2024年、商業映画監督デビュー作『みなに幸あれ』が脅威のスマッシュヒットとなり、国内外の観客に衝撃と歓喜と戸惑いを与えた下津優太監督の劇場公開二作目となる映画『NEW GROUP』が、6月12日(金)より公開される。このたび、笑顔を封印し、集団に抗う青木柚演じる優の場面写真が解禁となった。
“組体操”が世界を救う、SFサイコエンタテインメント
一作目の『みなに幸あれ』は、<幸せは、人の不幸の上に成り立っている>というテーマで描かれたが、二作目となる本作では、組体操という<集団行動>における人間の行動心理の根底を、コミカルにそしてシリアスに炙り出す。主演を務めるのは山田杏奈。家族に問題を抱える、引っ込み思案な普通の高校生の主人公・愛を演じる。愛のクラスメイトであり、海外帰りで日本の学校の協調性を重んじる集団行動に馴染めない転校生・優を演じる青木柚。そして、不敵な笑みを浮かべ集団を導く校長をピエール瀧が演じる。
©︎2025「NEW GROUP」製作委員会
近年、NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」への出演で広く注目を集め、TBSドラマ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」では、甘い笑顔と時に強引な性格で相手を翻弄するキャラクターを好演。気づけば観る者を“沼”へと引き込む魅力を発揮した青木柚。映画『秒速5センチメートル』では主人公の高校時代を演じ、繊細な心情表現が評価されたほか、今年公開の映画『ブルーロック』では五十嵐栗夢役での出演発表も大きな話題となっている。その活躍は映像作品にとどまらず、CMや舞台などにも出演。確かな演技力と独特な存在感で、いま最も注目される若手俳優の一人だ。
そんな青木が本作で演じるのは、主人公・愛(山田杏奈)のクラスメイトとなる海外帰りの転校生・優。自分をなかなか出せない愛に苛立ちを覚えるほど、自分の意見をはっきりと口にする性格で、日本の学校の集団行動に馴染めず、どこか孤立した存在だ。周囲に流されることなく違和感を抱き続ける優は、やがて異様な集団の中で、愛を導く存在となっていく。
©︎2025「NEW GROUP」製作委員会
場面写真では、周囲の顔色を伺わず自分を貫く、優のキャラクター性が際立つ印象的なカットが収められている。体育の授業で集団行動を練習する中、一人号令のタイミングに合わせられず注意され、不服そうな表情を見せるカット。クラスメイトたちが洗脳されたかのように人間ピラミッドに加わっていくのを制止しようと、教師と対立するカット。さらに、集団を率いる校長(ピエール瀧)と校長室で対峙する場面では、目の前で繰り広げられる異様な光景に言葉を失いながらも、冷静に状況を理解しようと鋭い眼差しを向けるカット。そして、家族にも問題を抱え、どんどん追い詰められていく愛を背負い、家に送り届ける姿など、愛に苛立ちを感じながらも、放っておけない、そんな不器用な関係性もまた青木の“沼”にハマる見どころの一つだ。
青木の演技について下津監督は、「言うまでもなく素晴らしい演技⼒をお持ちで、現場でも『こんな感じに動いたらどうですか?』と、優のように引っ張ってくれる存在で、とても助けられました。台詞がなく、立ち姿だけでも演じられる役者さんで、⼈間的な魅⼒にも溢れていました」と語り、役柄の幅が広く若手随一の実力を見せる青木の魅力にはまる人が続出すること間違いない。これまでも独自の存在感を発揮してきた青木は、本作でもその持ち味が存分に活かされており、愛と対照的なキャラクターで、物語に重要なエッセンスを与えている。
組体操が世界を救う!?という、可笑しな設定でありながら、人間の集団心理の恐ろしさを突きつける本作。笑い過ごしていいのか、それとも恐れるべきなのか—。その基準さえも軽やかに狂わせる、妙な中毒性。そんな独特な世界観の中でも隠し切れぬ青木柚の沼男ぶりにも注目してほしい。
©︎2025「NEW GROUP」製作委員会
『NEW GROUP』は6月12日(金)より全国公開