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【追悼・志村けん】改めて「8時だョ!全員集合」を見たANIがソウル~ヒップホップから昭和ポップスまで音楽的な魅力を再発見!

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【追悼・志村けん】改めて「8時だョ!全員集合」を見たANIがソウル~ヒップホップから昭和ポップスまで音楽的な魅力を再発見!
『ザ・ドリフターズ結成50周年記念 ドリフ大爆笑 DVD-BOX』
発売元:株式会社イザワオフィス
販売元:ポニーキャニオン
製作著作:株式会社イザワオフィス

意外と観てない? 志村けんの数少ない出演作「ドリフ映画」シリーズ

どうもアニです。

あの志村けんが逝ってしまった(一度もお会いしたことがないので敬称略でいかせていただきます)。

結構、ショックを受けてる自分がいる。みんなそうだと思うけど、少なからず影響を受けている、ずうっとあると思ってたものがある日、急になくなってしまったんだから。

そして、志村けんって意外と映画に出てない。ドリフの映画『超能力だよ全員集合!!』(1974年)『ザ・ドリフターズの 極楽はどこだ!!』(1974年)『ザ・ドリフターズのカモだ!!御用だ!!』(1975年)『正義だ!味方だ!全員集合!!』(1975年)の4本と『鉄道員(ぽっぽや)』(1999年)くらいしか出てないんですよね。

この頃のドリフの映画は「東村山音頭」の前なので、志村けんはまだチョイ役に毛が生えた程度で、メインはいかりや長介と加藤茶ですね。ドリフは志村けんがメインになってからは映画を撮ってないみたいです。志村メインの映画も見てみたかったけど。

作ごとに話もイロイロだったりするけど、ドリフ以外の脇を固める面々が豪華(“悠木千帆”時代の樹木希林とか)なので、けっこう面白い。そして、かなりベタな喜劇。歌のゲストも『超能力だよ~』はフィンガー5で、あとの3本にはキャンディーズが出てたりして、しかも『~極楽はどこだ』はスーちゃんがセンターの時だったりするし。

この辺のドリフ映画は松竹で『男はつらいよ』(1969年~)と併映だったから、子供の頃に映画館で観てるはずなんだけど、全く覚えてなかった。どこかワンシーンくらい覚えてるかな、と思ったけど全くなかったです、ハイ。なのでほぼ初見でしたね。

改めて見てみたら面白すぎる! 奇跡の生番組「8時だョ!全員集合」

ドリフ映画は志村けんの追悼として急遽WOWOWで放送されたのをまとめて観たけど、個人的には『~カモだ!!御用だ!!』が一番面白かったかな。出てくる女の子もカワイくて。あと、ちょいちょい出てくるイイ味出してる人がいて、誰なんだろうと調べてみたら、豊岡豊という人で、ビッグバンド<豊岡豊とスイング・フェイス>のバンマスなんですってね。荒井注が辞めた時に新メンバーを打診されてた人らしいです。

『鉄道員』の志村けんもチョイ役ながら、イイ役でした。映画もまぁ、面白かったです。最近『網走番外地』シリーズ(1965年~)を観て高倉健のカッコ良さがやっとわかった若輩者ですが、健さんはシブくてカッコいい男ですね。

不要不急の外出の自粛を要請されている昨今、基本ヒマなので、動画配信サービスでなにか面白いモノはないかとイロイロと物色していたところ、当時「8時だョ!全員集合」が放送されたときに録画したままだったのを見つけてしまって。つい見始めたら面白すぎて、本当は録り溜めてある映画や面白そうなドラマシリーズなんかを観たいんだけど、なんか「全員集合」ばかり見てしまってます。

当時も見てたんだけど、ビデオに録ったりもしてないし、放送されたのを見てただけなので、内容は全然覚えてないです。番組が終わってから「全員集合スペシャル」とかは何度かやってたけど、編集されていて、それはそれでいいけど、番組1本丸々入ってるのは見てて楽しいし、イロイロ発見があったりして面白くて。とりあえず観れるヤツ全部見てみようと思い、時間があると見てしまってます。

まず、毎週生放送でやってたというのが今から考えるとスゴイ。生バンドが入っていて(岡本章生とゲイスターズ)、基本生演奏というのも今だと豪華な感じがするけど、当時はそれが普通だったんだろうね。

コント終わって次に行くとき転換に手こずってるバタバタ感とかが、なんかライブ感に溢れてていいんですよね、慌てたスタッフが出てきてセットを押してるのとか。転換がうまくいかなくていかりやがもの凄い険しい顔してたり。あと「ヒゲダンス」の後に「早口ことば」だった。てっきり逆だと思ってたけど、「ヒゲ」→「早口」の順番でした。

「早口言葉」のリフからジェームス・ブラウンと志村けんがリンク

ラップとかを聴くようになった頃にエリックB&ラキムの「I Know You Got Soul」という曲が流行っていて、その曲の元ネタがボビー・バードの「I Know You Got Soul」で。このボビー・バードという人はジェームス・ブラウンの「Sex Machine」とかで合いの手入れてる人なんですけど、このエリックB&ラキムのヒットでリバイバルしてボビー・バードの曲も再発されたんですよ、12インチシングルが。

そのB面に入ってた曲が「Hot Pants – I’m Coming, Coming, I’m Coming」という曲で、まんま「早口言葉」のリフと一緒でビックリしたんですよ。定説ではウィルソン・ピケットの「Don’t Knock My Love」ということになってるけど、ボビー・バードの方を先に聴いたもんだから、自分の中でJ.Bと志村が同じラインで繋がりました。

とりあえず即、早口言葉のレコードを購入、多分2枚。全員集合を見てると早口言葉やってる回が何回かあるんだけど、そのテンションがやたらと高くて、見てるとこっちもテンション上がってしまう。いかりやもノリノリで。あとレコードよりもライブ感あってサイコー。

コーナー終わりで歌に行くんだけど、聖歌隊の衣装を脱いで歌に行くところがなんか好きなんですよね。当時は歌のゲストのコーナーとかそんなにちゃんと見てなかったけど、見直してみると歌のコーナーがすごくイイ。ベストテンとかからこぼれた曲とかが聴けて。その時に出してた曲を歌っているんだろうけど、知らない曲とかあったりして。

浅野ゆう子の「サマーチャンピオン」と鹿取容子の「ゴーイン・バック・トゥ・チャイナ」という和モノディスコの人気曲を歌ってるのとか見れて、なんか得した気分になりました。マイナーなアイドルも結構ゲストで出てたりするし。内山田洋とクール・ファイブがバンドで「魅惑・シェイプアップ」やってたりと歌のコーナーに貴重映像満載で、なんだったら今はそこメインで全員集合を見てると言っても過言ではないくらい。ドリフターズが元々コミックバンドだったからか、全員集合を見直してみると音楽的なコントが意外と多かったのも発見でした。

ずっと同じことをやり続けた志村けんのスゴさ

志村けんは、自分が小学生の頃からずっとコントをやり続けてた。

こちらは無責任に他のことに興味が移って離れていっても、ずっと同じことをやり続けてて。なんかのきっかけでまた興味を持った時にも、まだ同じことやってるのってなんかスゴイことだな、と今回の訃報を聞いた時に思いました。

実は結構な影響を受けてたんだな、と改めて感じました。そして最近YouTubeで「志村けんのだいじょうぶだぁ」の配信も始まって、更新を楽しみに待ってるのであります。ではまた。

文:ANI(スチャダラパー)

「志村けんのだいじょうぶだぁ」はイザワオフィス公式YouTubeチャンネルで配信中

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