「美女ばかりの国」ラトビアで“男性不足”が深刻化する理由とは?新ビジネス「1時間だけの夫」が大人気

「美女ばかりの国」ラトビアで“男性不足”が深刻化する理由とは?新ビジネス「1時間だけの夫」が大人気
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「男性不足」が社会現象に

バルト三国の一つラトビアでは、深刻な“男性不足”が社会問題化している。統計によれば、同国には女性が男性より15.5%も多く、これはEU平均の3倍以上(※Eurostat統計)。

とくに65歳以上では女性が男性の2倍(※World Atlas調べ)に達し、ある社会学者は30~40代で男性死亡率が女性の3倍と分析する。街も職場も“女性ばかり”という光景が珍しくないというから驚きだ。

「1時間だけの夫」サービスの急成長

こうした状況を背景に、ラトビアでは「夫をレンタルする」新ビジネスが急成長している。代表的なのが<Komanda24>や<Remontdarbi.lv>といったプラットフォームだ。

たとえば、前者は「黄金の手を持つ男たち」を派遣し、配管修理や家具組み立て、テレビの取り付けまで幅広く対応。後者はオンラインや電話で依頼すると、最短60分で「1時間だけの夫」が到着。壁のペンキ塗りやカーテンの取り付けなど家庭の雑務をこなす。

まるで「Uberの家事版」とも言えるこのサービスは、恋愛や結婚を前提とせず、純粋に生活の空白を埋める実用的な仕組みとして人気を集めているようだ。

男性不足の背景は? 女性よりも高い死亡率とマッチョイズム

専門家はこの極端な男女比の原因を男性の高い死亡率に求める。平均寿命は11年も短く(EU最大の差)、喫煙率は女性の10%に対し男性は31%、肥満率は男性62%、女性57%。そして自殺者の約80%が男性だという。

交通事故、アルコール依存、職場での事故などリスク要因が重なっているだけでなく、根深い「マッチョ文化」が危険行動を助長し、経済的ストレスやうつ症状がアルコールやギャンブル依存につながっているようだ。

 

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“美女の国”と呼ばれるラトビアの現実

「賢く美しい女性ほど独身。男性は選択肢が多く、努力しなくても女性が見つかる。だから女性は対等なパートナーを見つけにくい」と語るのは、ラトビアの作家ダーチェ・ルクサネ。これはラトビアに限った話ではなく、日本でも当てはまる部分があるだろう。

「レンタル夫」は恋愛や結婚の代替ではなく、あくまで生活を支える新しい形のビジネスとして、今後さらに拡大していく可能性が高い。欧州でもとくに物価が安いと言われるラトビアだけに、妥協を重ねた結婚よりも現実的な選択なのかもしれない。

意外と知らない「ラトビア発」映画

『Flow』(2025年/PrimeVideo)

世界が大洪水に包まれ、今にも街が消えようとする中、ある一匹の猫は居場所を後に旅立つ事を決意する。流れて来たボートに乗り合わせた動物たちと、想像を超えた出来事や予期せぬ危機に襲われることに。しかし、彼らの中で少しずつ友情が芽生えはじめ、たくましくなっていく。彼らは運命を変える事が出来るのか? そして、この冒険の果てにあるものとは――?

『ザ・ライフルマン 地獄の最前線』(2019年/PrimeVideo)

第一次大戦下、ドイツの侵攻に怯えながらも家族と農業を営み穏やかに暮らす少年アルトゥルスの幸せな日常は、母の非業の死で一変する。復讐を誓い父・兄と共に身を投じたのは、国民の約半数にあたる 120 万人もの死者を出したラトビア戦線だった。敵は二つの大国。圧倒的な武器と兵力で迫るドイツと、そのドイツから自らを守る楯にせんと国と民を蹂躙するロシア。戦争に翻弄された北欧の小国ラトビアの知られざる死闘が今、鮮烈な映像で蘇る。

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