10月31日、名古屋市西区で1999年に発生した主婦殺害事件の犯人が自ら出頭したという報道が全国に衝撃を与えた。これは長年未解決だった事件が突如動き出す可能性を改めて示すものだが、アメリカでも半世紀以上を経てようやく真相が明らかになった事件が世間の注目を集めている。
1962 Bristol church murder of Carol Ann Dougherty finally solved. DA reveals killer https://t.co/ONTTn7CN1n via @couriertimes
— Bucks County District Attorney’s Office (@BucksDa) October 29, 2025
1962年の事件、63年を経て犯人が判明
米ペンシルベニア州で発生した少女殺人強姦事件が、63年の時を経て解決された。加害者は故ウィリアム・シュレーダーと特定され、事件は正式に終結した。
1962年10月22日、ペンシルベニア州ブリストル・ボローに住む9歳の少女キャロル・アン・ドハーティが、図書館へ向かう途中に立ち寄った聖マークス・ローマ・カトリック教会で、性的暴行を受けた上で絞殺された。遺体は同日午後6時頃、父親によって教会の聖歌隊席へ続く階段の踊り場で発見。警察は午後3時35分頃に襲われたと推定している。
事件当初から複数の容疑者が浮上したが、証拠不十分で起訴には至らず、長年未解決のままとなっていた。1994年には大陪審が開かれ、ウィリアム・シュレーダーと聖職者ジョセフ・サバディッシュが証言を求められたが、いずれも不起訴となっている。
犯人は未成年女性への性的暴力の常習犯だった
そして2025年、バックス郡地方検事の主導で再び大陪審が開かれ、ウィリアム・シュレーダーが加害者であることが正式に認定された。
証拠としては、事件当時に教会付近で目撃された証言、シュレーダーが義理の息子に語ったとされる犯行の自白、そして被害者の手に握られていた陰毛とシュレーダーの毛髪との一致が挙げられた。DNA鑑定は劣化のため決定的ではなかったが、他の141人のサンプルは除外され、シュレーダーのみが一致したという。
シュレーダーは事件後すぐにペンシルベニア州を離れ南部へ移住したのち、2002年に死亡。生前には12歳の少女を焼死させた殺人事件(1970年)で有罪判決を受けるなど、未成年女性への性的暴力を繰り返す常習犯だった。
事件の解決により、キャロル・アンの家族は「ようやく癒えない傷に真実が与えられた」と語っており、地域社会にとっても長年の痛みが一区切りを迎えたと言えるだろう。
⚠️JUST IN: Killer Of Carol Ann Dougherty Identified 63 Years Later https://t.co/l78iyKMvo7 pic.twitter.com/wK7MpTmNXx
— LevittownNow.com (@levittownnow) October 29, 2025