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セックスシンボルにされた妖艶美女が“肉体関係を拒む悪妻”を怪演!下ネタをバカが上回る隠れた快作コメディ

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ライター:#BANGER!!! 編集部
セックスシンボルにされた妖艶美女が“肉体関係を拒む悪妻”を怪演!下ネタをバカが上回る隠れた快作コメディ
『2つの頭脳を持つ男』© 1983 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

隠れた快作コメディ『2つの頭脳を持つ男』

1983年公開の『2つの頭脳を持つ男』は、SNL出身のコメディ俳優スティーヴ・マーティン主演、『白いドレスの女』のキャスリーン・ターナー共演、そして俳優としても知られるカール・ライナー監督(ロブ・ライナー監督の父、2020年没)によるブラックコメディの異色作だ。

『2つの頭脳を持つ男』© 1983 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

脳外科医が液体に浮かぶ“脳”に恋をするという突飛な設定を大マジメに演じることで笑いに昇華させた本作は、80年代コメディの中でも特にナンセンスな魅力に満ちている。

『2つの頭脳を持つ男』© 1983 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

脳外科医、悪妻、そして“脳”との三角関係

主人公は、世界的な脳外科医だが苗字が壊滅的に発音しにくい男、マイケル・ハフハハール(スティーヴ・マーティン)。あるとき絶世の美女ドロレス・ベネディクト(キャスリーン・ターナー)を車ではねてしまったことをきっかけに(なぜか)彼女と結婚するが、ドロレスは金目当てに年上男性に近づく悪女だった。夫婦関係は冷え切り、マイケルは肉体的な接触を拒まれ悶々とした日々を過ごすことになる。

『2つの頭脳を持つ男』© 1983 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

そんな中、マイケルはオーストリアで奇怪な研究を行うネセシスター博士(デヴィッド・ワーナー)と出会う。博士は液体に保存された“生きた脳”とテレパシーで会話する技術を開発しており、マイケルはその中のひとつ「アン・アールメヘイ」(声:シシー・スペイセク)と心を通わせるようになる。

『2つの頭脳を持つ男』© 1983 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

“脳だけ”なのだがユーモアと知性に満ちたアンとの会話に癒され、次第に恋心を抱きはじめるマイケル。こうして「悪妻」と「脳だけの女性」との間で揺れる、前代未聞の三角関係に陥っていく――。

『2つの頭脳を持つ男』© 1983 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

セクシー描写とシュールなおバカ展開の妙

本作の笑いは、スティーヴ・マーティンの“真剣なバカ”ぶりに支えられている。目撃者の少女に医学用語をまくしたてる事故シーンにはじまり、ドロレスに欲求不満をぶつけるシーン、そして“脳”との恋愛に本気で悩む姿など、すべてがバカバカしいのだがマーティンはいたって“素面”なので、そのギャップが可笑しみを誘う。

『2つの頭脳を持つ男』© 1983 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

知的でありながらどこか抜けた脳外科医をコミカルに演じたマーティンは、彼の持ち味である身体を張ったギャグも随所で披露。一方のターナーも冷酷で計算高い悪妻を妖艶に演じ、物語に絶妙な緊張感を与えている。脳だけのアンに温かみと人間性を与えたスペイセクの声優ぶりも秀逸だ。

『2つの頭脳を持つ男』© 1983 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

某批評サイトでは観客からは「くだらなさが最高」「ブラックユーモア満載」といった声が寄せられ、特にスティーヴ・マーティンの初期の名作として、根強く支持するファンも多いようだ。

『2つの頭脳を持つ男』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2025年8月放送

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