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爆速配信中『ザ・フラッシュ』感涙トリビア! 31年ぶり復活マイケル・キートンのバットマンやスーパーガール“だけじゃない”【ネタバレ御免】

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ライター:#谷川建司
爆速配信中『ザ・フラッシュ』感涙トリビア! 31年ぶり復活マイケル・キートンのバットマンやスーパーガール“だけじゃない”【ネタバレ御免】
『ザ・フラッシュ』©︎2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved ©︎& TM DC
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『ザ・フラッシュ』で描かれる、ほんのちょっと違う過去

『ザ・フラッシュ』で、エズラ・ミラー演じる主人公フラッシュことバリー・アレンが過去へ行く決意をするのは、母が何者かに殺され、父がその犯人と間違えられて冤罪で投獄されたあの日に戻って、二人の悲しい運命を変えようとしたのがきっかけなのだが、そこでなんと18歳の時の自分と出会ってしまう。バリーが自分の行動が時空を歪めてしまったと気づくきっかけになるのは、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ(1985年ほか)の話題になった時だ。

バック・トゥ・ザ・フューチャー (字幕版)

※以降、作品のネタバレを含みます。ご注意ください。

『BTTF』は、それ自体が時空を行き来するタイムスリップものであり、マイケル・J・フォックスを一躍スターにしたシリーズだということは誰もが知っている。そして、ディープな映画ファンであれば、『BTTF』が当初はエリック・ストルツ主演で撮影されたものの、途中でフォックスに代わったことで彼の陽性のキャラクターが支持されて大ヒットに繋がった――ということも知っているだろう。もしも『BTTF』をまだ見たことのない人がいたら、ぜひとも三部作を通しで見て、1980年代最大のヒット作のテイストを味わってほしい。

さて、バリー・アレンが戻った世界では、この事実が変わってしまっていて、18歳の時の自分も、その友人たちにとっても『BTTF』の主役を演じた俳優はエリック・ストルツだ、という別の事実が常識になっているという仕掛けだ。

別に『ザ・フラッシュ』の中に、映像として『BTTF』が出てくるわけではないのだが、ある時代を象徴するような映画でも、ほんのちょっとした偶然がなければ別の未来になってしまうということをうまく物語に取り入れて、マルチバースを表現していた。

『ザ・フラッシュ』©︎2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved ©︎& TM DC

マイケル・キートンが31年ぶりに『バットマン』を演じるという奇跡

さて、マイケル・キートンが31年ぶりに演じたブルース・ウェイン=バットマンだが、映画の中では、かつては皆に頼りにされゴッサムシティの守護神のような立場だったものの、今ではその存在すら忘れ去られ、世捨て人のように自身の広大な屋敷に籠って暮らしている。その姿は、髪の毛もひげも伸ばし放題、衣服も粗末なもので、訪ねてきた二人のバリー・アレンも最初のうちは、それがブルース・ウェインだと気が付かない。

キートンは、『バットマン』(1989年)、『バットマン・リターンズ』(1991年)のウェインがそのままその世界で30年間過ごしていたらどうなっているだろうか、と監督のアンディ・ムスキエティとディスカッションを重ね、世捨て人としてのウェインに辿り着いたのだという。だが、バリーたちの説明を聞いたウェインは重い腰を上げ、身だしなみを整えて31年ぶりにバットスーツを身に纏う。――映画の中でも、その瞬間というのは最も感動的で、興奮させられるシーンだ。

『ザ・フラッシュ』©︎2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved ©︎& TM DC

ちなみに『ザ・フラッシュ』では、前半は最近のDCコミックス映画の世界における<ジャスティス・リーグ>が描かれていて、その中ではベン・アフレック演じるウェイン=バットマンが、いつものように登場する。つまりは、一本の映画の中で、新旧バットマン役者の競演が見られる(といっても違う時空なので二人が一緒に画面に出ることはない)わけだが、実はさらに! ……いや、これはやはり未見の人の楽しみのために言わぬが花だろう。

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