1 2
「心の底からこんなに思いを馳せる役は初めて」
DVシェルターを運営し社会奉仕に身を捧げる母エヴリンと、2万人のフォロワーを抱え、稼ぐことに一生懸命なオンラインミュージシャンの息子ジギー。正反対な親子のすれ違い、ぶつかり合いを描く本作で、ジギーを演じたのはドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』などに出演する人気若手俳優フィン・ウォルフハード。
フィンはジギーについて、「『期待に応えるパフォーマンスをしなきゃ』という焦りや人との繋がりをいつも求めているところ」に自身との共通点があったという。「ジギーは傷ついた悲しい人だけど天狗なところもある。そういう対照性を演じるのが楽しかった」とジギーの内面のアンバランスさに面白さを感じていたというフィンは、「心の底からこんなに思いを馳せる役は初めて」だと語る。「僕は子役の頃から仕事をしているけれど、演技に対する観念はだいぶ変わってきた。前は楽しいが全てだったけど、様々な責任が伴うとわかった。この映画は、俳優としても人間としても大人になるきっかけになった。こういうところもジギーと重なって情熱を注げた」と俳優としての経験を積んだ達成感を明かした。
さらに、本作が長編監督デビュー作品となったジェシー・アイゼンバーグ監督との仕事については、素晴らしい経験だと話す。本作のもととなったラジオドラマでもジェシー監督とともに仕事をしたフィンは、ジェシー監督を友達のように感じられたという。「僕たちは不安症で緊張しがちで、人の心理や在り方について話すのが好き。似たところが多い」監督としての手腕についても、「共感力があり、俳優経験が豊富だから俳優との接し方がわかっている。出演できてラッキーだった」と評し、出演への喜びをあらわにした。
『僕らの世界が交わるまで』は絶賛公開中
1 2