『赤い風船』『白い馬』4K版上映記念!“アルベール・ラモリス特集”開催 日本劇場初公開『小さなロバ、ビム』など3作を上映
「アカデミー賞」脚本賞をはじめ、「第9回カンヌ国際映画祭」短編パルム・ドール賞、1956年度「ルイ・デリュック賞」を受賞した『赤い風船』。さらに、「第6回カンヌ国際映画祭」短篇グランプリ、1953年度「ジャン・ヴィゴ賞」を受賞した『白い馬』。初公開から70年を経た今なお世界中の人々やクリエイターに愛され続けている、アルベール・ラモリス監督による魔法のような奇跡を感じるこれらの作品が、4Kデジタル修復版『赤い風船 4K』『白い馬 4K』として公開されることを記念し、<映像詩人アルベール・ラモリスの知られざる世界>の開催が決定した。
日本劇場初公開となる『小さなロバ、ビム 4K』を始め『素晴らしい風船旅行 4K』『フィフィ大空をゆく 4K』が、『赤い風船 4K』『白い馬 4K』公開日と同じ11月14日(金)より上映される。このたび、ポスタービジュアルと予告映像が解禁となった。
映像詩人アルベール・ラモリスの知られざる世界
ある朝、少年パスカルは学校に行く途中で、ふわりと宙に浮かぶ赤い風船を見つける。だが風船は街灯に紐が引っかかって動けなくなっていた—。『赤い風船 4K』はパリの街を漂う不思議な赤い風船と出会った少年(パスカル・ラモリス)の物語。『白い馬 4K』の舞台は南仏カマルグ地方。牧童たちに囚われた“白いたてがみ”を持つ美しい馬に魅せられた漁師の少年フォルコ(アラン・エムリー)は、ひそかに近づき、その手綱を握る。やがて少年と白い馬の間に芽生える絆が、静かに物語を導いていく—。
今回、アルベール・ラモリスの初劇場長編作で少年とロバの友情が愛らしい『小さなロバ、ビム』、祖父と少年の冒険旅行に胸が躍る『素晴らしい風船旅行』、人間が羽で飛べたなら…という究極の夢を映画化したロマンティック・ファンタジー『フィフィ大空をゆく』の4Kデジタル修復版が<映像詩人アルベール・ラモリスの知られざる世界>として公開されることが決定した。シンプルな物語に、驚異的で美しい視覚的創造性で紡ぐラモリスの映画は、観ることで子供の頃の意識へと呼び戻され、希望と自由が膨らみ、縛られた人生から解放された気分になる。遊び心と優しさ、ユーモアが溢れ、純粋な喜びに浸れる夢のような時間を劇場で体感できる貴重な機会となっている。
<神話の如き、夢の世界へ>というキャッチコピーが添えられたポスターには、いつの時代も色褪せないラモリスの世界観を想起させる、鮮やかに甦った劇中シーンが印象的に配置されている。予告映像には、今回上映される全5作品がラインナップ。 『赤い風船 4K』では、赤い風船と少年の不思議な出会いと冒険を。『白い馬 4K』では、美しい白馬に魅せられた少年の心が動く瞬間を。『小さなロバ、ビム 4K』では、少年とロバの仲睦まじい姿を。『フィフィ大空をゆく 4K』では、フィフィとサーカスの女性の恋模様を。『素晴らしい風船旅行 4K』では、大空を進む巨大な気球に乗り、フランスを旅するシーンが切り取られている。
『フィフィ大空をゆく」』© Copyright Films Montsouris 1965
『素晴らしい風船旅行』© Copyright Films Montsouris 1960
48歳という若さでこの世を去った伝説の映像詩人アルベール・ラモリスの名作『赤い風船』『白い馬』。初公開から70年、時を超えた今だからこそ実現した4Kデジタル修復技術により細部まで深く再現、鮮明な美しさで甦った。特に『赤い風船』は、アンドレイ・タルコフスキー、侯孝賢、ウェス・アンダーソン、デイミアン・チャゼルなどの名監督たちが、本作品から影響を受け映画を製作・オマージュを捧げており、世界中にファンが多く、クリエイターたちの心を捉えて離さない唯一無二の作品!映画に出演している息子のパスカルが、公開当時のオリジナルのフィルム映像に可能な限り近づけ、父アルベールの意図を忠実に現代に甦らせるため4Kデジタル修復に尽力した珠玉の作品群たち。夢を現実化したポエティックな映像美と遊び心、愛と自由への賛歌、純粋な少年たちの物語の美しさは、今なお一層の輝きを放ち、忙しなく現代を生きる私たちの心を癒し、喜びを届けてくれる。