火を完成させ打ち上げることがふたりの新しい未来に繋がっていることを予感させます。
帯刀煙火店の法被にヘルメットを被った敬太郎と髪をなびかせ目を見開いたカオルが見上げる先、一体どんな光景が広がっているのか——。
さらに、ビジュアルには登場しないが、重要な登場人物である敬太郎の兄でカオルの幼馴染でもある愛称「チッチ」こと千太郎や、幻の花火の秘密を知る父・榮太郎(CV 岡部たかし)が敬太郎やカオルにどのような影響を与えていくのか、ぜひ続報に期待してほしい。まるで花火のように儚く輝く、ある夏の運命の2日間。守りたいもののために運命を変えようとしたふたりが掴み取った未来とは————。物語がクライマックスを迎えるラスト10分、心に染み込んで忘れられない景色があなたをスクリーンで待っている。
『花緑青が明ける日に』は2026年3月6日(金)より全国公開