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掲載日:2026年10月8日(2026年10月8日時点の情報)文=BANGER!!!編集部
※本記事の情報は2026年10月8日時点の情報です。最新情報は公式サイトにてご確認ください。
この物語の結末を知っている人に、先にお願いがある。しばらく黙っていてほしい。
『魔法騎士レイアース』は、結末を知らずに観られる人が、いま一番うらやましい作品だ。CLAMPの原作漫画が「なかよし」で始まったのは1993年。30年以上が経ち、当時の読者の多くは第1部の終わりに何が待っているかを知っている。けれど2026年に初めてこの題名を聞く人は、まだ何も知らない。その状態は一度きりで、失ったら戻らない。
新しいテレビアニメ『魔法騎士レイアース』は、テレビ朝日系で10月7日から毎週水曜23時45分に放送されている。U-NEXTでは10月8日から見放題で配信が始まり、毎週木曜0時15分に更新される。3連休の時点で観られるのは第1話。全体は連続2クールと発表されている。初回登録の人は31日間の無料トライアルで観られる。
少女漫画に、剣とロボットを持ち込んだ
原作の始まり方を書く。新作がどう描くかは放送で確かめてほしいので、ここでは漫画の話だ。
東京タワーに、別々の学校の中学生が社会科見学で居合わせる。元気で真っすぐな獅堂光、気の強いお嬢様の龍咲海、おっとりして頭の切れる鳳凰寺風。面識のない三人が、突然の光に包まれて、セフィーロという異世界に呼び出される。そこで告げられるのは、この世界を支える姫を救うために、伝説の「魔法騎士」になってほしいという頼みだ。
剣を取り、魔法を覚え、仲間と旅をして強くなる。当時のロールプレイングゲームの文法を、CLAMPは少女漫画誌の真ん中に持ち込んだ。しかも題名にある「レイアース」は、少女たちが乗り込む巨大な魔神の名前だ。「なかよし」の読者に向けて、剣と魔法とロボットを同時に差し出した。1993年の時点で、これはかなり大胆な賭けだったと思う。
ただ、この作品が30年残った理由は、道具立ての新しさではない。セフィーロは「意志の力」がすべてを決める世界だと説明される。強く願えば叶い、心が揺らげば世界も揺らぐ。きれいな設定に聞こえるが、物語はこの決まりごとを最後まで本気で突き詰める。願いが力になる世界で、人が何かを願うとはどういうことか。子ども向けの冒険ものの顔をして、CLAMPはそこから目をそらさなかった。
これ以上は書かない。知っている人は、うなずくだけにしておいてほしい。
1994年の記憶と、2026年の布陣
最初のテレビアニメは1994年に始まった。主題歌は田村直美の「ゆずれない願い」。イントロが鳴れば今でも歌える、という人は多いはずだ。あの歌は作品の外にまで届き、アニメを観ていなかった人の耳にも残った。
それから32年。新作で三人を演じるのは、獅堂光に佐倉綾音、龍咲海に大久保瑠美、鳳凰寺風に高橋李依。芯のある少女を演じてきた佐倉綾音が光に入ったのは、納得のいく配役だ。光という役は明るいだけでは務まらない。真っすぐであることの重さを、後半で背負うことになるからだ。
スタッフは、報じられている範囲で書く。監督は三浦唯、シリーズ構成は村越繁、キャラクターデザインは渡部里美。音楽には梶浦由記、寺田志保、尾澤拓実の名前がある。梶浦由記はCLAMP原作のアニメ『ツバサ・クロニクル』でも音楽を手がけた作曲家で、異世界の空気を音で立ち上げることにかけては、この人の右に出る名前を私はすぐには思いつかない。重なる女声のコーラスが、セフィーロの空に流れるところを想像してしまう。
連続2クールという長さも心強い。三人が出会い、ぶつかり、互いを名前で呼ぶようになるまでの時間を、急がずに描ける尺だ。この物語は、三人の絆を信じられるかどうかで後半の重みが決まる。尺を削られたら成り立たない。
まだ1話しかない、という正直な話
3連休の時点で、U-NEXTで観られるのは第1話だけだ。新作の筋がどう進むのかも、主題歌が何なのかも、私はまだ確認できていない。原作に沿うのか、1994年のアニメのように独自の展開を入れるのかも分からない。この原稿は、出来を保証するものにはなっていない。保証できるのは、土台になっている物語の強さだけだ。
まとめて一気に観たい人には、今は早すぎる。2クールが終わるのは来年の春になる計算で、そこまで待つのも一つの手だ。ただしその場合、半年のあいだ結末を踏まずに過ごさなければならない。30年以上前から有名な結末を、だ。私はあまり勧めない。
1994年版を愛している人にも、一言書いておく。声も絵も音楽も変わる。記憶の中のレイアースと同じものは出てこない。そこが許せないなら、再生しないほうが穏やかに過ごせる。
そして、明るく楽しいだけの冒険を期待する人。序盤はその期待に応えてくれるだろうが、原作を知る者として言えば、この物語はそこにとどまらない。
いま第1話から乗る人
初めてこの題名を聞いた人に、いちばん勧めたい。何も調べずに、第1話を再生してほしい。検索は、できれば半年がまんしてほしい。
90年代に「なかよし」を読んでいた人、月曜の夜7時半にアニメを観ていた人。あのとき自分が何に驚いたのかを、大人の目で確かめ直せる。子どもがいるなら、隣で一緒に観るといい。ただし先の展開は教えないこと。
『カードキャプターさくら』や『xxxHOLiC』からCLAMPを知った世代にも合う。あの作家集団が、キャリアの早い時期にどれだけ容赦のない物語を書いていたかが分かる。
第1話は10月8日に配信された。第2話は、休止がなければ10月15日(木)0時15分。連休中に第1話を観ておけば、そこから毎週、放送のすぐあとを追いかけていける。
木曜0時15分の更新と料金
『魔法騎士レイアース』はU-NEXTの見放題対象で、毎週木曜0時15分に新しい話が加わる。U-NEXTの月額は2,189円(税込)。初回登録の人は31日間の無料トライアルが使え、期間内に解約すれば料金は発生しない。
知らないまま観られる人は、その幸運を大事にしてほしい。
※本記事は2026年10月8日時点の情報です。配信状況・料金・配信期間は変更される場合があります。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。