あなたが観たい映画・ドラマを一発的中※ 会員登録が必要です

気分(複数選択可)
年代(複数選択可)
作品タイプ(複数選択可)

1983年に製作された、あまりにも“異常”かつ、あまりにも“危険”な実録スリラー映画『アングスト/不安 4K』

1983年に製作された、あまりにも“異常”かつ、あまりにも“危険”な実録スリラー映画『アングスト/不安 4K』
『アングスト/不安 4K』©1983 Gerald Kargl Ges.m.b.H. Filmproduktion

1983年に製作された、あまりにも“異常”かつ、あまりにも“危険”な実録スリラー映画『アングスト/不安 4K』が、11月6日(金)より全国公開中。このたび、1983年当時のオーストリア版本国予告編(字幕入り)が解禁となった。

あまりにも“異常”かつ“危険”な実録スリラー

本作は、1980年、同国で実際に起きた殺人鬼ヴェルナー・クニーセクによる一家惨殺事件を映画化したもの。刑務所出所後の殺人鬼=狂人が感じる不安やプレッシャーによる異様な行動と心理状態を凶暴かつ冷酷非情なタッチと斬新なカメラワークを用いて表現。狂人自身のモノローグで綴る構造や全編に徹底された陰鬱なトーンなど、作品自体が“異常”であり、他に類を見ない芸術性を発揮した衝撃的作品。ギャスパー・ノエ監督も「60回は観た」と公言し、『CLIMAX クライマックス』(18)、『カルネ』(94)などの自身の作品でもオマージュを捧げたという。しかし、83年公開当時はそのショッキングすぎる凄まじい内容により本国オーストリアでは1週間で上映打ち切り、他ヨーロッパでも上映禁止、イギリスとドイツではビデオの発売も禁止。アメリカではXXX指定を受けて配給会社が逃げたという。日本でも劇場公開されず『鮮血と絶叫のメロディー/引き裂かれた夜』というタイトルで1988年にレンタル用VHSが発売されたのみ。そして2020年、新型コロナウイルス感染症による混沌とした社会情勢のなかで突如、日本劇場初公開し異様な空気感のなかで大ヒットを果たした。

監督は、殺人鬼の心理を探るという崇高な野心のもと全額自費で本作を製作したジェラルド・カーグル。本作はその唯一の監督作品である。観る者を冷徹な世界へ誘う、不穏なエレクトロサウンドを手掛けたのは、元タンジェリン・ドリーム、アシュ・ラ・テンペルの作曲家クラウス・シュルツ。また、狂人が内に秘めた“不安”をアーティスティックなカメラワークで映し出したのは、アカデミー賞最優秀短編アニメ賞を獲得した『タンゴ』(81)やジョン・レノン、ミック・ジャガーらのMVで知られる世界的な映像作家ズビグニェフ・リプチンスキ。

『アングスト/不安 4K』©1983 Gerald Kargl Ges.m.b.H. Filmproduktion

今回の4Kレストア素材は、ジェラルド・カーグル監督がオーストリア映画アーカイヴからの長年に渡る本作への熱意と復元の申し出を受けて実現したもの。カーグル監督監修のもと、傷やノイズの軽減はもちろんのこと、画面の揺れを安定させ、色彩の調整やコントラストを改善させた。この4K素材での日本公開のため、本作の権利者であるカーグル監督が自ら本編素材を手配することになっていたが、月日が経過してもなかなか届かず、全関係者は文字通り不安に包まれていた。そしてついに先日、無事に本編素材が到着。異常な緊張感のなか、異常な速度で公開準備を進め、ついに緊急不安解禁に至った。

今回解禁されたのは、ジェラルド・カーグル監督より突如、1983年のオーストリア版本国予告編 2種が突如、送られてきたため、日本語字幕を入れたもの。ともに新聞記事が映されつつ「恐怖の夜」というナレーションで物々しく始まり、「アングスト」とサブリミナル的に連呼しつつやがて暗い地下道で絶叫が響く「絶叫ver.」と、狂人K.が森林を疾走する「森林ver.」へと分かれていくというストイックな内容。カーグル監督はメールでの口数が極端に少ないため、それ以上の情報は皆無だが、非常に恐ろしい内容が伝わる予告編となっている。

Share On
  • Twitter
  • LINE
  • Facebook