柄本佑主演の映画『メモリィズ』が、2026年6月に公開される。このたび、超特報と超ティザービジュアルが解禁となった。
どうかこの瞬間を忘れませんように
撮った写真、撮られた写真。
いつか忘れてしまうかもしれないたくさんの記憶が、私たちのアルバムを今日も埋めていく。
どうかこの瞬間を忘れませんように。
シャッターを押すとき、シェアするとき、私たちはいつも少しだけそう願っている。
雄太が九州の田舎町へとやって来たのは、脚を骨折した義父が回復するまで身の回りの世話をするためだった。義父が営む昔ながらの写真館の仕事を手伝いながら、東京にいる妻と娘との間で、スマホで撮った映像を交わす。大きな事件は何も起こらないが、日々の些細な出来事と、その記録と記憶の連なりに、家族の人生という長い時間の存在が、静かに、鮮やかに浮かび上がってくる—。
主演・雄太役を演じるのは柄本佑。『きみの鳥はうたえる』(18年/三宅唱監督)、『素敵なダイナマイトスキ
ャンダル』(18年/冨永昌敬監督)、『火口のふたり』(19年/荒井晴彦監督)、『シン・仮面ライダー』(23年/庵野秀明監督)、『木挽町のあだ討ち』(26年公開予定/源孝志監督)など多くの映画作品や大河ドラマ「光る君へ」などで見せてきた揺れる内面の陰影が、本作でも静かな重みを与えている。
監督を務めるのは、本作『メモリィズ』が初の長編作品となる坂⻄未郁。京都造形芸術⼤学(現:京都芸術大学)在学中に短編映画『すこしのあいだ』でISCA最優秀作品賞、『夜のこと』で最優秀学科賞を受賞し、学生時代から業界の注目を集めてきた。卒業後は助監督(⽯井裕也監督『⽉』『茜⾊に焼かれる』など)やメイキングカメラマン(⼟井裕泰監督『花束みたいな恋をした』『⽚思い世界』など)として映画界で活躍し、今作がついに待望のデビュー作となる。
人はなぜ、日々スマホで写真や映像をそんなにも撮ろうとするのだろう。思い出を残したいからだろうか。そこに写ったその瞬間を、思い出すことができるのは自分だけだとしても。人はなぜ、映画を観るのだろう。映し出されるのは、自分ではない誰かの、現実ではない作られた物語なのに。しかし多くの人たちがその映画を観ることで、同じ記憶を共有できる。そこに流れる時間を多くの人が体験していくことで、自分が永遠の一部であることを感じることができる。小さくて大きな「記憶」に胸が震える映画の力を、『メモリィズ』は力強く映し出す。
<コメント>
主演・柄本佑
「メモリィズ」坂西監督による不思議な作劇による大きな映画です。全体を包む色気が今作の魅力と思います。僕といえば作中いっぱい歩きました。歩くって俳優にとって1番難しくて、そんな根源に向き合った本作でもあります。思い出に決着をつけるまでの映画と言って過言ない作品です。そして、人生は続く…
坂⻄未郁監督
⽗の遺品の壊れたフィルムカメラが出てきた。修理に数ヶ⽉かかり、 戻ってきたカメラでシャッターを押したとき、⽗が撮っていた写真や映像がよみがえりました。今、⾃分がそのカメラやスマホで撮るものは、どこかに残るだろうか?「記録する」という⾏為を再認識して、それを映画という形で残したいと思いました。過ぎていく時間の中で何かを思い出すこと、何かに思いを馳せる⾏為が僕は好きです。
『メモリィズ』は2026年6月全国公開