生配信中に起きた暴行事件
2025年8月23日に米ロサンゼルスで開催された格闘技イベントにて、元UFCライトヘビー級王者クイントン“ランペイジ”ジャクソンの息子ラジャ・ジャクソン(25)がプロレスラー“Syko Stu”ことスチュアート・スミスをリング上で暴行した事件は、格闘技界全体に衝撃を与え続けている。
この事件は、ラジャ自身のチャンネルで生配信していた最中に発生。リングに乱入したラジャはスミスをマットに叩きつけ、意識を失ったスミスに対し23発以上のパンチを浴びせた。スミスは顎の骨折、唇の裂傷、複数の歯の損傷など重傷を負い、病院に緊急搬送。その後、容体は安定し退院したが、長期的な回復が必要とされている。
「刑務所に行くべき」父ランペイジの怒りと断絶
事件直後から父ランペイジは息子の行動を厳しく非難。「ラジャは私の名前を汚した。刑務所に行くべきだ」と語り、逮捕状が出れば自ら警察に引き渡す意向を示した。さらに「彼はプロレスラーではない。リングに立つべきではなかった。私は彼に2週間ジムに行くなと指示していた」と語り、ラジャが事前にプロレスのストーリーに組み込まれていたことを隠していた点も問題視している。
ランペイジは事件後、息子ラジャとの連絡を絶っていて、「彼は、私の他の子どもたちまで危険に晒した」と憤慨。完全に縁を切るつもりはないとしつつも、「今は時間が必要だ」と距離を置いているという。
I want to clear up the misinformation about my son Raja. I’ve been confirmed that the wrestler ( Stewart Smith aka Syko Stu) is awake and stable. Raja was unexpectedly hit in the side of the head by him moments before Smith’s match, Raja was told that he could get his “payback”in…
— Rampage Jackson (@Rampage4real) August 24, 2025
今後の焦点は? 事件の背景と関係者の証言
そもそも事件の発端は、イベント前にスミスがラジャをプロレスラーと誤認し、ビール缶で頭部を叩いたことにあるとされる。その後、スミスは謝罪したが、ラジャは「恥をかかされた」として報復を決意。主催者から「リング上で“やり返していい”」と許可を得たと主張している。
一方、強豪選手のコーチを務める男性は「スミス側が注目を集めるために挑発した」との見解を示していて、事件の背景にはプロモーション側の思惑もあった可能性を示唆している。
現時点でラジャに対する逮捕や起訴は行われていない。ランペイジは「刑務所ではなく、短期間の拘留と怒りの管理、セラピーが必要だ」と述べており、事件の重大性を認めつつも、殺意はなかったと強調した。
UFC legend Rampage Jackson ‘cut off’ contact with his son, says he should spend ‘a little’ time in jail for attacking pro wrestler https://t.co/dL8QqEwjlT pic.twitter.com/jct5pkUXx5
— New York Post (@nypost) September 4, 2025