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死者80名超の「カルト教団包囲戦」を追う衝撃ドキュメンタリー Netflix『ウェーコ事件:アメリカに訪れた終末の日』

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ライター:#BANGER!!! 編集部
死者80名超の「カルト教団包囲戦」を追う衝撃ドキュメンタリー Netflix『ウェーコ事件:アメリカに訪れた終末の日』
Netflixドキュメンタリー『ウェーコ事件:アメリカに訪れた終末の日』独占配信中
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信者76名死亡…なぜ最悪の結果に至ったのか

当時、逮捕状を取得したATF(アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局)は施設に奇襲をかけようと計画していたが、捜査のタレコミに飛びついたマスコミから計画がバレてしまう。そして現場の反対を押し切って施設の捜索に踏み切ったとき、突如として激しい銃撃戦が起こった。信者たちはATFの装備を上回る大型のライフルまで持ち出したというから、捜査官たちがビビり倒したであろうことは想像に難くない。

この銃撃戦で捜査官4名と信者6名が死亡したことで捜査は一旦打ち切りになったが、身内を殺されたATFとFBIは怒り心頭。交渉チームが穏便に信者たちの解放を進めようと奮闘する中、コレシュの神経を逆撫でするような行為を連発し、ついに宣戦布告してきたコレシュに対し“正義の鉄槌”を下すべく、戦車を投入して施設を破壊、さらに催涙ガスを撃ち込み事件の幕引きを図った。

Netflixドキュメンタリー『ウェーコ事件:アメリカに訪れた終末の日』独占配信中

催涙ガスは信者たちの投降を促すのが目的だったようだが、その後なぜか施設内で火災が発生。FBIと教団のどちらが火を放ったのかは不明だが、この火災によって子供や妊婦を含む信者76名が死亡するという最悪の結果をもたらした。施設の包囲は、実に51日間にも及んだという。

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事件が与えた衝撃と恐ろしい余波

ちなみに本作の最終エピソードに、思わず「うわっ!」と声をあげてしまいそうになる人物が登場する。ウェーコ事件から2年後の1995年に<オクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件>を起こし、約170人の命を奪ったティモシー・マクベイだ。彼は後に、ウェーコ事件に対する政府への“復讐”としてビルを爆破したと証言している……。

現在Amazon PrimeやHuluでも、同事件の生存者の証言を収めたドキュメンタリー『カルト教団:ウェイコ事件の真相』を配信中。なお本国では<ショウタイム>によるTVシリーズ『Waco: The Aftermath(原題)』が放送中で、マイケル・シャノンやジョン・レグイザモが出演し、同事件の“その後”までを描くシリーズとなっているようだ。

洗脳と狂信、銃撃戦と火災による悲劇から30年。いまだ人々の注目を浴びるウェーコ事件について、物騒な思想・信条を掲げるカルト教団が取り沙汰され、異なる形での“権力”の癒着が問題化している今だからこそ、知っておきたいことは少なくない。

『ウェーコ事件:アメリカに訪れた終末の日』はNetflixで独占配信中

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『ウェーコ事件:アメリカに訪れた終末の日』

1993年、大量の銃器で武装した宗教団体と捜査当局との銃撃戦が勃発し、戦闘は51日間も継続。初公開の資料を交えながら、アメリカの歴史に残る大事件の詳細に迫る衝撃のドキュメンタリー。

制作年: 2023