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初来日アッル・アルジュンが語る!『プシュパ 君臨』の背景から方言演出、役作りまで深堀りインタビュー

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ライター:#安宅直子
初来日アッル・アルジュンが語る!『プシュパ 君臨』の背景から方言演出、役作りまで深堀りインタビュー
アッル・アルジュン
『プシュパ 君臨』©Mythri Movie Makers 2024
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「“サーミ”はチットゥール地方の方言です」

――『プシュパ 覚醒』から『プシュパ 君臨』へと物語が移る中で非常に印象的だったのが、シュリーヴァッリというキャラクターの変化です。おどおどした少女が、妻となって非常に強い性格を持つようになりますね。結婚後の彼女がプシュパのことを「スワーミ(swamy)」と呼びますが、これはこの物語の頃のチットゥール地方では普通のことだったのでしょうか。まるで神話映画や宮廷もの時代劇のような、とてもクラシックな雰囲気が感じられますが。

スワーミではなく「サーミ」ですね。もちろん語源はスワーミで、これは神や高位の男性への呼びかけでした。「サーミ」はチットゥール地方の方言です。女性が夫、それに家族以外でも敬意をもつ男性に対して使う呼びかけ語で、今日でも使われています。その一方男性は、妻に対しては「メー(mē)」と呼びかけるんです。作中でも何度か言っていますから聞いてみてください。

ラシュミカーが演じたキャラクターは女性の強さを体現しています。この強さはユニバーサルなものですね。どんな女性でも結婚するとパワフルなスーパーウーマンになるでしょう?(「それは個人的な経験から?」との問いに→)もちろんです!(笑)

『プシュパ 君臨』©Mythri Movie Makers 2024

――密輸シンジケートの大物が、州の政治に影響を及ぼし、州首相を変えることすらできるというのは、現実にありうる設定ですか?

さて、どうなんでしょう。個人的にはそうした具体例は知りませんが、フィクションだと思いますよ。実際に起きることがないように望む、とだけ申し上げておきます。

「スクマール監督は天才。型破りで、いい意味で尋常ではない人」

――今回、スクマール監督にお目にかかれなくて残念です。『Arya〔アーリヤ〕』(未・2004)のころから監督とは親友だと読みました。あなたの目から見て、監督はどんな方ですか?

天才ですね。型破りで、いい意味で尋常ではない人です。すべてに捻りがあり、ストレートなものは好まない。どの作品を、どの視点から見てもそうでしょう。

たとえですが、彼が直線を引いたと言い張っても、実際はその線にはツイストがある。私が演じた荒々しく粗野な、密輸人の元締めである主人公を「プシュパ(花)」と命名するところなど、まさにそのツイストの最たるものでしょう。「プシュパ」には本来、女性的な柔らかな語感があるのに。これが彼の流儀です。

 

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―日本のファンには『バーフバリ』シリーズ(2015/2017)と『RRR』(2022)でインド映画に開眼した人が多くいますが、ファンは“お勧め作品”の紹介に飢えています。日本のテルグ語映画ファン、あるいはインド映画ファンのために、上記2作、あなたの主演作では日本で公開された『仕置人DJ』(2017)、『プシュパ』シリーズ以外で、ぜひ観てほしい作品があれば教えてください。

インド映画全般では、まずはヒンディー語作品『ANIMAL』(2023)ですね。(『ANIMAL』は2月に日本公開が決まっていると聞いて→)それでは、ヒンディー語でもうひとつ『Dhurandhar〔ドゥランダル〕』(未・2025)を。インド映画の興収記録を塗り替え、現在もまだヒット中です。

私が主演した作品の中では、『このようにヴァイクンタプラムに』(2020)は観てほしいです。テルグ語の過去の作品なら、スクマール監督の『ランガスタラム』(2018)、それ以外では、小品ですが法廷ドラマ『Court – State vs A Nobody〔法廷:州vs無名人〕』(未・2025)もぜひ。本当に素晴らしいんです。

『プシュパ 君臨』は本国での封切りから日本での公開まで約1年かかってしまいましたが、私がこれから取り組む作品では、日本を含む世界同時公開になってほしいと思っています。

アッル・アルジュン 『プシュパ 君臨』©Mythri Movie Makers 2024

取材・文:安宅直子

『プシュパ 君臨』は1月16日(金)より全国公開中

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『プシュパ 君臨』

南インドにのみ自生する高級木材・紅木(こうき)の密輸組織で、底辺から頂点まで成り上がったプシュパ。政治の中枢へと支配を広げながら、国境を超えて勢力を伸ばしていくプシュパは、コンテナに潜伏して横浜港に到着する。
一方、かつて屈辱を与えられた警視シェーカーワトは、プシュパを徹底的に潰そうと復讐に燃える。やがて、警察や政府を巻き込んだ抗争が始まる……!

監督・脚本:スクマール(『ランガスタラム』)
出演:アッル・アルジュン(『仕置人 DJ』、ファハド・ファーシル『ヴィクラム』)、ラシュミカー・マンダンナ(『シーターとラーマ』)ほか

制作年: 2024