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『国宝』『シラート』の次は『大統領のケーキ』だ!“映画のW杯”アカデミー賞国際長編ショートリスト選出の必見7作

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ライター:#BANGER!!! 編集部
『国宝』『シラート』の次は『大統領のケーキ』だ!“映画のW杯”アカデミー賞国際長編ショートリスト選出の必見7作
『大統領のケーキ』©︎ 2025 TPC Film LLC All Rights Reserved.

『大統領のケーキ』7月10日(金)公開

イラク出身ハサン・ハーディ監督の長編映画デビュー作『大統領のケーキ』が、7月10日(金)より新宿ピカデリーほかにて全国公開となる。

『大統領のケーキ』は、日本の『国宝』ほか注目作ぞろいだった第98回アカデミー賞®国際長編映画賞のショートリスト選出作品。そんな本作を筆頭に、いま話題沸騰中の『SIRAT シラート』など同ショートリスト最終候補15本の中から、とくに注目の7作をピックアップして紹介したい。

『大統領のケーキ』©︎ 2025 TPC Film LLC All Rights Reserved.

まさに“映画のW杯”アカデミー賞国際長編映画賞
ショートリスト選出の必見7作をピックアップ

毎年多くの映画ファンが注目する、世界最高峰の映画賞<米国アカデミー賞>。その「国際長編映画賞」部門は、世界各国が「我が国を代表するベスト1映画」としてプライドをかけて出品した作品たちが競い合う、まさに“映画のW杯”だ。

世界各国からの代表作はアカデミーの選考委員会によって審査され、15作品まで絞り込まれた「ショートリスト」が発表される。ショートリストに入るということはそれだけで名作のお墨付きをもらったも同然なのだ。とくに今年は、日本を代表して吉田修一原作、李相日監督の『国宝』が選出され、国内外多くのメディアに取り上げられたことも記憶に新しい。

ショートリスト選出作は『SIRAT シラート』などすでに話題を呼んでいる公開済み作品も多いが、その中でも映画批評家の間で「絶対に今見るべき一本」として特に熱い視線を集めているのが、イラク映画『大統領のケーキ』だ。

『大統領のケーキ』©︎ 2025 TPC Film LLC All Rights Reserved.

イラク代表『大統領のケーキ』

7月10日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開

祖母と二人で暮らす9歳のラミアは、学校のくじ引きで「大統領のケーキ係」に選ばれてしまう。フセイン大統領の誕生日に、お祝いのケーキを準備する係だ。翌朝、ラミアは祖母に連れられて、父の形見の時計と、“友達”の雄鶏ヒンディとともに町へ出かける。だが、日々の食卓も満足に揃えられない祖母の目的はケーキではなく、ラミアを養子に出すことだった。

思わず逃げ出したラミアは、自らの手でケーキの材料を集めれば、祖母との暮らしを続けられると信じて、クラスメイトのサイードと協力して町を駆け回る。十分なお金も時間もなく、あるのは知恵と想像力だけ。はたして“名誉あるケーキ作り”の行方は――?

『大統領のケーキ』©︎ 2025 TPC Film LLC All Rights Reserved.

本作は、1990年代のフセイン独裁政権下のイラクを舞台に、大統領の誕生日ケーキ作りに奔走する9歳の少女の姿を描いた感動の人間ドラマ。ハサン・ハーディ監督自身の幼少期の記憶をベースに制作されており、過酷な時代を生き抜く子どもたちのたくましさを鮮烈に描き出した。また、名作『フォレスト・ガンプ』の脚本家として知られる巨匠エリック・ロスが製作総指揮としてバックアップしていることでも注目を集めている。

『大統領のケーキ』©︎ 2025 TPC Film LLC All Rights Reserved.

キャストは主人公ラミア役をはじめ全員がオーディションで選ばれた演技未経験者であり、リアルなエモーションを国内外の批評家が絶賛。第98回アカデミー賞®国際長編映画賞イラク代表としてショートリストに選出されただけでなく、第78回カンヌ国際映画祭でイラク映画として初めて監督週間観客賞とカメラ・ドール(新人監督賞)をW受賞した。

スペイン代表『SIRAT シラート』

父親のルイスは、砂漠の野外レイブパーティに参加したまま行方不明となった娘を捜すため、幼い息子を連れてモロッコの山岳地帯からサハラ砂漠の奥地へと車を走らせる。たどり着いたのは、耳をつんざく重低音と赤い照明が交錯する、現実と幻覚が混濁した野外レイブのカオス。わずかな手がかりを頼りに進む父子。ラジオから「世界大戦級の武力衝突」が勃発したという不穏なニュースが流れる中、一行の旅は次第に引き返せない狂気と危険を孕んだものへと変貌していく。

6月5日より公開中

フランス代表『シンプル・アクシデント』

かつて不当な理由で刑務所に投獄され、過酷な拷問を経験した主人公が、ある日偶然にも自分の人生を狂わせた当時の看守らしき男と街で遭遇する。咄嗟に男を誘拐して荒野へと連れ去り、穴を掘って生き埋めにしようとするが、男の身分証を確認すると人違いであることが発覚。実は投獄中ずっと目隠しをされていたため、看守の「顔」を見たことがなかったのだ。男は本当に無実なのか、それとも嘘をついているのか。同じ男に拷問された友人を訪ねることにするが、事態は予測不可能な迷走を始める――。第78回カンヌ国際映画祭パルム・ドール(最高賞)受賞。イランの名匠ジャファル・パナヒ監督作だが、アカデミー賞にはフランス代表としてノミネートされた。

5月8日より公開中

チュニジア代表『ヒンド・ラジャブの声』

ガザ地区の激しい戦闘の最中、イスラエル軍の銃撃によって家族の遺体で埋め尽くされた車内に一人取り残された5歳の少女の実話に基づく物語。生存者である彼女が、パレスチナ赤新月社の救急隊と繋がった電話の実際の音声記録をベースに構築されている。戦争の惨状そのものを直接映し出すのではなく、数キロ離れたオフィスで「彼女の怯える声を聞き、なんとか救急車を派遣しようと必死に戦った」人々の目線で展開。戦争がもたらすシステム的な暴力と命の重さを静かに、かつ強烈に告発する。

9月4日(金)より新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマ渋谷、シネスイッチ銀座ほか全国公開

ドイツ代表『落下音』

北ドイツの同じ農場を舞台に、100年の時を超えて響き合う4世代の女性たちの「不安」を描いた美しい映像叙事詩。1910年代の少女、1940年代の戦後の娘、1980年代の東ドイツの女性、そして現代を生きる女性。それぞれの時代で、土地に刻まれた記憶を見えない視線、孤独に囚われ、精神的に追い詰められていく姿を描く心理サスペンスフル。圧倒的な映像美と緻密な音響設計で、ある静かな山間の町で起きた不可解な事故の「音」を巡り、人々の疑惑と嘘が暴かれていく。

4月3日(金)より公開中

スイス代表『ナースコール』

舞台はスイスの州立病院。熟練看護師のフロリアは、同僚の急な欠勤により、人員不足のまま満床の外科病棟を任される。理不尽なクレームや鳴り止まないナースコールに追われ、心身ともに限界を迎えた彼女は、ついに恐れていた「投薬ミス」を犯してしまい――。

高齢化社会と医療の現実を92分ノンストップの緊迫感でリアルに描いたサスペンスフルな感動作。夜間の訪問看護師として働く主人公の目を通し、孤独や命の尊厳、そして人と人とのささやかな繋がりの美しさを描く。

3月6日(金)より公開中

ノルウェー代表『センチメンタル・バリュー』

舞台はオスロ。かつて有名だったものの、今や落ちぶれて風変わりな老人となった映画監督の父親と、彼に愛憎入り混じる複雑な感情を抱く娘の物語。父親が過去の遺産(センチメンタル・バリュー:思い入れのある品々)を整理し、人生最後の「映画」を撮ろうと娘の前に突然現れたことで、家族の奇妙な狂騒劇が始まる。『わたしは最悪。』で世界を虜にしたヨアキム・トリアー監督ならではの、ユーモアと鋭い人間観察、そしてほろ苦い感動が詰まったモダンな北欧ドラマ。第98回アカデミー賞国際長編映画賞受賞。

2月20日(金)より公開中

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