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「セクハラと戦い演技派として復活」「うつ病を克服しアクション俳優に」ヒーロー物語“じゃない”冒険映画の魅力

「セクハラと戦い演技派として復活」「うつ病を克服しアクション俳優に」ヒーロー物語“じゃない”冒険映画の魅力
『センター・オブ・ジ・アース』©MMVIII NEW LINE PRODUCTIONS, INC. AND WALDEN MEDIA, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
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なぜ今『センター・オブ・ジ・アース』シリーズ

冒険モノのアドベンチャー映画は古くから人々を楽しませてきた。やはり代表格といえばスティーヴン・スピルバーグ監督の『インディ・ジョーンズ』シリーズ(1981年~)をあげる人が多いだろうか。その影響下にある『トゥームレイダー』シリーズ(2001年)は人気アドベンチャーゲームの映画化作品で、同系列で言えば『アンチャーテッド』などの近作もあった。

『インディ・ジョーンズ/レイダース 失われたアーク《聖櫃》』
『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』
© & TM 2023 Lucasfilm Ltd.

また『グーニーズ』や『スタンド・バイ・ミー』などの成長冒険物語、モンスター映画は『アルゴ探検隊の大冒険』から『キングコング』シリーズ最新作まで秘境冒険モノの色が強く、ディズニー作品にも『アトランティス 失われた帝国』や『カールじいさんの空飛ぶ家』、『ジャングル・クルーズ』などなど冒険モノはあげはじめればきりがない。

しかし今回紹介したいのは、多くの人が絶妙に忘れていそうなアドベンチャー大作『センター・オブ・ジ・アース』だ。ギリギリY2Kムービーとも言える2008年の作品で、ベースになっているのは冒険SF小説の巨匠ジュール・ヴェルヌの「地底旅行」。『メン・イン・ブラック』の特撮を担当したエリック・ブレヴィグが監督を、『ハムナプトラ』シリーズで一世を風靡したブレンダン・フレイザーが主演を務めた。

『センター・オブ・ジ・アース』©MMVIII NEW LINE PRODUCTIONS, INC. AND WALDEN MEDIA, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

とはいえ若い世代にとって『センター・オブ・ジ・アース』はディズニーシーのアトラクションというイメージが強いかもしれない。ディズニープラスでは(なぜか中南米発の)ドラマ版が配信されていて、キッズたちが主人公のハイテク・アドベンチャーといった建付けだ。

「冒険モノ」豊作の2008年に公開された快作アドベンチャー

映画『センター・オブ・ジ・アース』が公開された2008年は、『崖の上のポニョ』がぶっちぎりの興収1位を記録した年。ランキング上位は邦画が占めており、80年代半ばから長らく洋画が上回っていた年間の公開数が逆転したターニングポイントと言える時期だった。ちなみに洋画の興収1位は『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』で、『ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者』や『ハムナプトラ3呪われた皇帝の秘宝』など冒険モノが気を吐いていた。

『センター・オブ・ジ・アース』©MMVIII NEW LINE PRODUCTIONS, INC. AND WALDEN MEDIA, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

翌年の『アバター』に先駆け初の本格的なデジタル3D作品として公開された『センター・オブ・ジ・アース』は3D映画ブームの先鞭ともなったわけだが、『ハムナプトラ3』もヒットさせたフレイザーが表舞台から姿を消してしまったこともあってか、次第に存在感が薄れていく。それでも3Dだけでなく見どころの多い作品であることは通常版TV放送の多さが証明しているし、純粋な知名度や作品評価で言えばかなり上位に食い込むだろう。

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