1986 年アメリカ製作の極めて冷徹な映画『ヘンリー』が、8月28日(金)より公開される。このたび、本ポスターと予告編が解禁となった。
なお、恐怖映画の新たな地平を切り開いた『ヘンリー』を皮切りに、日本初上陸『エヴィレンコ』(03)、初4K化『アングスト/不安 4K』(83)と、同じく実在の連続殺人鬼のたいへんな行いを描いた2作品も立て続けに公開予定。
ただひたすらに殺し続けた…
『ヘンリー』は完成から数年間、そのあまりの内容に本国アメリカでお蔵入り状態となり、1990年に正式に公開、日本では1992年に劇場公開された作品。70年代後半~80年代にかけて、全米で300人以上を殺害したと云われる連続殺人鬼、ヘンリー・リー・ルーカスの日常を淡々と凍るような冷たさで描いた犯罪スリラー。流血や残虐シーンはほとんどないにもかかわらず、作品の放つ空気と徹底したドキュメンタリータッチの描写で<史上最も恐ろしい映画>のひとつとして映画史に残る衝撃作だ。完成した1986年当時、『13日の金曜日』のような観客を楽しませるホラー映画を望んでいた出資会社は、『ヘンリー』の一切の感情を寄せつけない冷徹な内容に唖然、さらにはMPAA(アメリカ映画協会)により X 指定を受けたことにより数年間正式な劇場公開が見送られた。近年、日本では限定的に劇場公開されていたが、今回が満を持しての正式リバイバル上映となる。
『ヘンリー』© 1986 MALJACK PRODUCTIONS
日本オリジナルとなる本ポスタービジュアルは、マイケル・ルーカーが演じるヘンリーの、最も印象的な“眼差し”にフォーカスしたデザインとなっている。
平坦、冷淡、非人間的——感情の読み取れない眼差しどころか、果たして眼があるのかどうかさえ伺いしれない面構え。どこを見つめ、何を感じているのか、こちらが読み取ることを一切受け付けず、見る者は、ただ立ちすくみ凍りつくしかない心持ちになる。真一文字に結ばれた口元からは、決して他人が踏み入れることのできない領域を持つことが感じられる。この男には共感も同情の余地も規則性も理由もなく、ただただ殺しを遂行していくのだという底しれぬ恐ろしさを増幅させる1枚となっている。右に添えられた「それは俺がやった。それも俺がやった。」という言葉は、実際にヘンリーが供述した言葉と言われている。
予告編は、売春婦の母のもと生まれ、虐待された過去を話すヘンリーの様子から、相棒オーティスや、その妹ベッキーとの奇妙な共同生活、そして押さえきれない加虐性、オーティスの異様性など不穏な要素しか感じられない映像となっている。
『ヘンリー』は8月28日(金)より全国公開