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「絵筆を奪われ、銃を手に戦死」画学生たちの生の証 〈無言館〉から始まる“戦争との対話”を全6作のドキュメンタリーで

「絵筆を奪われ、銃を手に戦死」画学生たちの生の証 〈無言館〉から始まる“戦争との対話”を全6作のドキュメンタリーで
『戦後80年 内田也哉子ドキュメンタリーの旅「戦争と対話」』

「戦後80年 内田也哉子 ドキュメンタリーの旅」劇上映

長野の老舗放送局<SBC 信越放送>が日本映画専門チャンネル等を運営する日本映画放送とドキュメンタリーシリーズを共同制作。『戦後80年 内田也哉子ドキュメンタリーの旅「戦争と対話」』が両チャンネルにて7月から8月にかけて放送される。

本作は、SBCがこれまで制作してきた秀作ドキュメンタリー番組を手掛かりに、内田也哉子が6つの場所を訪れ、6人の対話人と対話の旅を続ける連続シリーズ。その番組を映画館でも上映する試みが戦後80年の今年、8月30日(土)より東京・ポレポレ東中野を皮切りにスタートする。

『戦後80年 内田也哉子ドキュメンタリーの旅「戦争と対話」』

旅人は、内田也哉子。旅の起点は、「無言館」。

2024年、内田は、 戦没画学生の作品を集めた美術館「無言館」(長野県上田市)の共同館主となった。「無言館」の地元・長野で優れたドキュメンタリー製作を続けているSBCの番組を手掛かりに、全6作品のシリーズで、戦後80年の日本を見渡し、未来へのメッセージを届ける。それは、戦争とそこに連なる戦後社会のありようを考え、未来へとつながる何かを感じ取る旅になる――。

テーマは「戦争と対話」。平和とは、それを守ろうとする人々の強い意志と、たゆまぬ努力の先に続いてゆくもの。しかし世界はいま、ふたたび戦争と侵略、大国による犯罪行為がまかり通る、混沌の極みへと突き進んでいる。狡猾なレトリックに傷つけられた正義は、それを信じる人々の声は、経済優先・自国優先の喧騒にかき消されてしまう。

画学生たちが第二次世界大戦で命を落とした1940年代から、ジェノサイドの一部始終が4Kライブ配信される2020年代まで、変わらないものと変えるべきもの。戦後80年を迎えたいま、過去の経験からより多くのことを、より深く学ぶ機会として、この6作のドキュメンタリーから得られるものは大きいはずだ。

『戦後80年 内田也哉子ドキュメンタリーの旅「戦争と対話」』

森山直太朗、YOU、坂本美雨らとの対話から見えてくるもの

#1の対話人はフォークシンガーの森山直太朗。戦時中の画学生たちが胸に秘めていたであろう思いと表現の可能性を。そして#2ではタレントのYOU が一方向に流れ始めた時の空気の壊し方を、#3では ジャーナリスト・青木理が、日朝関係に流れる感情のエポックを。

#4 ではュージシャン・坂本美雨が、命への慈しみを。#5では、映画『◯月◯日、区長になる女。』の主人公・東京の杉並区長の岸本聡子が諍いと和解を。#6では沖縄の佐喜眞美術館に飛び、大作「沖縄戦の図」を前に佐喜眞道夫館長とアートの可能性を語り合う。

 

<シリーズ詳細>
#1 『無言館・レクイエムから明日へ』対話/ フォークシンガー 森山直太朗
#2『少年たちは戦場へ送られた』対話/ タレント YOU
#3 『再会~ 平壌への遠い道~』対話/ ジャーナリスト 青木理
#4 『遼太郎のひまわり』対話/ ミュージシャン 坂本美雨
#5 『78 年目の和解』対話/ 杉並区長 岸本聡子
#6『いのちと向き合う』対話/ 佐喜眞美術館・館長 佐喜眞道夫

『戦後80年 内田也哉子ドキュメンタリーの旅「戦争と対話」』は8月30日( 土)よりポレポレ東中野(東京)にて上映、その他全国順次公開

 

絵本で知る 中国侵攻の陰で育まれた小さな友情

<無言館>館主・窪島誠一郎氏が描く“戦争と平和”――今年5月に出版された児童書「ゆうやけこやけのえのぐばこ」は、日本が攻めいった中国でひそかに育まれた、両国の画学生たちの友情物語。

かつて日本兵が郷愁の想いで口ずさんだ「夕焼け小焼け」は、中国の人々には“軍歌”に聴こえていたという。どれほど旧日本軍を恐れていたのかが分かるエピソードだが、そんな状況でも絵画を愛する気持ち一つで、人間は国も言葉も越えて分かり合うことができる……小さな友情を大きな平和へとつなげていくための、戦後80年の節目に打ち込む楔のような絵本だ。

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