岩田剛典を主演に迎え、『決戦は日曜日』の坂下雄一郎がメガホンを取った、皮肉と愚痴と笑いに満ちた新感覚映画『金髪』が、全国公開中だ。このたび、キャストや監督を写したメイキング写真が解禁となった。
主演・岩田剛典 VS “世間を揺るがす大騒動”
本作にて主演を務めるのは三代目 J SOUL BROTHERS、ソロアーティスト活動を中心に、近年は俳優としても話題作への出演が相次いでいる岩田剛典。意外にも教師役は本作が初という彼が挑んだのは、爽やかで生徒に好かれる素敵な教師…かと思いきや、若⼿でも中年でもない年頃で⾃分を客観視できていない“イタい”中学校教師・市川。“⾦髪デモ”を発案した市川の⽣徒・板緑役に『流浪の⽉』の⽩⿃⽟季、市川の恋人・⾚坂役に『あのこは貴族』の⾨脇⻨、そのほか『事故物件ゾク 恐い間取り』の⼭⽥真歩、『新幹線⼤爆破』の⽥村健太郎、『お⺟さんが⼀緒』の内⽥慈が脇を固める。
監督は、常にシニカルな目線で人間の愚かさを笑いに昇華させてきた、コメディ映画の新世代を担う坂下雄一郎。『決戦は日曜日』(22)に続き、彼自身が執筆したオリジナル脚本である本作は、日本独特のおかしな校則、教師のブラックな職場環境、暴走するSNSやネット報道という社会問題を背景に、大人になり切れない教師が、生徒たちの金髪デモに振り回されながらも成長(=自分がおじさんであることを自覚)していく様を、皮肉と愚痴と笑いを交えて描き、その奇抜なストーリー展開と個性豊かなキャラクターたちがぶつかり合うことでオリジナリティ溢れる新感覚ムービーが誕⽣した。
メイキング写真
©2025 映画「金髪」製作委員会
社会の特徴を鋭く捉えながらも、軽快なユーモアと温かい視線で人間ドラマを描き出す坂下雄一郎監督。その独自の作風は、多くの映画ファンから高い評価を得ている。主な代表作として挙げられる、『決戦は日曜日』(22)では、ことなかれ主義の秘書と空回りしてばかりの新人候補者が繰り広げる選挙戦を描いた政治コメディに挑戦。「第46回日本アカデミー賞」で優秀脚本賞を受賞するなど、高い評価を獲得し、注目を集めた。さらに11月14日に公開した『君の顔では泣けない』では、高校1年生から入れ替わったまま戻れないという、15年にも及ぶ、新たな“男女入れ替わり”小説を実写映画化。今年の「第38回東京国際映画祭」ガラ・セレクションに出品されるなど、多くのメディア・観客の期待を集める作品となっている。
坂下監督の魅力は、見過ごしてしまうような日常の小さな出来事を捉える独自の視点と、それをユーモアとして映像作品に落とし込んでしまうところだろう。本作について監督は、「メインテーマとなる『校則』について考えているとき、海外で制服に関する校則に抗議するために男子生徒たちがスカートを履いて登校してきたというネットニュースを思い出し、これがもし日本を舞台にしたらと考えて、黒髪の人が多い日本人が、“金髪デモ”を起こしたらどうなるだろうか」という考えから本作の着想を得たと語った。さらに「主題や主張を大切に扱いつつ、エンターテインメントとしての面白さを追求するのが理想です。かつては電車が走ってくるだけで人々は感動していたわけですから」と観客に対して切実な想いを主張するだけではなく、映画というエンターテインメントを大前提に、作品作りを続けていきたいと想いを明かした。
また本作で初タッグとなった主演・岩田剛典について、「金髪の生徒たちに負けないくらい個性的な主人公には、様々な活動をされている岩田さんだったら作品の面白さがより深まるのでは、と思いましたが想像以上でした。引き受けていただいたこと本当に感謝しています。岩田さんが毒づき、うろたえ、さわやかぶるさまを確認するためにぜひ劇場でお楽しみください」と既視感のない、意外性がうまくはまったことを明かし、岩田の演技を絶賛した。
メイキング写真
©2025 映画「金髪」製作委員会
メイキング写真
©2025 映画「金髪」製作委員会
映画『金髪』は全国公開中