「人間の共感を呼ぶモンスター」といえば?今ふたたび『フランケンシュタイン』が注目される理由

「人間の共感を呼ぶモンスター」といえば?今ふたたび『フランケンシュタイン』が注目される理由
『アイ・フランケンシュタイン』©2013 LAKESHORE ENTERTAINMENT GROUP LLC AND LIONS GATE FILMS INC.
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迷作か意欲作か?『アイ・フランケンシュタイン』

映画ファンの数だけお気に入りのフランケンシュタイン映画があると(多分)思うが、バラエティ豊かなフランケン映画の中でも盛大にスルーされていそうな作品が2013年の『アイ・フランケンシュタイン』だ。『ダークナイト』3部作でトゥーフェイスを演じたアーロン・エッカート主演で、監督のスチュアート・ビーティーは『 パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのキャラ原案や『コラテラル』(2004年)の脚本で知られる。

フランケンシュタイン博士が創造した人造人間“アダム・フランケンシュタイン”は、誕生から200年後の今も生き続けていた。世界支配を企む“悪魔”と、それを阻止せんとする“天使”の長きに渡る全面戦争に巻き込まれた彼は、自身の“再生細胞”が戦いの鍵を握っていることを知る――。

ケネス・ブラナー監督、ロバート・デ・ニーロ主演の『フランケンシュタイン』(1994年)の設定を拝借しつつ、コミック原作かつ天使や悪魔まで登場するオカルティックなダークヒーローという意味では『コンスタンティン』(2005年)のような趣もある本作。フランケンシュタインの“その後”を描いた現代劇で、『ブレイド』や『アンダーワールド』などドラキュラをテーマにしたアクションものに続こうとしたきらいもあるが、その設定は原作の拡大解釈とも捉えられる。

『アイ・フランケンシュタイン』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2025年3月放送

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