山田洋次監督の91本目となる最新作『TOKYOタクシー』が、11月21日(金)より公開される。このたび、本作が10月27日(月)~11月5日(水)に開催する「第38回東京国際映画祭」センターピース作品に決定した。
たった1日の旅が、二人の人生を変えていく
長きに渡り日本映画界を支え、常に人と人とのつながりや人生の機微を描き続けてきた山田洋次監督が贈る松竹創業130周年作品。『男はつらいよ』や『こんにちは、母さん』などを共に作り上げた常連の山田組の製作スタッフが集結。フランスで初登場新作1位を獲得、2023年に日本でも公開しヒットしたフランス映画『パリタクシー』を原作に、昭和から平成、令和と、日本に生きる人々を長年描き続けてきた山田監督が、刻々と変化する大都市<東京>を舞台に、人生の喜びを謳いあげる、感動のヒューマンドラマ。
長きにわたり日本映画界で活躍し続け山田監督作品には欠かせない名女優・倍賞千恵子、そして『武士の一分』以来19年ぶりの山田組参加となる木村拓哉。さらに蒼井優、迫田孝也、優香、中島瑠菜、イ・ジュニョン、笹野高史など多彩な豪華キャストが集結した。
タクシー運転手の宇佐美浩二は、ある日85歳の高野すみれを東京・柴又から、神奈川の葉山にある高齢者施設まで送ることになった。人生の終盤を迎えたすみれは、「東京の見納めに、いくつか寄ってみたいところがある」と浩二に頼み、幼少期から現在まで人生のターニングポイントとなった思い出の場所を寄り道することに。タクシーで旅を共にするうち次第に心を許したすみれは、初対面の浩二に、喜びと悲しみを織り交ぜた壮絶な人生を語り始める。そんな“たった1日の旅”が偶然出会った二人の心、そして人生を大きく動かしていく—。
今回選ばれた「東京国際映画祭」のセンターピース作品とは、オープニング作品、クロージング作品と並ぶ目玉作品として映画祭の中盤を盛り上げる大作であり、特別な存在感と大きな話題を象徴する作品だ。
山田監督作品はこれまで、倍賞も出演した『男はつらいよ お帰り 寅さん』が第32回のオープニング作品として上映、木村が山田監督と前回タッグを組んだ『武士の一分』が第19回のオープニング・イブに選出され、映画祭史上初の邦画オープニング作品として上映されるなど、監督・キャスト共に縁の深い「東京国際映画祭」。日本最高峰の豪華キャスト・スタッフで贈る、珠玉のヒューマンドラマが、映画祭に訪れる観客たちの心を温めることに期待が集まる。
<コメント>
山田洋次監督
今の東京を映し撮るように作った『TOKYOタクシー』を、東京国際映画祭で上映できることを嬉しく思います。偶然出会ったドライバーと乗客の心が通じ合い、人生が重なり合っていく、運命のような1日を描きました。先の見えないこの時代に、観る人の人生に寄り添い光を灯すような映画であればと願っています。
東京国際映画祭プログラミング・ディレクター市山尚三
日本映画界を代表する巨匠・山田洋次監督の新作がかくも軽やかで瑞々しい作品となったことは大きな驚きでした。映画にはまだ多くの可能性があることを確信させてくれるこの傑作をセンターピース作品として上映できることを光栄に思います。
©2025映画「TOKYO タクシー」製作委員会
『TOKYOタクシー』は11月21日(金)より全国公開