「やばい、夏が終わる!」「残った時間を有効活用」一気見可能な1クールアニメ5選:おすすめ

「やばい、夏が終わる!」「残った時間を有効活用」一気見可能な1クールアニメ5選:おすすめ
©タイザン 5/集英社・「タコピーの原罪」製作委員会

8月も終盤、学生の夏休みも残りわずか。話題作が豊富だった夏アニメも折り返し地点を過ぎて、それぞれ終盤に向けて盛り上がりをみせています。そんな中、夏の序盤に最終回を迎えたにも関わらず、いまだに余韻から抜け出せない人が続出しているのが『タコピーの原罪』でしょう。原作漫画の公開時から大きな反響を呼んでいた作品ですが、アニメとなっても全6話という短い構成でありながら、多くの視聴者に強烈な印象を残す話題作となりました。

そこで今回は、残り少ない夏休み中に一気見出来る、(ひとまず)1クール=13話以下で完結している傑作アニメ5作品を紹介します。休み明けで急に忙しくなってしまった社会人も、週末の2日間もあれば十分に一気見が可能。ストレス発散リフレッシュにもってこいです。

アニメ好きの必修科目5作品

『魔法少女まどか☆マギカ』(2011年/全12話)

監督:新房昭之
声の出演:悠木碧、斎藤千和、水橋かおり、喜多村英梨、野中藍、加藤英美里 ほか

【あらすじ】
主人公の鹿目まどかは、ある日謎の生物キュゥべえから「魔法少女にならないか」と誘われます。魔法少女になることでどんな願いも叶えられるという甘い言葉の裏には、過酷な運命と、魔女と呼ばれる存在との戦いが待っていて……。

【おすすめポイント】
シャフト制作による、魔法少女アニメの概念を根本から覆した革新的な作品です。蒼樹うめの可愛らしいキャラクターデザインとは裏腹に、非常にダークで哲学的な物語が展開され、観る者に大きな衝撃を与えました。虚淵玄による重厚な脚本と、新房昭之監督の独特な演出、梶浦由記の美しい音楽、そして劇団イヌカレーによる魔女空間のデザインなど、悪夢のような美しさを持った映像表現は他では味わえません。ちなみに、テレビシリーズの総集編を前・後編の2本に分けた劇場版もあるので、時短を求める人はそちらをチョイスしてもよいかもしれません。

『宇宙よりも遠い場所』(2018年/全13話)

監督:いしづかあつこ
声の出演:水瀬いのり、花澤香菜、井口裕香、早見沙織 ほか

【あらすじ】
何かを始めたいと思いながらも一歩を踏み出せずにいる高校生・玉木マリは、南極を目指す少女・小淵沢報瀬と偶然出会います。無謀とも思える夢に共感したマリは、報瀬や仲間たちと共に、本当に南極を目指すこと誓うのですが……。

【おすすめポイント】
マッドハウス制作による青春アドベンチャーの傑作で、「何かを始めたい」という青春の衝動を南極を目指すという壮大な舞台で描いています。水瀬いのり、花澤香菜、井口裕香、早見沙織という実力派声優陣による4人の女子高生の友情が丁寧に描かれており、それぞれのキャラクターの成長過程が胸を熱くさせます。いしづかあつこ監督の繊細な演出により、青春の輝きと友情の尊さが美しく描かれており、観る者に勇気と感動を与えてくれる、青春アニメ最高峰の一つです。

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』(2018年/全13話)

監督:石立太一
声の出演:石川由依、子安武人、浪川大輔 ほか

【あらすじ】
戦争で両腕を失い、義手で生活する少女ヴァイオレット。戦争が終わり、彼女は「自動手記人形」として、人々の想いを手紙に代筆する仕事に就きます。様々な依頼者との出会いを通して、ヴァイオレットは少しずつ人間の感情を理解していき……。

【おすすめポイント】
京都アニメーション制作による、圧倒的な映像美で話題となった感動作です。石立太一監督による繊細な演出と、京アニの技術力の粋を集めた美しいアニメーションは、まさに芸術作品と呼ぶにふさわしい完成度を誇ります。各話が一つの短編として独立した構成でありながら、全体を通してヴァイオレットの成長が描かれる巧妙な脚本も秀逸です。美しい映像とともに、深い感動を味わえる名作として、多くのアニメファンから愛され続けています。

『映像研には手を出すな!』(2020年/全12話)

監督:湯浅政明
声の出演:伊藤沙莉、田村睦心、松岡美里 ほか

【あらすじ】
アニメーション制作に情熱を燃やす高校生・浅草みどりは、同級生の金森さやかと水崎ツバメと共に「映像研」を設立します。限られた予算と時間の中で、三人はそれぞれの才能を活かしながら、理想のアニメーション作品を作り上げようと奮闘し……。

【おすすめポイント】
大童澄瞳の人気漫画を湯浅政明監督が映像化した、クリエイター魂を描いた傑作です。アニメーション制作の過程を詳細に描きながら、物作りへの情熱と友情を丁寧に表現しています。伊藤沙莉、田村睦心、松岡美里の三人の声優が演じる主人公たちの掛け合いも絶妙で、それぞれの個性が光っています。湯浅監督らしい自由奔放なアニメーション表現が随所に散りばめられており、特に劇中で制作されるアニメーション作品の映像は圧巻です。物作りに携わる人だけでなく、何かに情熱を注いだ経験のある全ての人に響く、普遍的な魅力を持った青春アニメの名作です。

『リコリス・リコイル』(2022年/全13話)

監督:足立慎吾
声の出演:安済知佳、若山詩音、小清水亜美 ほか

【あらすじ】
犯罪を未然に防ぎ、人知れず平穏な日々をもたらす秘密組織のエージェントとして働く、天才的な戦闘能力を持つ錦木千束と、完璧主義者の井ノ上たきな。普段は喫茶リコリコの店員として働きながら、様々な事件に立ち向かいます。最初は対照的な性格でギクシャクしていた二人でしたが……。

【おすすめポイント】
これまでにも制服姿の少女とガンアクションという、一見相反する要素を組み合わせた作品は多数ありましたが、その流れのなかで、シリアスなアクションシーンと日常的なコメディシーンの絶妙なバランスを両立させた構成が目を引く作品です。安済知佳と若山詩音の主演コンビの息の合った演技と、対照的な二人のキャラクターにも注目。13話という限られた話数の中で、アクション、友情、成長、そして社会派的な要素まで盛り込んだ、完成度の高いエンターテインメント作品として多くのファンを獲得しました。

それぞれ異なるジャンルでありながら、どれも1クールという限られた時間の中で満足感のある物語を構築した名作ばかりです。どの作品も最後まで一気に観てしまいたくなる魅力に満ちているので、夏休みの課題図書ならぬ課題アニメとしてチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

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