「“害獣”に理性を喰われた男」「“夢の我が家”がトラウマに…」じわじわと精神を蝕む〈侵食系〉の恐怖とは?
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「未公開・未DVD・未配信」の隠れた名作『マッド・ティース』
1983年に公開された心理スリラー/ホラー映画『マッド・ティース』をご存知だろうか。
『カサンドラ・クロス』(1976年)や『ランボー/怒りの脱出』(1985年)で知られるジョージ・P・コスマトスが監督を、ピーター・ウェラーが主演を務めた異色スリラーだ。
本作は劇場未公開で、過去にVHS化されたものの現在は未DVD化かつ配信もナシ。国内では観ることが難しかった幻の名作だが、現在CS放送中なのでこの機会にざっくりと紹介したい。
『マッド・ティース』© 1983 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.
夢のマイホームがトラウマの住処に……
物語の舞台はニューヨークのマンハッタン。主人公バート・ヒューズは、仕事も家庭も順調なエリート銀行員だ。
彼は自ら改装したブラウンストーン(タウンハウス)で家族と暮らしているが、ある日、妻子がバカンスに出かけたのを機に、家の中に“何か”が潜んでいることに気づく。
しかしその正体は、ただの害獣ではないようだ。徐々にその存在に取り憑かれ、理性を失っていくバート。大事な我が家を守るための戦いは、やがて彼の精神に深い影響を及ぼし始め――。
『マッド・ティース』© 1983 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.
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