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「家族をやめたい人たちへ」高杉真宙主演『架空の犬と嘘をつく猫』“タリン・ブラックナイト映画祭”コンペティション部門に選出

「家族をやめたい人たちへ」高杉真宙主演『架空の犬と嘘をつく猫』“タリン・ブラックナイト映画祭”コンペティション部門に選出
©2025 映画「架空の犬と嘘をつく猫」製作委員会

『愛に乱暴』で世界の映画祭を沸かせた森ガキ侑大監督最新作『架空の犬と嘘をつく猫』が、高杉真宙を主演に迎え2026年1月9日(金)より公開される。このたび、本作が「タリン・ブラックナイト映画祭」公式コンペティション部門に選出された。また、森ガキ侑大監督と主演・高杉真宙からコメントが到着。

家族をやめたい人たちへ

原作は、「川のほとりに立つ者は」で本屋大賞にノミネートされた寺地はるなの同名小説。脚本は『浅田家!』で日本アカデミー賞脚本賞を受賞した菅野友恵。主人公・羽猫山吹を演じるのは、映画『劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション』、『盤上の向日葵』、テレビドラマ「ロイヤルファミリー」と出演作が相次ぎ、現在大活躍中の高杉真宙。そのほか、山吹の幼馴染で恋人となる佐藤頼を伊藤万理華、山吹の初恋の相手、遠山かな子を深川麻衣が演じるほか、母・雪乃を安藤裕子、姉・紅を向里祐香、父・淳吾を安田顕、そして祖母役に余貴美子、祖父役には柄本明ら幅広い世代の実力派俳優たちが集結した。さらに、お笑いタレント・脚本家、女優と様々な顔をもつヒコロヒーや本作の舞台となった佐賀出身のはなわなど、バラエティに富んだ出演者たちが脇を固めている。

弟の死により現実を見なくなった母親を筆頭に、家族誰もが“不都合な真実“から目をそらし、それぞれの嘘を重ねながら、それでもなお一緒に暮らしている“機能不全”の羽猫家の約30年間を描いた物語は、不完全で、やっかいで、でもどこか愛おしい—そんな家族のかたちを、森ガキ侑大監督が丁寧に紡ぎ、観る者の心に温かさと優しい希望を届けてくれる。

©2025 映画「架空の犬と嘘をつく猫」製作委員会

世界に向けて初お披露目となるワールド・プレミア上映開催

エストニアの首都であり最大都市のタリンで開催される世界15大映画祭のひとつ、「タリン・ブラックナイト映画祭」。毎年11月に開催されてきた本映画祭は、北欧で唯一の国際映画製作者連盟公認の映画祭として、作家性やメッセージ性の強い作品を積極的に上映してきた。日本作品も過去に数多く参加しており、近年では、是枝裕和監督の『真実』や三池崇史監督の『初恋』、手塚眞監督の『ばるぼら』が上映されてきたほか、2011年には塚本晋也監督の『KOTOKO』が日本映画として初となる公式コンペティション部門グランプリを受賞。さらに、2017年には森ガキ監督の長編デビュー作である『おじいちゃん、死んじゃったって。』も同映画祭のNETPAC AWARD(最優秀アジア映画賞)を受賞しており、森ガキ監督作品が約8年ぶりに「タリン・ブラックナイト映画祭」で上映される。2025年は11月7日〜11月23日の約2週間に渡る開催が予定されていて、本作が唯一、日本映画として公式コンペティション部門に正式出品される。

物語の中心にいるのは、事故で亡くした弟を追い求め、空想の世界で生きるようになった母のために、まるで弟が生きているかのような“嘘の手紙”を書き続けてきた羽猫家の長男・山吹(高杉真宙)。そんな彼を取り巻く羽猫家には、変わってしまった母を受け入れられず、愛人のもとに逃げる父、裏山に遊園地を作ろうと現実離れした夢を語る祖父、骨董屋の仕事で“嘘”を扱っている祖母がともに暮らしており、唯一まともに見える姉の紅は「嘘と嘘つきが嫌い」とすべてに対して反抗している。母、父、姉、祖父、祖母――それぞれが不都合な真実から目をそらし、ときに「家族をやめたい」と思いながらも、それでも互いに寄り添い合う。不完全で、やっかいで、でもどこか愛おしい、そんな家族の約30年に渡る姿を描いた本作が、世界に向けて発信されるワールド・プレミアで一体どんな反響を呼ぶことになるのか。

©2025 映画「架空の犬と嘘をつく猫」製作委員会

<コメント>

森ガキ監督
タリン・ブラックナイト映画祭は、僕にとって本当に特別な映画祭です。2017年に『おじいちゃん、死んじゃったって。』で参加して以来、再びこの地に戻れることを心から嬉しく思っています。『架空の犬と嘘をつく猫』は、“家族という不思議な集合体”を描いた作品です。愛や優しさがある一方で、嘘や沈黙もまた家族をつなぐ。そんな矛盾の中にある人間らしさを、スタッフ・キャスト全員で丁寧に掘り下げました。そんな映画がエストニアのタリンにてコンペティション作品として選出、そしてワールドプレミアを迎えることを誇りに思います。国や言葉が違っても、観る人それぞれの心の中にある“誰かとの関係”に触れる映画になればと思っています。

高杉真宙(羽猫山吹役)
今回タリン・ブラックナイト映画祭に出品が決定したとのことで、撮影していてそんな機会をいただけるとは思っていなかったので、突然の報告に、驚いているのと同時に、本当に嬉しく思います。ワールドプレミアでの初上映、多くの方に観ていただけることを願います!

©2025 映画「架空の犬と嘘をつく猫」製作委員会

『架空の犬と嘘をつく猫』は2026年1月9日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

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