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女性用風俗で働く理由を聞いていたはずが、いつしか母と息子の話にー。『ハートフルワールド』第19話「東京・ジョフウ編」で描かれる32歳のSさんには、仕事のプロフィールだけでは分からない、家族との深い事情があった。
慶應大学出身のSさんは、元エンジニア。母親がカルト宗教にのめり込んだ過去を持ち、母を救いたいと考えて、本人が「洗脳を解くため」とする技術を学んできた。その過程で借金を背負い、女性用風俗で働くようになったという。
そして、Sさんへの取材を続けて4ヶ月目で、母に再び“洗脳の症状”が現れた。仕事の話から始まった取材は、母とどう向き合っているのかという、彼の生活の奥へと進んでいく。
印象的なのは、母との電話から伝わるSさんの思いだ。慶應大学出身、元エンジニア、男性セラピスト。そんな肩書きの奥に、母の状態を気にかけ、力になろうとする息子がいる。彼がこの仕事に至った事情も、母のために何かしたいと動いてきた時間と切り離せない。
半年間の密着は、働く理由を聞くだけで終わらない。最初の取材では分からなかった家族の事情が明かされ、その後に起きた変化まで追うことで、Sさんが抱えているものが少しずつ見えてくる。女性用風俗という仕事への関心が、一人の息子が母と向き合う姿へと移っていく。
「東京・ジョフウ編」では、約200人の男性セラピストが所属する店に女性ディレクターが半年間密着。Sさんをはじめ、そこで働く男性たちがどんな人生を歩み、この仕事にたどり着いたのかを追っている。
『ハートフルワールド』©︎CBCテレビ