移住夫婦を襲う“田舎と都会の対立”を描く『理想郷』村で行われる幻想的な儀式を捉えた冒頭映像公開

移住夫婦を襲う“田舎と都会の対立”を描く『理想郷』村で行われる幻想的な儀式を捉えた冒頭映像公開
『理想郷』© Arcadia Motion Pictures, S.L., Caballo Films, S.L., Cronos Entertainment, A.I.E,Le pacte S.A.S.
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ある村で行われる“幻想的な儀式”を捉えた冒頭映像

スペインの山岳地帯ガリシア地方の星空が美しい緑豊かな小さな村。集められた沢山の野生の馬のうちの一頭にひとりの男が飛びかかるが、激しく暴れて手に負えないので3人がかりで乗りかかっていく。カメラは、その様子を荒々しくもどこか幻想的で美しいものとしてゆっくりと捉えていく。やがてふたりの男がまるで抱き合うように馬を押さえつけ、その隙間から覗く馬の鼻がアップで映し出される。

最初に<ガリシア地方の男は野生の馬を素手で捕まえ、印を付けて再び野に放つ>というテロップが現れるが、この幻想的な光景は、物語の舞台となるガリシア地方の村々で毎年行われている<ラパ・ダス・ベスタス(野獣の毛刈り)>と呼ばれる儀式の様子で、本作の原題「AS BESTAS」(「野獣たち」の意)の由来にもなっている。

脚本も務めたロドリゴ・ソロゴイェン監督は、物語の舞台をどこにするか考えていた中でこの一帯の村々で毎年行われているこの儀式の存在を知り、視覚的に心を揺さぶるこの儀式を物語の中に入れたいと考えたという。監督は、「<アロイタドーレス(野獣を抑える役割の人)>が馬に飛びかかって格闘しながら押さえ込み、それから優しくたてがみを切る様子は、踊りのようにさえ見えます。人間と動物のどちらかが勝つまで必死で闘う、美しくかつ激しい舞いなのです。混沌から秩序に変わり、それからまた別の馬で同じことを繰り返していくんです」と自身が魅了されたこの儀式について説明。映画を象徴的に表現するこの場面は、のちに描かれるあるシーンのアレゴリー(比喩)の機能も果たしており、主人公のひとりアントワーヌを演じたドゥニ・メノーシェは、監督から事前にこの冒頭映像を見せられたという。

また、<このタイトルにしてこの地獄!人間が、怖い。>などと映画を紐解くユニークな解説漫画も解禁に。イラストレーターのレイナスが、主人公の夫婦アントワーヌとオルガ、ふたりと激しく対立する隣人兄弟シャンとロレンソをはじめとする主要キャラクター、そして夫婦の番犬(?)ティタンを紹介し、それぞれの重要なセリフや特徴と合わせて紹介している。

『理想郷』は全国公開中

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