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SNSも使いよう? 保守的な母に異を唱える娘たち
このたび解禁となった本編映像は、イラン国内で発生した暴動の様子を放送する報道TV番組を捉えたシーンから始まる。この暴動は、ヒジャブの着け方を巡って女性が逮捕され死亡した事件を巡って発生。SNSでは「女性は警察の暴行によって亡くなった」と拡散され、娘たちは「ヒジャブが原因で殺されたのでは?」と疑うも、母親は「まさか、病気よ。心臓発作のせい」と、とりあおうとしない。
「テレビは間違えない」――母親は何の根拠もなくそう言い切るが、娘たちは「法律が間違ってたら?」「神の法だという根拠は?」と反論。至極真っ当な疑問を投げかけるが、母親は「気に入らなきゃ、外に出て叫べばいい!」と感情が先に立ってしまう。
『聖なるイチジクの種』©Films Boutique
劇中で使用されているTV番組の映像は、事件当時イラン国内で実際に放映されていたもの。さまざまな功罪が取り立たされるSNSだが、監督のモハマド・ラスロフは「SNSの登場によって、隠されていた真実が明るみに出るようになった」と、その登場を喜ばしいものとして語っている。
『聖なるイチジクの種』は2月14日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国順次公開
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