スパイダーマンもハルクもアクシデントから始まった!MCU最新作『ファンタスティック4』との共通点
待望のマーベル映画最新作『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』が、ついに、7月25日(金)より日米同時公開となる。
「アベンジャーズ」シリーズをはじめ、エンターテインメント史を塗り替える超大作を次々と贈り出し、世界中に感動と興奮を届け続けてきたマーベル・スタジオ。本作は、アイアンマンやキャプテン・アメリカほか魅力あふれるヒーロー誕生の礎を築いたマーベルが贈る「ファンタスティック4」待望の第一作(ファースト・ステップ)にして、過去シリーズや他のマーベル作品の予備知識ゼロで1から楽しめるドラマチック・アクション超大作に仕上がっている。
『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』© 2025 20th Century Studios / © and ™ 2025 MARVEL.
ということで今回は、宇宙ミッション中の事故で特殊能力を得た4人のヒーローチーム「ファンタスティック4」の物語の幕開けに先駆けて、これまでのマーベル作品で彼らと同じように、あるアクシデントで能力を授かってしまったキャラクターたちと、彼らに共通するドラマについて振り返ってみよう。
『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』© 2025 20th Century Studios / © and ™ 2025 MARVEL.
あのヒーローも“予期せぬアクシデント”から始まった!
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)には、ご存じの通り数多くのヒーローたちがこれまで登場してきた。その中には、アイアンマンことトニー・スタークや、キャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースなど、自らの意志でヒーローになった者や、あるいはソーやロキのように特異な能力を持って生まれたものなど、様々だ。
しかし、その中にも自分の意志とは関係なく、突然のアクシデントで能力を授かってしまったヒーローたちも存在する。そこには、文字通り人生が一変してしまい、これまでのように生活ができない苦しみや孤独感、そして授かったスーパーパワーへのプレッシャーと苦悩の物語が描かれてきた。
🕸「親愛なる隣人」スパイダーマン
アクシデントで能力を授かった代表的なヒーローといえば、スパイダーマン/ピーター・パーカーだろう。特殊な蜘蛛に噛まれたことで、超人的な身体能力に加え、高い壁や天井に手足が吸着する能力、高度な危機察知能力などを授かった。
スパイダーマンとしてヒーロー活動をする理由について、ピーターは「自分に何かできるのにしなかったせいで……悪いことが起きたら、自分のせいだと思う」と語っており、授かってしまった力を身の回りの人の為に使わなければという強い責任感が生まれていたことが分かる。だがその結果、周囲に危険が及ばぬよう家族や親しい友人にも正体を隠しながらヒーロー活動を続けるという、“普通の日常”と“ヒーロー活動”の狭間で人知れず苦しむ様子が、私たちと変わらない人間なのだという等身大の魅力として描かれていた。
👊「怒れる緑の巨人」ハルク
そして、初期アベンジャーズのメンバーでもあるハルク/ブルース・バナーも、アクシデントによって力を手に入れたヒーローの一人。彼はガンマ線実験の事故によって、極度の怒りやストレスを感じると、すさまじい攻撃力と身体能力を持つ“緑色の巨人”へと変身するようになってしまうのだ。
時と場所を選ばず暴走してしまう力への恐怖と罪悪感から、人間社会と距離を置いて生きていたブルース。意思に反して誰かを傷つけてしまうことを何よりも恐れ、「普通の人生」を強く望みながらも、その願いが叶わない現実に苦しむ姿はMCU作品でもおなじみだ。しかし、アベンジャーズとして仲間たちと出会い、やがて“ハルク”という存在を受け入れていく過程もまた、彼の成長物語として描かれている。
🪐宇宙を駆け回る「最強のヒーロー」キャプテン・マーベル
キャプテン・マーベル/キャロル・ダンヴァースもまた、予期せぬアクシデントによって能力を手にしたヒーローだ。その強さはマーベル中でもトップクラスとされ、とくにMCU作品では“広い宇宙のどこかで常に誰かを救っている忙しいヒーロー”という印象が強い。
かつて空軍パイロットだった頃、敵との交戦中に爆発に巻き込まれたことで、圧倒的なパワーと飛行能力などを得ることとなったキャロル。それをきっかけに記憶喪失になった彼女は、自分が何者なのか分からないまま「クリー人」として生きることを強いられ、本当の記憶やアイデンティティとの間で葛藤する様子が丁寧に描かれていた。
その強さはチート級だが、自分自身で選んだわけではない力と向き合いながら、“地球人”として、そして“ヒーロー”としてどう生きるべきかを模索し続ける姿によって、多くの観客に共感と勇気を与える物語となった。