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中東問題の“はじまり”を学べる? 歴史スペクタクル
『キングダム・オブ・ヘブン』の舞台は12世紀のフランス。愛する息子を病で亡くし、そして妻も後を追ってしまったことで生きる希望を失いつつあった鍛冶屋の青年、バリアンを演じるのがオーランドだ。そんな彼の前に現れたのが、十字軍の騎士ゴッドフリー(リーアム・ニーソン)。バリアンに自分こそ実の父親であることを告げたゴッドフリーは、「本当の騎士道とは何か」を示し聖地エルサレムへの旅に彼を誘う――。
十字軍やエルサレムをめぐる物語は難解なイメージがあるが、世界の理を覆しつつあるイスラエル-パレスチナ問題の“はじまり”を描いた、今こそ観ておきたい作品でもある(※詳細は「第2回十字軍」等で検索を)。リドリー・スコット監督がどちらに肩入れしているかは分かりやすいものの、争い自体を真っ向から批判しているわけでもなく、人類は1000年経っても成長できないのか……という、ある種の諦観すら感じさせる話運びだ。194分のディレクターズ・カット版が放送中!
なおキャストも超豪華で、エヴァ・グリーンにジェレミー・アイアンズ、ブレンダン・グリーソン、そしてエドワード・ノートン(どんな役か下は観てのお楽しみ)という面々。手に汗握る迫力のバトルシーン、とくに“痛そう”な描写には過剰に力が入っている。
現在、CS映画専門チャンネル ムービープラスでは、もはやリドスコ“ならでは”と言える「ディレクターズ・カット版」を放送中(194分!)。監督最新作『ナポレオン』も話題の今、観ておく理由は十分すぎるほどある歴史スペクタクル大作だ。 『キングダム・オブ・ヘブン[ディレクターズ・カット版]』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2024年1月放送 1 2