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自立した女性に立ちはだかる“インド社会のルール”とは？世界が絶賛した『私たちが光と想うすべて』監督が想いを語る
インド映画史上初！カンヌ国際映画祭グランプリ受賞
大都会ムンバイから海辺の村ラトナギリへ。仕事、恋、結婚――ままならない人生に揺れる女性たちの友情を描く、儚いけれど決して消えない光を放つ感動作『私たちが光と想うすべて』。
『私たちが光と想うすべて』© PETIT CHAOS – CHALK & CHEESE FILMS – BALDR FILM – LES FILMS FAUVES – ARTE FRANCE CINÉMA – 2024
インド映画史上初となるカンヌ国際映画祭グランプリを受賞（第77回）したほか、100を超える世界の映画祭・映画賞にノミネート、25以上の賞を獲得した本作が、7月25日（金）より全国公開となる。
このたび、ムンバイの静かな夜のなか抱える本音を打ち明けあう女性の姿を捉えた本編映像と、初長編劇映画にして70か国以上での公開を成し遂げたパヤル・カパーリヤー監督のコメントが到着した。
Shining #Photocall ☀
ALL WE IMAGINE AS LIGHT – PAYAL KAPADIAAvec l’équipe du film / With the film crew
🔎 Payal Kapadia, Kani Kusruti, Divya Prabha, Chhaya Kadam, Hridhu Haroon, Julien Graff, Thomas Hakim, Divya Prabha, Chhaya Kadam, Ranabir Das, Zico Maitra#Cannes2024… pic.twitter.com/oS3hMsRZYF
— Festival de Cannes (@Festival_Cannes) May 24, 2024
同僚であり友人――2人の女性の揺れる想い
インドのムンバイで看護師をしているプラバと、年下の同僚のアヌ。二人はルームメイトとして一緒に暮らしているが、職場と自宅を往復するだけの真面目なプラバと、何事も楽しみたい陽気なアヌの間には少し心の距離があった。
『私たちが光と想うすべて』© PETIT CHAOS – CHALK & CHEESE FILMS – BALDR FILM – LES FILMS FAUVES – ARTE FRANCE CINÉMA – 2024
プラバは親が決めた相手と結婚したが、ドイツで仕事を見つけた夫から、もうずっと音沙汰がない。アヌには密かに付き合うイスラム教徒の恋人がいるが、親に知られたら大反対されることはわかっていた。
『私たちが光と想うすべて』© PETIT CHAOS – CHALK & CHEESE FILMS – BALDR FILM – LES FILMS FAUVES – ARTE FRANCE CINÉMA – 2024
そんな中、病院の食堂に勤める友人パルヴァティが、高層ビル建築のために立ち退きを迫られ、故郷の海辺の村へ帰ることに。揺れる想いを抱えたプラバとアヌは、一人で生きていくというパルヴァティを村まで見送る旅に出る。神秘的な森や洞窟のある別世界のような村で、二人はそれぞれの人生を変えようと決意させる、ある出来事に遭遇して……。
『私たちが光と想うすべて』© PETIT CHAOS – CHALK & CHEESE FILMS – BALDR FILM – LES FILMS FAUVES – ARTE FRANCE CINÉMA – 2024
「よく知っていると思っていた人が、他人みたいになることもある」
このたび解禁された本編映像は、ある夜プラバとアヌが、互いに胸の内を明かしていく様子を捉えたもの。親に決められた相手と結婚したプラバは、その夫がドイツに働きに出たまま何年も会っていないと明かす。
『私たちが光と想うすべて』© PETIT CHAOS – CHALK & CHEESE FILMS – BALDR FILM – LES FILMS FAUVES – ARTE FRANCE CINÉMA – 2024
そんなプラバの告白を聞いたアヌは「見知らぬ人と結婚できるもの？ 私には無理」と素直な感想をこぼし、プラバは静かに「よく知っていると思っていた人が、他人みたいになることもある」と答える。
「初めの頃はよく電話をくれた。でも、そのうち会話は減っていったの」
「どうしてかしら……話す言葉が尽きてしまったのね」
小雨と時折吹く風の音だけに包まれた静かな暗闇のなか、誰を責めるでもなく、感情を抑えながらこぼれるその声は、ままならない人生のなかでも少しでも<光>を見つけようとするプラバの姿を、ひときわ美しく印象づけるシーンとなっている。
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